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2017.09.26
ラグビー

[ラグビー]国士大に今季初白星 カギは自分たちらしさの継続

平成29年度関東大学ラグビーリーグ戦2部・国士大戦

9月24日(日) 国士大グラウンド

〇東洋大 55{31ー7、24ー7}14 国学大


東洋大
スコア
国士大
前半
後半
得点
前半
後半
T
G

P



D


3124
55合計
14


番号選手出身高学年

金柿 俊哉
深谷
舘澤 徹士盛岡工業
小山内 健
昌平
3 
葉室 簾静岡聖光
小林 瑠偉
日川

吉尾 凌平昌平
7須田 拓真明和県央
常泉 達国学院栃木
高橋 太一
延岡星雲
10村上 晴太
仙台育英

11田淵 恵太
昌平

古川 拓実目黒学院
13尾花 耕平
国学院栃木
14平原 賢
国学院栃木

15菊池 優介
国学院栃木

 Reserve Member  
16福富 瑞樹
同朋

17
水本 賢
盛岡工業

18古川 翔
長崎北

19
鴨澤 享祐静岡聖光

20
渡辺 駿介春日丘
21
日野 諒太郎佐賀工業
22
海老原 鏡太
茗渓

23
佐藤 奨太大分雄城台

フォワードで圧倒し、試合を優位に進めた

トライをもぎ取り、喜びを爆発させる選手たち

ラインアウトでも果敢にマイボールにしていった

 国士大との一戦は55-14で圧勝し、今季初白星。フォワード陣が相手を圧倒し、自分たちのペースで試合を有利に進めていった。昨年も国士大に勝利し、一見したら順当に勝てたとも思えるこの試合。しかし、この勝ちには前回の敗戦が糧となっていた。

 「いままでやってきたことの大筋を変えずにラグビーをやる」。まさに、そのことを体現するような試合だった。開始早々、ゴール前でスクラムを獲得。「自分たちが理想としている形にもっていけた」と常泉(ラ4=国学院栃木)が言うように、そのまま押し込んで先制トライを奪う。ラインアウトからのモールで押し切ってトライという形も見られ、フォワード中心の東洋大らしい戦い方を披露。トライを4本奪取し、大量得点で前半を折り返す。後半も攻撃の手を緩めることなく、前半同様に4本のトライを奪い、55-14で今季初勝利。「4年生を含めて初戦を落としたことがなかった」と高野監督が言うように、前回の敗戦によってチーム全体で沈んでいたのもあり、試合後選手たちは喜びを爆発させた。

 国学大戦での反省点はずばり、「雨用のラグビーをしないこと」。国学大戦は台風が接近する中行われたが、雨で芝生が滑りやすいことも考え、いつもとは違う戦い方を選択。しかし、天候ばかりに気を取られて春から積み上げてきたことをせずに、慣れない戦い方をしてしまったことが敗戦につながった。この反省点を生かすべく、「自分たちがやってきたことをやろう」古川主将(総4=目黒学院)が言うように、反省の元1週間練習に臨んだ。細かいミスはあったものの、「彼らの自信にもなるだろう」と高野監督が試合後語ったように、春からやってきたことの継続こそが勝利への近道だと実感させる試合になった。

 東洋大らしいラグビーを象徴する言葉がある。相手の反則によってスクラムかショートキックでの速攻を選択できる場面で必ずフォワード陣から出る言葉は「スクラムにこだわろう」。オープン戦では何回でもスクラムで相手を圧倒して、点につなげていき自分たちの自信にしていった。今回の試合で改めて気づかされた継続の大切さを胸に、チームは1部昇格に向けて突き進んでいく。

▪コメント

・高野監督

良かった。粗探しをすれば、修正点はあるけどいつも通りこれまで積み上げてきたラグビーをしっかり出せば、こういう試合になるよと。彼らの自信にもなるだろうし、これをどうやればもっと引き出せるのかと思った試合だった。でも、勝ってみんなで笑うために試合をやっているのだから、こういうことが凄く大切であることを再確認できた。バックスがしっかりとマネージメントして、村上がしっかりといい所にボールを落としていって、(ラインアウトで)ボールを獲得してしっかりとモールを組めた。今までやってきたことがしっかり出て、トライはフォワード陣に多かったが、バックスがしっかりと組み立てる部分もしっかりできたと思う。最初の失点は逆にパスが良すぎて、インターセプトされてそのままトライされてしまった。後半は結局、自陣で反則を取られながら、アドバンテージでトライを奪われてしまった。そこは消さなければならない。今日の反省は、いい流れでの反則。反則がなければ、もっと点差を開けたが細かいところはビデオを見て毎試合修正していきたい。だが、自分たちのラグビーの大筋を変えずに、自信を取り戻す試合になったかなと。あと、相手ペースの時間帯をどれだけ減らしていくか。(国学大戦からの反省点として)雨用のラグビーをしないこと。雨だろうが晴れだろうが、いままでやってきたことの大筋を変えずにラグビーをすること。国学大戦では、雨だからと雨対策に集中してしまい、本来の自分たちのラグビーを見失っていた。それを、今までのやり方を出していこうと。選手たちは勝てると思っていた国学大に負けてしまって、すごく落ち込んでいた。これまで、今の4年生含めて初戦を落としたことがなかったので。でも、初戦を落としても入れ替え戦のチャンスはまだあるという点にフォーカスしていこうと。この負けがなかったら、入れ替え戦に行けてなかったという反省の仕方をして、国士大戦から自分たちのラグビーをしていこうと。戦略的には修正していないが、心の部分かなと。(SHの高橋、海老原の併用について)高橋は1年生だから判断ミスももちろんあるが、経験を積んでチームのまとめ役に。海老原はパスが速くて、プレーの思い切りがよくて爆発力がある。そういうところで併用している。細かいところを変えつつ、大筋は春から変わらずに練習をして試合に臨んでいきたい。

・古川主将(総4=目黒学院)

今日の試合は先週の反省がしっかりできていたいい試合だったと思う。前回の反省としては雨天時のバックスのチームルールがしっかりしていなかったこと。次戦からは天候に左右されず、自分達がやってきたことをやろうということになった。今回の失点は自分達のペナルティーからであり、春からの課題にもなっている。上位3校との試合までには改善していきたい。(次戦に向けて)今日の勝利を機に残り試合全勝したい。

・常泉(ラ4=国学院栃木)

初戦の国学大戦での反省を活かして、自分たちのやってきたことを信じて東洋らしいプレーをしよう、と試合に臨めた。練習通りにできて、メンバー1人ひとりが気持ちを切り替えられたことが良かったと思う。こだわってきたスクラムが自分たちが理想としている形に持っていけた。モールも自分たちの強みにしたいと思っていたが、ミスが出てしまったのでこれからの課題にしたい。初戦負けたが、切り替えられて今日のような勝ち方ができた。さらにレベルアップして、上位校との試合を視野にいれて、一戦一戦戦っていきたい。

・高橋(済1=延岡星雲)
今日は、チーム全体が最初から最後まで声が出ていて雰囲気が良かった。SHとしては、球出しのミスがまだあったので自分的には納得出来なかった試合であった。だが、初めての公式戦での勝利だったので素直に嬉しかった。次の試合では、玉さばきを速くするなど自分のレベルをもっとあげて、チームの良い流れを作っていきたいと思う。

TEXT=青池藤吾 PHOTO=星川莉那、仲宗根優介