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平成29年度東都大学野球秋季１部リーグ戦
９月29日（金）神宮球場
○東洋大11－２立正大
飯田は５回２失点と辛勝
試合中、高橋監督と話し込む場面も
悔しい２勝目となった。雨天順延し、中１日での登板となった飯田（営４＝常総学院）は「前回失敗して負けたから、勝つことだけを意識した」と、序盤から気持ちを全面に出し、テンポのいい投球を見せる。初回に２連打でいきなり得点圏に走者を背負うも、１４４㌔の直球で４番を見逃し三振。二回は簡単に二死を取るが、三塁打を浴びピンチを迎える。しかし「どのような配球にするか考えながら投げられた」と直球で２ストライクに追い込み、緩い変化球で空振り三振を取るとグラブをポンと叩いて吠えた。
だが、一筋縄ではいかない。６回、先頭打者に今日の最速１４５㌔を中堅へ打ち返される。さらに盗塁を決められるとすぐに次の打者にも安打を許し、甲斐野（営３＝東洋大姫路）に後を託す。甲斐野はその後無失点、打線も11点の大量援護で勝利。飯田は３カード目にしてやっと２勝目を手にしたが「完投できないのは正直悔しい。もう一つ上のレベルに達さなければならない」と、その顔には笑みはなかった。
試合前にプロ志望届を提出したエース。「チームのために最後の最後まで」と心に決めた春から、何かを得るためには何かの犠牲が必要だと、誰よりも厳しく、誰よりも練習を重ねてきた。今季のこれまでの登板は、責任感が強いあまり無心になれず「結果を出さなければ」と、目標が頭をよぎり、毎回考えすぎてしまっていた。それでも、口に出すのは「チームを勝たせる投球をする」。自分の目標より、チームの結果を大切に背番号１を背負っている。
結果で引っ張る主将が、幼き頃から抱いた目標を叶える覚悟を決めた。
■コメント
・飯田主将（営４＝常総学院）
（中１日登板だったが）前回失敗して負けたから勝つことを考えた。６回の先頭打者に打たれたのは今後の反省点。調子自体は悪くないし、どのような配球にするかを考えられたので良かった。絶対負けないという気持ちだけで臨んで、収穫もたくさんあった。先頭打者を打ち取ることや三振を取るべきところで取れたことは大きい。それでもこのままではいけないので、一つ上のレベルに達さないとだめだと思った。来週金曜に立正大と試合が決まったので、そこに向けて勝つことだけを考えて投げるだけ。今日のことを後半戦に生かしたい。
TEXT＝美馬蒔葉 PHOTO=伊藤梨妃、美馬蒔葉
