記事
第30回記念関東学生ラクロスリーグ戦 男子・2部Aブロック
10月7日(土) 大井ふ頭中央海浜公園スポーツの森
東洋大11-14立教大
守備を見守るAT井本MF川名主将を起点とした攻撃をしたいAT松尾はショットを決め、応援席に笑顔を見せた
チーム一丸となり残りの試合を戦い抜く
2Qまでを7-3と4点リードで折り返し勢いに乗ったように見えたが、3Qだけで7得点という猛攻撃を受けると、徐々に立教大ペースに翻弄(ほんろう)され始める。その後も流れを奪うことができず、11-14と敗戦。リーグ通算成績も1勝3敗となり、チーム発足時からの目標であった1部昇格は、残り1試合を残して途絶えることになった。
立ち上がりは順調だった。MF川名主将(ラ4=西武台)が「このブロックの中で一番強いのではないか」と語る相手に、1QはAT井本(ラ4=都立日野台)が2得点、AT清水(ラ4=西武学園文理)が1得点を決め、3-1とリードして折り返す。2Qは終盤5-4と迫られた状況の中、MF長澤(ラ4=都立府中東)と井本が得点を追加し、7-4と突き放してハーフタイムを迎えた。
迎えた3Qから徐々に立教大が本領を発揮し始める。「前半が良くて、後半が悪いという傾向が例年あった」と川名主将が語るように、後半はパスミスも目立ち疲れが出てきた。残り8分のところで得点を決められ9-8になると、そこから3連続得点の猛攻撃。しかし、東洋大は得点を決めることができず9-11と2点ビハインドで3Qを終えることとなる。4Q開始2分で得点を追加され点差はさらに開く。しかし、まだ諦めるのには早い。ラクロス独特のゴール裏でのパス回しから、AT松尾(ラ3=都立立川国際)がこの試合3点目のショットを決め勝利に望みをつなぐ。残された時間の中、カウンターやロングシュートなど様々な技をしかけるが、相手ゴーリーのナイスセーブに幾度となく阻まれ、得点がなかなか決まらない。一度奪われた流れを取り返すことはできず、11-14で試合終了。この試合4得点を決め、リーグ戦を通して活躍を見せる井本は「前半のリードが余裕になって、その部分につけ込まれてしまったのではないか」と分析した。
勝利すれば1部昇格戦も臨みがある重要な試合だった。残るは10月21日に行われる理科大戦が4年生のラストゲームとなる。川名主将は「守りだけでなく、攻めに行き、勝負する軸の部分を忘れずに戦っていきたい」と語る。もし負ければ今度は3部との入替戦も見えてくるが、それだけは避けたい。毎試合たくさんの仲間や応援団が駆け付け、観客も一体となり盛り上がる男子ラクロス。応援も力に、最高のパフォーマンスを見せてくれるはずだ。
■コメント
・MF川名主将(ラ4=西武台)
こういう試合展開は例年の東洋にある傾向だった。最初いい流れで勝ちきっていても後半追いつかれたり逆転されたりするのは、例年よくあることだった。課題だと分かっているが、改善しきれない部分が良くない。(台風の影響で試合が流れ、間が空いたが)試合が流れたことは別に結果には関係ないし、調子には影響がでることではない。いい意味で準備ができる期間が増えたと思っていた。立教大は同ブロックでは1番強い相手だと思っていたので、ビデオなども見て相手の特徴や攻め方を分析していた。それに合わせて練習も、どういう風にやれば勝てるかを意識してやってきた。実際試合に入ってみて、立ち上がりとかは練習を体現できていたと思うが、体力面や精神面が持続できず、最終的に崩れて終わってしまったかなと思う。(次のリーグ最終戦に向けて)自分たちがやろうとしていたこと、チームとしての軸の部分はぶらさずに臨みたい。立教戦でも軸の部分を最後まで持ちきれずに終わってしまったのが敗因だと思う。ぶらさずに20分×4Qしっかり戦い切れるように準備をしていきたい。同時に、一部昇格という目標は途絶えてしまったが、出せるベストの結果が出せるように取り組んでいきたいと思う。(軸の部分というのは)今年の新チームが始まった当初から、守りというよりは攻めに行く。ディフェンスであってもオフェンスであっても勝負しに行くラクロスを意識してやっていた。終盤が勝負の力強さが弱くてそこで立教大に負けてしまったと思うので、その力強さの部分を一試合持続していきたい。(自分自身としての意気込み)今回の立教戦に限らず、このリーグ戦でチームに貢献できたプレーが少ない。そんな中で、今日は大一番で一部昇格にかかってくる試合だったので自分が試合を変えていい流れにもっていきたいと思っていた。しかし、僕自身が一人でどうこうできるタイプの選手ではないのにも関わらず、自分一人でやろうとしすぎてしまった。今日は同期の井本や、一つ下の松尾は結構活躍してくれていたので、そういう部分をもっと強く信じてチーム全体として戦っていきたい。
・AT井本(ラ4=都立日野台)
今回勝たないと行けない試合で、前半リードを奪えたけれど、3Qから逆転されてリードを奪われてしまってかなり悔しい展開だった。1Qから点数を取れると自分自身の気持ちも上がっていいプレーができたので自分の得点は自分で言うのもなんですけど、いいタイミングで取れたと思う。(後半流れを持っていかれた要因は)全員勝つ気ではいたと思うが、前半のリードが余裕になってその部分につけ込まれてしまったのではないかと思う。(相手GKは攻略難しかったか)自分はそうは思わなかったが、リードされて、相手もリードしたことで気持ちも乗ってきて、GKもセーブ率上がったのではないのかなと思う。(最終戦どう戦いたいか)理科大戦で勝てば残留できるので、入れ替え戦には絶対進まないように。あとはただ勝つだけではなくて、来年の代につなげられるいい試合できたらいいなと思う。
TEXT/PHOTO=菊池美玖