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第91回関東大学サッカーリーグ戦 1部リーグ(後期)第17節
10月14日(土) 筑波大学第一サッカー場
東洋大1-2筑波大
先制点のアシストとなるスルーパスを出す勝野
守備では反省も口にした
敗れはしたものの現在1位の筑波大を相手に先制点を奪い、脅かすことができた。先制点をアシストした勝野(国3=浦和Y)は持ち前の守備だけでなく、攻撃でも奮闘するなど存在感を示した。
「自分たちのペースで守備もはまってやれていた」と振り返った前半は相手に決定機を与えずに、東洋大の方が多くチャンスを作り出していた。そして16分、「相手のサイドバックが高い位置取る」とサイドバックの裏を狙っていた勝野はパスを受けるとすぐさま前を向きスルーパスを出す。これが松崎(国2=大宮Y)の下に見事に通り、先制点へつながった。その後も勝野はチャンスを作るスルーパスを出すなど攻撃をけん引。しかし、後半は一転筑波大ペースになる。前線にはプロ内定者を多く持つ筑波大を相手に「それにリスペクトしすぎて果敢にアグレッシブなディフェンスができなかった」と対応が遅れると、58分に同点に追い付かれてしまう。その後、失点を1点で抑えたい東洋大は坪川(国2=矢板中央)を投入。「守備の安定感は出た」と語った勝野だったが、69分に個人技によって逆転を許してしまう。すると「攻撃に厚みが出なかった」とその後も得点を奪うことができず悔しい2連敗となった。
しかし「攻撃面では前向きにプレーできたというのは収穫」と語るように勝野は持ち前の守備だけでなく攻撃面でも奮闘。同じくボランチを務める高橋(国3=FC東京U-18)が試合を作る印象が強いが、それをカバーする勝野も確実に攻撃面での力をつけてきている。次戦の慶大戦は連敗を止めるためにも何としても勝ち点が必要な一戦。「悪い波を続けないようにしっかり勝っていい波に戻したい」と力強く締めくくった勝野はチームを勝利に導くことができるか。今後も成長を遂げていく姿に注目だ。
■コメント
いい形で先制できたように前半は自分たちのペースで守備もはまってやれていたが、後半は入りから悪くて、筑波大に1点目を取られてから自分たちのペースでやれなくて、追加点入れられてしまって、それから盛り返すことができなくて終わってしまった。(攻撃の意識は)前向いてプレーできた。カウンターで相手のサイドバックが高い位置取るということで先制点はそこを狙っていい形で取れたかなと思う。(相手はプロ内定者もいてタレントぞろいだったが)一人一人でドリブルで打開する力もあったし、それにリスペクトしすぎて果敢にアグレッシブなディフェンスができなかったと思う。(後半フォーメーションを変えて)守備の安定感は出たと思う。その代わり後ろに人数が多くなってしまったので、そこで0に抑えたかったが点を入れられてしまって、攻撃に厚みが出なかったと思う。アシストできたというのもあるし、攻撃面では前向きにプレーできたというのは収穫。(次節に向けて)連敗しているので、悪い波を続けないようにしっかり勝っていい波に戻したい。
TEXT=土橋岳 PHOTO=藤井圭、谷口奏生