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2017.10.16
サッカー

[女子サッカー]「悔しい」日体大相手に痛恨のドロー

第31回関東大学女子サッカーリーグ戦 1部リーグ 第6節 10月15日(日) 日本体育大学健志台キャンパスサッカー場

東洋大1ー1日体大

<出場メンバー>

▽GK

垣内愛菜(食3=大商学園)

▽DF

井口遥菜(食4=神村学園)

久保真理子(食1=浦和LY)

常田菜那(食1=大商学園)

山幡あや(食2= 常盤木学園)

▽MF

松井彩乃(食3= 聖和学園)

田嶋みのり(食4=飛鳥)

大島彩香(食2=久喜)

常田麻友(食1=大商学園)

▽FW

楠春佳(食3=千葉U-18)

大内梨央(食1=常葉学園橘)→86分 前田優乃 (食4=前橋育英


意地の同点弾を決めた大島


大内は何度も相手ゴールを脅かした


垣内の好セーブが光った


 前節、インカレ王者・早大に大敗を喫し、何としてでも勝ち点3を手にしたかった日体大戦。試合が動いたのは最後の10分だった。それまで堅い守備で耐えしのいでいたが、84分に失点してしまう。しかしその後すぐ、大島(食2=久喜)が意地を見せ1−1。最後の最後で勝ち点1をつかみ取った。


 悪天候の中行われた試合は、ポゼッションサッカーを得意とする東洋大にとって不利になるかと思われた。しかし、相手の攻撃を落ち着いて対処し簡単に得点を許さない。攻撃に直結するパスで積極的にゴールを狙っていくがDFラインを崩すことができず、流れをつかめないまま前半を終える。
 先制点を奪いたい後半、チームは攻撃の手を休めることなく何度もチャンスを作り出した。60分には田嶋(食4=飛鳥)のスルーパスに裏へ抜け出した大内(食1=常葉学園橘)が反応しシュート。これは惜しくもキーパーに阻まれてしまう。また、78分には常田麻(食1=大商学園)からのパスを受けた大内がフリーの状態でシュートまで持っていくが枠を捕らえることができず。ビッグチャンスをものにすることができない。なかなか得点を奪えない中、試合が動いたのは後半終了間際。一瞬の隙を突かれ得点を許してしまう。何としてでも追いつきたい東洋大は90+1分、こぼれ球に反応した大島が相手のマークを振り切りシュート。放ったボールはファーサイドであるゴール右隅に吸い込まれ土壇場で1点を返す。待望の今シーズン初得点に「うれしい」と振り返った大島。この1点がチームに勝ち点をもたらした。

 この勝ち点1について、戸田監督は「勝ち点1を取れたことはチームとしてはすごく良かった」と評価すると同時に「個人としては勝ち点3を取らなければいけなかった試合なのではないかと思う」と悔しさを見せた。また途中交代した大内は、「(得点を)決めずに終わってしまったので、何か成し遂げてから交代したかった」と、失点について垣内(食3=大商学園)は「絶対取らせたくなかったのであの場面で取られたことはすごく悔しかった」とそれぞれ悔しさをにじませた。

 最終節に向けて残り3試合、「勝ちたいという気持ちがどれだけ持てるかということが残り3試合必要になってくる」と戸田監督が話す通り、これ以上勝ち点を落とすことは許されない。次節はホームで筑波大を迎え撃つ。大内は「全部決める勢いでいきたい」と得点への意欲を見せた。悔しさをバネに、インカレ出場へ向けてチームが一つになる時は今だ。


◾︎コメント
・戸田監督
前節インカレ優勝相手に対して正攻法で行って大敗した次の試合というところで、すごく入り方としては難しい入り方だった。選手たちが最後まで諦めずにボールを追いかけてくれたことが最後の得点につながったのかなと思う。(この試合の良かった点と悪かった点は)良かった点は、びびらずマイナスな思考もなくプラスの思考でポジティブにプレーしてくれたことは良かった。最後に勝ち点1を取れたっていうことはとても評価できる。改善しなければいけないところは、最後のアタッキングサードのシュートの精度。早大と比べるとまだまだ劣るので、チャンスなプレーまでやっているけど結果的に決まっていないということが今のチームの課題なので、そこはチームとして良い意味で前向きな課題として捉えて、ゴールを奪うということを今後課題としてやっていきたいと思う。(この試合の勝ち点1は)悔しいですね。やっぱり前節0-7というものが女子サッカー界に流れた中で、今まで自分たちが出してきた結果がまぐれだと周りに思われている部分があると思ったので、そうじゃないよっていうところを今日示したかった試合だった。勝ち点1取れたことはチームとしてはすごく良かったが、僕個人としては勝ち点3を取らなければいけなかった試合なのではないかと思う。(次節へ向けて)次節は、ここ2試合勝ちがないので、白星勝ち点3をホームである板倉で取りに行きたいと思う。

・垣内(食3=大商学園)
守備のところは練習通りにしっかりできている場面が多かった。得点を取れるチャンスあったと思うのでそこはしっかりチームとして決められるように練習からやっていきたいと思う。(意識したことは)失点しないことが目標だったので失点しないことを1番に考えた。失点しないように常に隙を作らないことをDFと声掛け合って意識してやった。(耐え凌いだ時間が長かったが)みんなが体を張って守ってくれたのでみんなのおかげだと思う。(失点は)絶対取らせたくなかったのであの場面で取られたことはすごく悔しかった。(次節へ向けて)ここからは負けられない試合が続く。自分を犠牲にしても応援してくれるチームメイトがいるのでその人たちの分もしっかりピッチで結果残せるようにチームとして結果残せるように頑張っていきたいと思う。

・大島(食2=久喜)
チャンスはあったが、それが決め切れなかったのが課題。失点のところも自分がもっと早く気づいて、コース切ったり体を寄せてれば防げた失点だったと思う。でも最後に得点を決められたのは良かった。(得点シーンは)0ー1で負けていたが、負ける気はあまりしなかった。あそこでボールが来たのは偶然だったかもしれないが、それでもいけると思って、相手もスピードを緩めていたので体を入れて、ボールのバウンドも自分が得意なタイミングだったので良かった。(今季初得点だが)うれしいです。やっと(取れた)っていう感じです。(筑波大戦へ向けて)勝つことしか考えていない。それにプラス自分が得点やアシストをしていきたい。

・大内(食1=常葉学園橘)
こういう日体大とか早大とか強い相手と続いたんですけど、チャンスが少ない中でそれをもっとものにしないとこの先やっていけないなと思った。この試合で課題が出たので、そこをしっかり認めて残りの3節、全部決める勢いでいきたい。(出てきた課題とは)抜け出しとかは良かったけれど、ファーストタッチだとか小さなところから見つめていきたいと思う。(交代への悔しさは)(得点を)決めずに終わってしまったので、何か成し遂げてから交代したかった。悔しいです。(次節へ向けて)舐めて戦うと足元をすくわれるので、しっかり全員で気を引き締めて戦いたい。



[次節試合予定]

第31回関東大学女子サッカーリーグ戦 1部リーグ

第7節 10月22日(日) 対筑波大 東洋大学板倉キャンパスサッカー場にて 11:00キックオフ



TEXT=金澤瑞季 PHOTO=藤井圭、美浪健五