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2017.10.23
アイススケート

[スピードスケート]シーズン開幕!タイム伸びず各選手が苦戦

第24回全日本スピードスケート距離別選手権大会

10月20日(金)〜22(日) M-Wave 長野市オリンピック記念アリーナ


◆男子1500m

24位 島田 1分53秒00

32位 小岩 1分56秒09


◆男子5000m

29位 島田 6分54秒93

37位 新井 7分05秒99


序盤いいラップで回った新井


島田は本来の力を出し切れなかった


小岩はさらなる成長を誓う


  10月20日から22日にかけて行われた第24回全日本スピードスケート距離別選手権大会(以下、距離別)。東洋大からは3選手が出場したが、タイムが振るわず悔しい幕開けとなった。


   来年平昌で行われる第23回オリンピック冬季競技大会を見据え、多くの猛者が集うこの大会。参加する選手たちのレベルも昨年に比べ大幅に向上していた。東洋大からは1500mに島田主将(社4=佐久長聖)と小岩(社2=白樺)が、5000mに島田主将と新井(社4=岡谷南)が参加。大会初日に行われた5000mでは、昨年から長距離へと転向した新井がスタートから好調な滑り出しでラップタイムを刻んでいく。しかし、3000mをすぎると失速し、タイムは7分05秒99で37位。「入ったペースを崩さずに滑っていければ」と滑走後には悔しい表情を浮かべた。また、島田主将もコンディション不良の影響もあったか本来の力を発揮できずに、昨年のタイムを大幅に下回る6分54秒93で29位と振るわなかった。コンディションを合わせられなかったことに対して「不甲斐ない」と無念を口にし、ここからの巻き返しを誓った。

   2日目の1500mでは小岩が登場。昨年のブレイクの勢いのまま2度目の距離別に挑んだが、この舞台で結果を残すのはそう簡単なことではなかった。調子こそ悪くはなかったものの、タイムは1分56秒09と昨年より5秒遅いタイムとなり、まさかの32位。「周りの高いレベルについていきたかった」(小岩)。周りの選手の実力も上がってきている中、今後は(1分)50秒を切ることを目標に掲げた小岩。これからの成長に期待が掛かる。

   今大会を総括して加部監督は「練習からMAXで練習して限界を伸ばしていかなければいけない」と結果を残せなかった3選手に発破をかけた。また、日々の練習の重要さを口にすると、伸びしろの多い選手たちにさらなる奮起を促した。シーズンは開幕したが、まだまだ先は長い。1月に行われる第90回日本学生氷上競技選手権大会(インカレ)での優勝を目指し、選手たちは練習に励む。


■コメント

・加部監督

やっぱり追い込んだ練習というものがいかに大切かをまだまだ分かっていない。練習の時からレースを想定していないから今回みたいな結果になってしまう。練習からMAXでやって自分の限界を伸ばしていかなければいけない。やれば必ず思い通りのスケーティングができるのにやっていないのがよくない。危機感を持って練習しないといけない。(今年期待できそうな選手は)この大会に出た3人はもちろん、あとは小林、川目。あとは1年生の短距離も面白いかもしれない。12月の学生選手権で結果を残せそうな選手がいくつかいる。まだまだこれから伸びる選手はいっぱいいる。(他大学の印象は)仕上がりがいいね。ただこれがアウトリンクに出たときにどれくらい残せるかだと思う。気になるところでは日大。短距離には三人いるし、長距離も今年は出てきたね。今のままじゃだめだからあいつらが自覚を持っているかどうかだと思う。


・島田主将(社4=佐久長聖)

(シーズンが開幕したが)昨年この大会でいいレースができたので、それよりもいいレースをしようと思っていた。応援してくれる人もたくさんいたので、すごいモチベーションを上げてやってきた。けれど、今年なかなか調子が上がらなくてうまくコンディションを合わせられなかった自分を不甲斐なく思う。(5000mでは強者と滑ったが)一流の選手たちと滑れることでモチベーションが上がって、その中でもっといいレースしたかったですけど、やっぱり差を感じた。(1500mの方は)調子が悪いというのもあったのでそんなに高望みはしないで、頑張っている姿を見せるしかないなという意気込みでやった。満足はしていない。(次に向けての修正点は)良かった時の感覚があるので、とりあえずその感覚を練習でなんとか思い出してそのまま滑れるようにしたい。単純に体力が足りないところもあるので、ここからが腕の見せ所だなと思う。(チームの方向性は)一人一人のレベルがそんなに高いわけではないので、去年みたいに全員が団結して戦っていけるようにしたい。その中でも自分は自分の仕事をうまくやっていけたらなと思う。


・新井(社4=岡谷南)

(大会前の心境は)大学に入った時にこの大会に出られるように頑張ろうと思ってやっと出れた大会だったので楽しみな部分の方が大きかった。(コンディションは)すごいよかったし体調面も全然不安が無くて後は滑るだけだった。(自身の滑りは)想定ラップより速かったのでオーバーペースかなと思って少し抑えようと思ったらそのまま歯止めがきかなかった。入ったペースのまま崩さずに滑っていければ良かったなと思う。(強者が集まった大会だが)出るのも初めてなのでなんとも言えないけれど、ピリピリしたものは1週間前ぐらいから感じていて、そういう中でレースができること自体幸せなことだと思ったので楽しんで滑ろうと思った。(先の大会に向けて)一番の目標は1月のインカレなのでそこにしっかり照準を合わせられるようにしたい。一つ一つのレースでもちろん結果も求めるけど、出てきた課題をクリアできるようにしてインカレで全力が出せればいいなと思う。


・小岩(社2=白樺)

(大会に入るにあたって)これまで調子は良くなかったが、今日は別に悪くなかった。(会場には猛者が集まったが)オリンピックシーズンということでみんなすごいレベルが高いので、それについていきたかった。(自身の滑りは)悪くは無かった。あとは練習を本番でどう生かせるか生かせないかだと思う。今日の滑りは良かった方だと思う。(これからの調整は)屋内で(1分)50秒切らないと優勝もできないので、これからある帯広の大会では50秒切るぐらいじゃないとだめだと思う。


TEXT/PHOTO=美浪健五