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平成29年度関東大学アイスホッケーリーグ戦
10月21日(土)東伏見ダイドードリンコアイスアリーナ
東洋大4―3法大(PS)
[ゴール・アシスト]
03:47 中村(柴田・出口)
04:38 所(渡邊)
34:25 川口(柴田・阿部)
川口は均衡を破り3点目を決めた
GWSで勝利に導いた猪狩
中村の先制点はチームを勢いづけた
2次リーグがスタートし、いよいよ優勝争いも山場が迫る。1次リーグでは完封勝利を挙げた法大相手に、2ピリまでで3―0と危なげなく試合は進む。しかし3ピリで1失点を許すとそこから立て続けに失点、試合終了8秒前に法大の3得点目が決まり、まさかの3―3と同点に追いつかれてしまう。決着はGWS(ゲーム・ウィニング・ショット)に持ち込まれると、6番手のFW猪狩(社1=駒大苫小牧)のシュートが決まり4―3と勝利を収めたが、勝ち点は一つ落として2点と痛い結果となった。
試合スタート直後からゴール前でのパス回しやフェイントを使い分けながら法大DFに徐々にプレッシャーを与える。開始4分ではFW柴田(社3=武修館)からのアシストを受けたDF中村(社2=八戸工大一)がGKの隙をついて先制し流れをつかむ。その後1分も経たないうちに、DF渡邊(社3=日光明峰)がブルーライン近くから放ったシュートがFW所(社2=駒大苫小牧)のスティックに当たりそのまま吸い込まれるようにゴールへ向かい、2―0と得点を重ねた。しかし法大DFもそこからなかなか得点を決めされてくれない。2ピリに進むも均衡した攻防戦が続き試合は動かず。そんな中で均衡を破ったのはDF川口(社2=白樺学園)。「チャンスがあれば攻めに参加して決めよう」という意識を持つようにしているという川口は、自身の目の前にきたリバウンドをゴールに押し込み3点目を挙げチームの勝利を予感させた。
3点差で優位に立ち、このまま逃げ切りたい3ピリ。しかしここからゲームは揺れ動く。SH(ショート・ハンド)の際に攻め込まれ失点すると、流れは徐々に法大へ。さらに2点目を奪われついに1点差まで詰め寄られる。試合終了まで1分を切り、なんとか守り切りたい場面であったが、まさかのラスト8秒で法大の3点目が決まる。追いつかれた後も残る数秒でゴールを狙うが3-3で試合は終了した。勝敗がGWSに持ち込まれると、会場も緊迫した雰囲気に。互いのGKが好セーブを見せ、サドンデスに突入すると、6番手で登場したFW猪狩がついにシュートを決め4-3で苦しながらも法大に勝利した。
1年生ながら勝利を決めた猪狩は「シュートを決めたときはうれしかったが、しっかり60分間で勝ち切りたかった」と正直に振り返った。3ピリからの試合展開について「点差関係なく自分たちのホッケーをやり切るという意識が必要」と鈴木監督。どんな状況下であっても東洋大のホッケーができるかどうかが勝利のカギだ。2次リーグも始まり、本格的な優勝争いが始まる中、どこまで上位チームに迫っていけるかにも注目が高まる。
◾︎コメント
・鈴木監督
3ピリ途中までは自分たちのいいプレーをしていたが、アンラッキーな失点もあったが、最後の失点なんかはもっと頭を使って我慢しなければならなかった。勝ち切るというところの力を成長させていかなければならないと感じた。1年生2年生の清水・猪狩・所のラインなんかはいつもエネルギーを持ってゴールに向かう姿勢があるのでチームを引っ張ってくれている。3点目はすごく大事な得点だったが、今回の試合では4点目ってゆうのが決勝点で、決められるチャンスもあった中でとれなかったので、しっかり勝ち切ることができないと。点差関係なく自分たちのホッケーをやり切るという意識をもっと持たなければならない。体力面はもちろん問題ないと思うので、メンタルを鍛えていきたい。(GWSでの猪狩の起用は)相手のGKが猪狩と同じ高校で同級生だったのもあって、ベンチにいる猪狩にも自信がありそうだった。元々能力が高いのもありますし、そういうことを考えての起用でした。(2次リーグの意気込みは)勝ち点1つ落としましたが、上位チームに食らいついていかなければならない、前半戦の反省を生かして、勝ち切れるチームになれれば。
・DF川口(社2=白樺学園)
3-0で勝ってる状態から、気の緩みとかもういけるみたいな油断とかがあって追いつかれてしまった。最後キーパーのピンチが結構あったがそこを守り切ってくれて、最後猪狩が決めてくれて勝てて、勝ち点は2だが勝ててよかった。(自身の得点シーンを振り返って)数的優位のチャンスだったので、たまたま前につめたらリバウンドがいいところに来た。あとは決めるだけだった。(2試合連続ゴールだが)常にチャンスがあったら攻めに参加して決めようっていうのが自分の中にある。結果が出てよかった。(3ピリの失点について)1ピリ、2ピリは3ピリよりもう少しアグレッシブに敵にプレッシャーかけてそこからいい展開があった。3ピリは1ピリと2ピリに比べて守りの意識が低くてそこで守りの隙を突かれた。(見えた課題は)60分間東洋のホッケーをするというのが毎回課題。この試合みたいに1ピリとかいいピリオドのホッケーを1試合とおしてできるようにしていきたい。(次節へ向けて)次、どこが相手とか関係なしに自分たちでいい準備して、最高の状態で試合を迎えて1試合1試合勝っていきたい。
・FW猪狩(社1=駒大苫小牧)
前回の試合もぎりぎりの展開だったので、気合を入れて違う練習メニューをとりいれたりしていた。チームも2次リーグに向けて頑張る、って方向になっていたが、少し気の緩みが出た。1巡目で法政に余裕持って勝てたので、そういう気持ちがが出てたのかなと思う。(GWSの際起用されて)法政のGKが同じ高校出身だったので、弱いくせも知っていた。決められる、と思った。(決めた時の心境)決めた時は正直うれしかったが、しっかり60分で勝ちきりたかった。決めた時は素直にうれしかったです。(2次リーグの目標)優勝は厳しいかもしれないが、2次リーグ何があるかわからないので。まあ優勝の気持ちを捨てないで、全勝目指して勝ちきりたい。
TEXT=玉置彩華 PHOTO=金澤瑞季、外狩春佳、望月優希