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2017.11.01
準硬式野球

[準硬式野球] 「成長できた3年間」最終戦白星ならずも笑顔の締めくくり

平成29年度東都大学準硬式野球秋季1部リーグ戦・日大4回戦

10月30日(月) 上柚木公園野球場

●東洋大2-9日大

(イニングスコア)

4回戦








東洋大
日大

×


(東洋大)
割石(社3=越谷南)、山本(社2=市川東)-多田龍(ラ3=高松西)


快晴の空に笑顔が輝いた


エース割石はチームを引っ張り続けた

仲間に迎えられる若原

試合後に胴上げされる若松主将


3年生を中心とするメンバーで臨んだ日大4回戦は五回に若原(社2=九州学院)の本塁打で逆転するも日大の強力打線を止めることはできず2-9で敗戦。勝利には届かなかったが、東洋大ナインは最終戦を笑顔で締めくくった。

東洋大らしい活気に満ちた一戦だった。1点を先制され迎えた五回。2死に追い詰められた状況で黒瀧(社3=朋優学院)が体制を崩されながらも低めのボール球をうまく拾い、右前打で出塁。するとベンチも一気に盛り上がり、逆転の空気が漂う。この場面で打順が回ってきたのは若原。「何としても自分が打って後ろにつないでいければ」と振り抜いた打球は風に乗り左中間スタンドへ。この2ランホームランで逆転に成功するとベンチからはメンバーが飛び出し黒瀧、若原を迎え入れた。しかしその後は追加点を挙げることができず2-9で敗戦。最終戦を勝利で終えることは叶わなかったが、試合終了後のナインには清々しい笑顔があふれていた。

2部優勝、1部昇格、全日本選手権を始めとした様々な経験を積んだ3年生はこのメンバーでの最終戦を終え、「楽しかった」とそろって口にした。エースとして投げ続けた割石(社3=越谷南)は「このチームで野球ができて、本当に良かった」とメンバーへの思いを語る。そして、一年間チームを引っ張った3年生に「準硬式に入って楽しくやっていけたのは3年生のおかげ」と若原。さらに小林(社2=水城)は「本当に優しくしてもらってきた」と感謝を表した。

「今季手が届かなかった優勝を叶えられるようなチームに育っていってほしい」と若松主将(法3=座間)。3年生の意志を引き継ぎ、後輩たちは新たなスタートを切る。


◼︎コメント

・若松主将(法3=座間)

優勝を目標にやってきて、チームとしては目標を達成できなかったが、そこはもう一個下に託したいと思う。優勝という目標以上に、最後の秋は今までにないくらい良い雰囲気で試合ができた。そこがチームとして、春からすごい成長したなと感じることができたところ。(来年のチームには)今季手が届かなかった優勝を叶えられるようなチームにに育っていってほしい。

・内田(ラ3=多摩大目黒)
今日は楽しくいい形で終われたと思う。1年間悔いの残らない年になったと思うので良かった。最後の試合ということでチームの雰囲気もすごく良かった。(1番印象に残っていることは)全日本で試合ができたことがとても楽しくて印象に残っている。(後輩に向けて)悔いの残らないように楽しくやってほしいと思う。

・黒瀧(社3=朋優学院)
(3年間は)楽しかったなと思う。自分自身が成長できた3年間だった。(一部昇格や全日本を経験して)こんなにたくさんのことが経験できる代はなかなかないと思うし、そういう思いができてすごく良かったなと思う。(同学年は)今の3年生に出会えて良かった。大変なこととかも結構あったが一緒にいて支え合ってやってきたので巡り会えて良かった。(後輩たちへ)楽しくやることがやはり大事だと思うのでメリハリつけてやるときはやる、楽しむときは楽しむというスタイルで頑張って欲しいなと思う。

・鈴木(営3=水戸葵陵)
楽しく野球ができたので良かったと思う。3年生中心に試合に出ていい雰囲気でできたと思う。印南と二遊間を組めたのが思い出。印南とはあまりしゃべらないがいいペアだったと思う。(今回は山越選手だったが)いままで一緒に練習していたので組めて良かったと思う。後輩には早く自分たちの特徴を知っていいところを伸ばして欲しい。1部でも勝負して欲しい。これからは社会人で野球ができたらやりたいと思う。

・多田龍(ラ3=高松西)
野手がベストメンバーでは無く、もう少しバッテリーでカバーできたのかなと思う。(3年間は)一言では表せないが、波乱万丈だった。(一番印象に残っているのは)やはり1部昇格。4年生が3人残ってくれたおかげで僕も成長できたし、先輩たちが厳しく指導してくれたおかげで今の自分があると思う。(同学年は)時には対立したこともあったが、終わってみればいい仲間だったなと思う。(後輩向けて)リーグ戦は難しいが、来年の全日本は優勝しないと行けないので優勝にこだわって大切にやってほしい。

・津賀(ラ3=早稲田佐賀)
(3年間は)1部に昇格した時は結構テンションが上がった。全日本行けたというのも大きかった。25年ぶりのことで、今まで僕は全国大会と縁が無かったのでやっと全国かという感じだった。(チームのムードメーカーとして)ベンチが沈んでる時は普通のことしても面白くないんで踊ったりして盛り上げていた。(後輩たちに向けて)ライトは1年生の伊藤が頑張ってくれると思うので注目して欲しい。

・内藤(営3=藤代)
3年生の普段試合に出ていない人も出て、とにかく結果よりも楽しくプレーできたので良かったと思う。(今シーズン4番の起用が大きかったが)黒瀧が体調を崩して自分に回ってくるというのは分かっていたので、最低限の仕事はできたと思う。自分の中ではいいシーズンだったと思う。新チームになってからの1年間は本当に楽しくて、全日出場できて3位にも入ることができて本当にみんなに感謝したい。(来年は)いい選手が残っているので、ひとりひとりやることをやれば結果はついてくるので頑張って欲しい。

・水野(法3=初芝富田林)
昨日負けたのもあって気持ち的にも難しい試合だった。(メンバーには)3年間ずっと迷惑かけっぱなしで、足を引っ張ってしまったが僕はメンバーのことが好きだし、一緒にやれてよかったなと思っている。(後輩に向けて)準硬式は硬式でもなくて、軟式、サークルでもなくてモチベーションとか色々難しいことがあると思うが、その中でもお互いを認め合ってこれからも頑張ってほしい。

・山越(社3=横浜隼人)
途中まではしっかりと戦えていたが、デッドボールの押し出しとかバント処理とか、ところどころ小さなミスがでて、そこ結果向こうに流れがいってしまった。(来年のチームには)印南、瀬下、遠藤を中心に、自分たちが成し遂げられなかった1部優勝を目指して、頑張ってほしい。

・米田(社3=朋優学院)
最後だったので僕も含めて普段出ていない人も何人か出させて貰って、改めて普段出ている人の大変さが身に染みた。入ってきた時は2部で、昇格して、今年は全日本に連れて行ってもらったのでみんなに感謝している。それぞれの学年でカラーが違うチームだったが、学年ごとでしっかりチームが作れるのが東洋大の準硬のいいところだと思う。全日本に行けたことが一番の思い出。後輩にはいいチームを続けて欲しいし、自由に野球をやって欲しい。

・割石(社3=越谷南)
負けてしまったがいい形で最後を楽しく終われたと思う。試合に出させてもらう中で、どれだけ野球を楽しみながら野球に対して真剣に考えていけるかが大事だと感じた。普段から野球に対して真剣な気持ちを持ち、意識して取り組んでほしい。来年はもっと期待できると思っている。投手陣は心配していない。このチームで野球ができて、本当に良かった。今までチームの中での衝突などもたくさんあったが最後までこのメンバーとやってこれたことがうれしい。これだけ充実した野球生活になるとは思ってなかったので、本当に周りの人に支えてもらいながらやってこれて感謝している。野球があったから今の自分があるので、これからもずっと野球は続けていきたいと思っている。

・小林(社2=水城)
高校の時怪我してしまって思うようにいかなかったので、大学で思いきってやろうと思って取り組んできた。3年生の先輩には本当に優しくしてもらってきた。自分がふざけても笑ってくれるような先輩だったので、その先輩方と一緒にプレーできることを感謝して楽しんでやろうと思っていた。

・若原(社2=九州学院)
1点負けている中で黒瀧さんが出塁したので、最近自分の調子はあまりたが、何としても自分が打って後ろにつないでいければと思って打った。今日は3年生の引退試合だったので最後勝っていい試合で終わらせたいと思った。準硬式野球部に入って楽しくやっていけたのは3年生のおかげなので今までの感謝の思いを噛みしめながら全力でプレーしていた。常にチームをしっかりまとめてくれながらも、時には一緒に楽しんでくれるような先輩方でチームの中での存在は本当に大きかった。


TEXT=望月優希 PHOTO=望月優希、松本菜光花、永田育美