記事
平成29度関東学生アメフト秋季リーグ戦
11月5日(日) 明治学院大学ヘボンフィールド
東洋大14-17関学大
0|1Q|7
7|2Q|0
0|3Q|10
7|4Q|0
2本のTDを奪ったWR大西
QB川島は何度もチャンスを作り出した
守備陣は立ち上がりが課題である
関学大との対戦はWR大西(国3=関東国際)の2本のタッチダウン(TD)で14点を奪うものの、3Qに許した失点が響き、追い付くことができずに敗戦。3試合ぶりの勝利とはならなかった。
秋空の中行われた試合は1Qから動いた。左右へのパスとランを使い分けてくる関学大に翻弄(ほんろう)され、じわじわと自陣へ攻め込まれていく。すると最後は自陣20ヤード地点から中央へのランでTDを許してしまう。無失点を目標に掲げていた守備陣にとって、幸先の悪いスタートとなってしまった。それでも直後の攻撃でWR田松(ラ3=秋田南)のランなどで距離を稼ぐと、迎えた2Qエンドゾーンまで約20ヤードのところからのセカンドダウン。QB伊勢馬場(食4=横浜栄)のパスに反応したWR大西が難なくキャッチしTD。「オフェンスが点を取れば勝てる」と自身の役割を明確にするエースがチームを盛り立てる。その後SS鳴島主将(文4=聖望学園)が独走からのTDかと思われたが、途中に反則がありこれは幻のTDに。一進一退の攻防が続いた前半は7-7の同点で終える。
後半に入るとまたも出だしの悪さが出てしまう。キックオフからのボールを運ばれると、2分も経たないうちに中央へのパスからTDを奪われてしまう。その後もフィールド・ゴールを決められ点差は10点に開いた。4Qに追い上げを見せ、怒とうの攻撃を見せるも1本のTDにとどまり、3点差での惜敗となった。
「本当に1試合通して戦えたのかなと思ってしまう」。試合後こう語ったのは西村ヘッドコーチ。戦う姿勢に物足りなさを感じ、選手たちにさらなる奮起を促した。また、3試合勝ちから遠ざかっているチーム状況を見てQB川島(ラ3=岡山城東)は「前を向いてやるしかない」と自身がチームを引っ張っていく覚悟を決めた。残り2試合、負けると3部との入れ替え戦も見えてくる中で、次節の明学大戦では選手たちの勝利へのこだわりが必要となってくる。
■コメント
・西村ヘッドコーチ
先制されて追いついたら突き離されて、1試合通してしんどい展開だった。オフェンスの方も緊張しているのかいつも通りのプレーができてなかった。コーチ陣ばかりが声を出していて中にいる選手たちは静かで、どうなのかなって感じ。いくら我々が言ってもやるのは選手たちだから、どうしようもない。本当に一試合通して戦えたのかなと思ってしまう。あと2試合落としてしまうと3部との入れ替え戦も見えてきてしまう。あと2試合で決めるのではなく、次の試合で決めるという気持ちを持って戦ってほしい。また、4年生もこの2試合で引退となるので、4年間で身につけたものをすべて見せてほしい。
・大西(国3=関東国際)
どういう流れであっても勝ちたかった。全然戦う準備ができていなかったかなというのを一番感じた。(自身の得点シーンを振り返って)練習でやっていることしかできないので、その練習していることができた。ただそれだけ。(チーム状況について)やっぱり雰囲気。入りが大事だと言われているが、今日も最初のファーストシリーズで3回やってその後パントになってしまった。入りが大事って言ってるんだったら、もっとみんなが練習の入りとか最初の一本の入りなど、練習からこだわっていかないと試合では出せないと思う。しっかりそこにこだわってやっていきたい。(残りの試合に向けて)オフェンスが点をとれば勝てるので、オフェンスがしっかりとひとつになる。そしてフィールドに立っている一人一人が人に頼らず自分からいって、しっかり1対1で勝つ。そこにこだわっていきたい。
・川島(ラ3=岡山城東)
勝てば2部残留というのがあったので、入りから気持ちで勝っていこうという話をしていた。(2本目のTDを演出したが)その前に勝負どころのフォースダウンで決めきれなかったので、申し訳ない部分があって絶対に決めたいと思っていた。(3試合勝ちがないが)なかなか結果が出ないですけど、前を向いてやるしかないと思うので、僕がリーダーシップ取りながらチームを引っ張っていきたい。(次節へ向けて)今日は勝負どころで決めきれないという部分があったので、もう1度しっかり練習して、なんとか気持ちで戦えるようにしたい。
TEXT=美浪健五 PHOTO=川口朋珠