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第93回関東大学バスケットボール順位決定戦
11月8日(水) 駒沢オリンピック公園総合運動場 屋内球技場
東洋大86―104上武大
15|1Q|23
18|2Q|19
20|3Q|23
33|4Q|39
スターティングメンバー
0 田代幹
5 渡邉浩平
28 佐久間澪
29 岩淵俊也
50 唐澤恵介
主将としてチームを引っ張った岩淵
村上は6本の3ポイントシュートを決めた
前日、上武大に負け、後がなくなった東洋大。村上(済2=正智深谷)が6本の3ポイントシュートを決めるなどの活躍を見せるが、86-104で敗戦。この試合が4年生の引退試合となった。
1Q序盤から3ポイントシュートで点差を離されると、2Qには最大15点差をつけられる。しかし「もし出たら4年生のためにプレーできたらと思っていた」と村上が奮起。「1本目のシュートが気持ちよく入ったので、波に乗れた」と連続で3ポイントシュートを決め33-42と点差を縮めて、前半を終える。後半、追い上げたい東洋大だったが、相手の外国人のセンターにインサイドで得点を重ねられてしまう。「一人では止められないので、二人で守ろうという作戦だった」と中嶋監督は振り返ったが、後半になって止めることができなかった。4Qには村上の3ポイントシュートが3本連続で決まり、追い上げるものの反撃も及ばず。86-104で敗れ、2連敗。得点とチームをけん引した唐澤(文4=伊那弥生ヶ丘)は「どうしても勝ちたかったが、相手の方が一枚も二枚も上手だった」と悔しさをにじませた。
2勝16敗で終わった今シーズン。4年生はこの試合を最後に引退となる。中嶋監督は「4年生は厳しいシーズンだったが、最後まで諦めることなく、本当に感謝している」とこれまでチームを引っ張った4年生に感謝しきりだった。1年間、主将を務めあげた岩淵(済4=新潟商)は「16年間バスケをやっていたが、ここまで辛い経験は初めて」と今シーズンを振り返り「これからの人生に役立っていくなと感じた」と前を向いた。今年は2部リーグから3部リーグに降格することはなく、来年は12チームと新たに2チームが増える。より難しいシーズンになるのは間違いないが、今シーズンを糧に悲願の1部昇格を目指す。
◼コメント
・中嶋監督
選手たちはよくやってくれて、昨日やられた留学生のマーテルくんのところをどうやってみんなで守ろうかということを含めて今日対策、対応を練って出だしはそこの部分はできてたのかなと。そこは良かった。(インサイドでは)一人では止められないのでみんなで守ろうということで、二人で守ろうという作戦だった。昨日もそういう形をとったが、昨日はまだまだそれが遅かったので、少し早めにそれをしようと仕掛けた。4年生は厳しいシーズンだったが、最後まで諦めることなく、4年生が引っ張ってくれたので、4年生には本当に感謝している。今シーズンは今年から出るメンバーも多かったので、そういう面ではシーズンが始まる前から未知数ではあったが、ゲームを重ねるごとに選手たちの成長を感じるシーズンであったことは間違いないので、来年度に向かって4年生が残してくれたものも含めてつながっていくと思う。
・岩淵(済4=新潟商)
本当に悔しい。今日の試合に限らず昨日もそうですし、シーズンを通して去年と今年と本当に悔しい思いをしてきたシーズンだった。最後勝って終わりたかったが、こういう結果をしっかり受け止めないといけない。でもこれだけ負けがかさむ経験は人生でも無いと思う。自分は16年間バスケをやっていたが、ここまで辛い経験は初めてだったし、ここまで負けたこともなかった。これからの人生で役に立っていくなと感じた。最後4年生で出れたのはいい思い出だった。(主将としての1年は)監督も変わって試行錯誤しながらやっていかなければいけないシーズンだった。4年生を中心にミーティングを開いたり、後輩が意見を言える環境をつくったり、選手で何かをするというよりかは、気持ちの部分が見えてコミュニケーションはよく取れていたと思うし、例年よりも意見の交換とかができたと思う。
・唐澤(文4=伊那弥生ヶ丘)
どうしても勝ちたかったが、相手の方が力が一枚も二枚も上手だったので悔しい。(今季は)なかなか勝てない時期が続いて、気持ちも切れかかってる時期もあった。ずっと辛かったが、仲間と励まし合って最後まで戦い抜けたことは良かった。(後輩へ)まずこんな頼りない先輩に付いてきてくれたことへの感謝と次の東洋を担うのは彼らで、間違いなくいいものを持っているので、ひたむきに頑張ってほしい。(4年間は)自分は推薦ではなく一般入試から入ってきて、何もない状態からのスタートだったが、スタッフの方々、同期や後輩に支えられて一緒にバスケできて楽しかった。
・村上(済2=正智深谷)
4年生が最後だったので、自分は昨日出てなかったが、もし出たら4年生のためにプレーできたらと思っていた。1本目のシュートが気持ちよく入ったので、それで自分も波に乗れた。(今シーズンは)自分は最初の方は結構出ていたが、途中プレータイムが少なくなったり、出なかったりというシーズンだったので、来年は安定して出れるようにしたい。キャプテンを筆頭に今年は4年生がチームを引っ張ってくれて、チームをまとめてくれていたので、その4年生が抜けてしまうっていうのは来年結構難しいかなって思う。
TEXT=土橋岳 PHOTO=藤井圭