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2017.11.19
サッカー

[男子サッカー]黒星でリーグ戦閉幕も手ごたえのあるシーズンに

91回関東大学サッカーリーグ戦 1部リーグ(後期)第22節

11月18日(土) 日大稲城総合グラウンド

東洋大0-1専大

<出場メンバー>

▽GK

伊藤俊祐(国4=柏U-18

▽DF

坂本涼斗(国1=柏U-18

浦上仁騎(国3=大宮Y)

白石直毅(国4=前橋育英)

朝妻佑斗(国2=大宮U‐18

▽MF

宮野直也(国4=西武台)

高橋宏季(国3=FC東京U-18) 

坪川潤之(国2=矢坂中央)→83分 丸山友輔(国4=清水U‐18

宮吉悠太(国4=京都橘)→60分 小堀将人(国4=八千代)

▽FW

坂元達裕(社3=前橋育英)

阿部敬太(国4=東福岡)→60分 松崎快(国2=大宮U‐18

 


          宮吉は攻守で躍動

      宮野もフル出場でチームに貢献した

        現役引退となった4年生


 迎えた最終節、掉尾を飾ることはかなわなかった。相手は今節が1部残留をかけた大一番である専大。15分、相手クロスから失点。その後チャンスを作るも1点ビハインドから抜け出す事ができず敗戦し、リーグ戦を締めくくった。


 雨が降り冷え込む中キックオフ。立ち上がりからスピードのある専大が主導権を握る。6分、右サイドからゴール前にボールを送られシュートを打たれるもバーの上へそれる。続けて15分、右サイドからのアーリークロスをヘディングで押し込まれ失点。その後も専大がチャンスを作る場面が見られたが、DF陣の奮闘により追加点を与えない。東洋大も観衆を沸かす。25分、坂元(国3=前橋育英)が左サイドから展開。中の宮吉(国4=京都橘)がヘディングでつなげ、それを宮野(国4=西武台)がオーバーヘッドでゴールを狙う。決まったかに思えたがこれはクロスバーに直撃し得点とは至らなかった。直後27分には今節坂元と共に2トップに起用された阿部(国4=東福岡)からボールを受けた坂元がシュートを放つも相手GKにセーブされる。その後は決定機となるチャンスを演出できず、0‐1で前半を終えた。


 後半も立ち上がりからピンチを迎える。46分に右サイドから、48分には中央から切り込まれシュートを打たれるもGK伊藤主将(国4=柏U-18)のセーブやボールが枠外へそれたことにより難を逃れる。また63分にはセットプレーを与えてしまうも得点は許さない。応援が盛り上がる中、ここから東洋大が猛追を見せる。64分、松崎(国2=大宮U-18)と坂元がワンツーで相手をかわしながら右サイドに展開。坂元のシュートも外れ、CKを獲得も得点ならず。66分には坂本(国1=柏U-18)からのパスを松崎が相手DFの中へ切り込みシュートを打つものの左枠外へ。直後70分、坂本が相手の股を抜くドリブルで攻めゴール前にボールを供給もうまく合わせられず。試合終了間際のCKもものにする事が出来ず、0­‐1のまま終了となった。


 今年はライバルたちのレベルの高さを思い知ると同時に収穫も多い年となった。特に後期リーグは、前半こそ昇格1年目にして4位まで順位を押し上げ、1部の舞台に存在を知らしめたが後半に失速してしまった。古川監督も「僅差に縮めつつも勝ちを決められなかった」と振り返る。しかし1部残留は創部以来最高成績であり、東洋大は着実に進化を続けている。4年生と共につかんだこの場所で来期もさらなるイレブン達の活躍に期待だ。


コメント

・古川監督

 前節で連敗こそ止まったものの、最後は勝って終わろうと選手たちにも話した試合だった。結果的に負けて締めくくる形となってしまい残念だった。(敗因は)相手が残留をかけて立ち上がりから勢いを持ってやってきたところに後手を踏んでしまったと感じた。立ち上がりの何度かのピンチの中で一つ決められてしまったところに修正してゲームを進められれば後半にチャンスが出来たのではと思う。(1年を振り返って)昇格したばかりの1年目という事で、試合に慣れる、対応していくところも最初のほうは難しさもあったが、残留して来年以降につなげていく、という最低限のところはクリア出来たのでよかった。シーズン後半で失速してインカレも十分手の届いた中でそれを逃してしまった点は心残り。(今節は4年生の出場が多かったが)やっぱり4年生の4年間やってきた思いだとか、ここ数試合は4年生の活躍が得点を生んでくれたり、という事があった。彼らの目に見えない頑張りなどが今年もあったと今年も感じてピッチに送り出した。(来年に向けて)今年の4年生が1部に残してくれたという事で、3年生以下の選手たちは今年の順位というのをしっかり超えていけるようにしたい。また1部に残留して、来年こそはインカレ初出場につなげられるようにしたい。毎年一歩一歩着実に成績を上げてきているので、それを引き継いでさらに上がっていけるようにしたいと思う。

 

・伊藤(国4=柏U-18

 今日の試合は、最後は笑って終わろう、絶対に勝ちにいこうという気持ちで入ったが、専大も残留がかかっていて最初の入りですごいパワーをもってきて、その勢いで失点してしまったのが本当に残念。そこが敗因だったと思う。開始15分のところをしのげていれば前半とかも勝てたかもしれなかったので、そこを耐える力が足りなかった。(最終節への意気込み)残留は決まっていて、最後勝って、いま6戦勝ちなしできていて今日は7戦目で絶対に勝って終わろうという思いが強かった。結果的に7戦勝ちなしという結果になったので、そこは悔しい。(4年間の総括)人として成長できた。個人的にはキャプテンになって、人としてマネジメントする力とかがついて、全体としては自分が入ったときに比べて1部で十分戦えるチームになってきたというふうに感じた。最後はチームとして練習の雰囲気もすごく良くなっていてこれからもっといいチームになっていけるチームだなと思った。(ミーティングでの話)自分たちは引退だが、明日から来シーズンの戦いが、スタメン争いとかが始まってくるので頑張れというのとインカレにいってくれと伝えた。(今後の進路)まだ決まってない。サッカーを続けるかも未定。できればサッカーはやりたいと思う。

 

・丸山(国4=清水U-18

 専大が前に前に推進力もってくる中で、前半はその勢いに負けていた。その形で失点してしまって後半は押し込める時間帯が増えたが、球際とか専大のほうが走ってたし、戦ってたという印象だった。(最終節への意気込み)6試合勝ててない中でチームとしてやはり勝って終わりたいというふうに思ってたし、そこで勝って来季につなげるという意味でも絶対勝ちたい試合ではあった。(後期初出場だったが)途中出場になるのはわかっていたので、途中から入ったときにチームにパワー与えられるようにしたいと思っていたが、なかなかうまくいかなくて、出場時間も短くてそういうところでまだまだ自分の力の無さを感じた。(四年間の総括)個人的にはなかなかうまくいかない大学生活だったが、チームとして1部昇格、1部残留という少しずつ東洋大として歴史がつくれたことに関しては四年間東洋大に入って過ごして良かったなというふうには思う。(今後の進路)地元の静岡の企業への内定をもらっていて、サッカーは続けたい。サッカーやるかやらないかはまだ悩んでいる。

 

・宮吉(国4=京都橘)

 相手は残留がかかっていたので、気持ち入れて戦ってくるのは分かっていた。自分たちは残留が決まっていて、インカレの可能性がないという状態でも、消化試合にせず勝ちを目指して戦うというのは、試合中に意識できてなかった。(最終戦の気持ちは)東洋大として4年生は最後だったので、もうサッカーを続けない選手もいるし、いろんな思いがあるが、チームとして勝てていなかったので、そういう思いもあって勝って終わりたかった。(監督からは)最後の90分になるというのは分かっていたし、ここまで来たのは4年生の力もあったと言われた。最後そういったところに結果で答えたいと思った。(4年間を振り返って)自分としては東洋大学サッカー部で、試合に出場して結果を残してまた上へとステップアップできたらいいなという思いで入った。厳しいと思うときもあったが、そこで自分のためではなくてチームのために何かしたいなと思えたのはこのチームだったからではないかなと思う。そういう部分ではいろんな経験をして勉強もできたので良かった。

 

・宮野(国4=西武台)

 引退試合なので、ただ勝ちたかった。それだけ。開幕戦で骨折してしまってチームに迷惑かけて、そこから後期の開幕戦には間に合ったが全然試合に出られなくてチームにパワーを与えられなくて、残り3節でスタメンで使ってもらえた中で結果を残せたというのは一番の思い出というか、自分たちの中で一番の印象として残っている。(サッカーは)潮時というか、きっぱり辞めようと思っている。自分たちの学年はどの学年より仲良いし、マネージャー含め17名と東洋大でサッカーできたというのは自分の中で宝物になった。

 

・小堀(国4=八千代)

 今日は最後の試合ということでメンバーに入れた事はよかったが、後半からになってしまい正直難しかった。出た中でしっかり結果を残そうと切り替えてやったがあまりあまり上手くいかなかった。(最終説に向けて)練習などを大事にして、試合に1番力を持っていけるように過ごし方や練習を全力でやるのをずっとやってきたので、それを継続してやった。(今までで思い出深い試合)1番は順天戦。千葉は自分の地元で、友達も観に来てくれたりした中で点を獲れて親に感謝の気持ちを伝えられたと思う。(4年間を振り返って)高校では2年時から試合に出られたが、大学は本当に下積み時代が長かった。いつか出られる、と思って頑張ってきたが本当にあっという間であり長くもあった。ポジションも複数変わって、出るために試行錯誤をやってきた中で最後の4週間、4試合は1番楽しかった。(サッカーは)今後サッカーを続けるかは一回考え直す。自分は高いレベルでやりたいし、遊びではやる気はないので出来れば上のレベルでやりたい。現実を見つつ考えていきたい。

・白石(国4=前橋育英)

  最後だったので勝ちたかったが、自分のプレーは出せたので負けたが満足している。ラスト勝ちに行くというとこで、自分が点に絡めれば良かったが、絡めなかったので残念だったが、ディフェンスの面でもヘディングは今日1本も負けなかったので、そういうとこは良かったと思う。今シーズンは出場する機会がそんなになくて、正直苦しかったが、小学校1年からやってきたので絶対数諦めてはいけないと思った。最後こういうとこで出させてくれて結果出したかったが、1年振り返ったらやりきったと思う。今後もっと先の将来でサッカーに関われたらと思う。4年間、共に一番長くやってきたし、今日も自分の名前呼んで応援してくれたし、そういうとこでは感謝している。


TEXT=渡部穂乃花  PHOTO=藤井圭、土橋岳、谷口奏生