記事
第91回関東大学サッカーリーグ戦 １部リーグ（後期）第22節
11月18日（土） 日本大学稲城総合グラウンド
東洋大０－１専大
サイドを駆け上がる朝妻
悔しい敗戦に涙を飲んだ
19節の法大戦から３試合連続でスタメン出場を続けている朝妻佑斗（国２＝大宮Ｙ）は今節もスタメンに名を連ねた。チームは敗戦に終わったものの、朝妻は着実に成長を遂げている。
４年生と一緒に戦う最後の試合ということもあり、全員が強い気持ちを持って臨んだ今節。左サイドバックで出場した朝妻はフィジカルに強みを持つ専大を相手に真っ向から勝負を挑んだ。開始からひときわ大きな声を出し、プレーの判断や味方への指示を出す姿や、２年生ながら頼もしさすらうかがえる朝妻はプレーでも味方を盛り立てる。対峙した相手選手はサイド深くまで持ち込まずに中へボールを放り込むアーリークロスを多用していた。その対応について「早く寄せるように心がけた」と常に警戒して90分間戦い抜くことを決めた。ところが、15分のところで自身のサイドからアーリークロスをあげられ失点を許してしまう。悔しくもテーマにしていた寄せの部分で甘さが出てしまった。その後も攻め込まれる展開が続くが、しっかりと相手に体をぶつけ球際で負けないプレーを見せる。また、攻撃にも意欲を出し浦上（国３＝大宮Ｙ）から相手の裏でボールをもらおうと高い位置で攻撃に絡んでいく。しかし、後半に入っても主導権は専大に取られ決定機を生み出せずにタイムアップとなった。「最後は勝たせてあげたかった」とお世話になった４年生の引退を思い、試合後には感極まり涙が止まらなかった。
朝妻は今シーズンのパフォーマンスを振り返り、「腐らずにやれた」と序盤は試合に出られない時期もあったが、自分を信じてここまでやってきた。「どこかで見てくれている」という一心で練習からコツコツとアピールし、その結果がこの数試合のスタメン出場に表れている。来シーズンも渡辺（国３＝前橋育英）や清水（国３＝大宮Ｙ）といった選手たちとのポジション争いが予想されるが、「個人としても結果を求めてやっていけたら」とポジションを譲る気は毛頭ない。尊敬する４年生が残してくれた１部残留という結果。来季は今季よりも上の順位へ、朝妻の２年目は大きな経験を得て幕を閉じた。
■コメント
・朝妻（国２＝大宮Ｙ）
１失点してから自分の中で戦い方を意識していた。相手が全部マンツーマンでついてくるところで、自分の動き方を考えた。それでも結果につながらず、勝てたらよかったけれど勝てずに終わってしまって悔しいだけ。（試合後の涙は）いろいろとお世話になった先輩がいて、最後は勝って終わらせてあげたかったなっていうのが素直な気持ち。感謝の気持ちでいっぱいだったので、感極まって泣いた。（今シーズンを振り返って）なかなか試合に出られない時間が多くて、悔しかったりもどかしい時期が続いた。けれども、自分の中で腐らずにやれて、どこかで見てくれていると思っていたので、自分の番がきたときに自分のプレーができるように意識していた。（来シーズンに向けて）とりあえず東洋大で初めて１部に残留できたので、残留はもちろん、インカレ、リーグの優勝というところも狙っていきたい。個人としても結果を求めてやっていけたらなと思う。
TEXT＝美浪健五 PHOTO＝土橋岳、藤井圭
