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第94回日本選手権水泳競技大会 競泳競技兼 第18回アジア大会 代表選手選考会兼 第13回パンパシフィック水泳選手権大会 代表選手選考会
(4日目・予選)
◆女子200mバタフライ
4組
2着 藪 2'12"90
3着 中野 2'13"18
◆男子200m背泳ぎ
3組
6着 山本遥 2'03"96
◆男子200m平泳ぎ
6組
2着 花車 2'11"73
→全体4位でB決勝進出
8組
8着 上田 2'18"46
◆女子400m自由形
2組
5着 岩本 4'16"77
(4日目・B決勝)
◆男子200m平泳ぎ
1組
4着 花車 2'10"88
→全体7位で決勝進出
強豪が集う中で急上昇をみせた花車
普段あまり泳がない400mでベスト更新の岩本
日本選手権4日目はレースに6名が出場。決勝進出も期待された女子200mバタフライの中野(文3=長岡大手)と藪(営4=武蔵野)が準決勝進出を逃すも、ルーキーの花車(国1=丸亀)が予選、準決勝ともにベストタイムを更新し堂々たる泳ぎを見せた。
4日目の先陣を切ったのは女子200mバタフライの中野と藪。同じ組での出場だ。序盤、中野が先頭でレースを引っ張るかたちとなり、藪も続く。しかし後半、中野はペースダウンしてしまい3着でフィニッシュ。藪は中野を追い抜き2着となった。惜しくも予選突破のタイムには届かなかった準決勝進出が期待されていた2人だが、まさかの予選敗退。藪は最終日の50mバタフライに期待が掛かる。
短距離を得意とする岩本(済4=京都外大西)は女子400m自由形に登場。2日目の200m自由形では準決勝に進出するも自己ベストには届かず悔しさをにじませていた。400mでは序盤を先頭で泳ぎ進み、見事自己ベストを更新した。
男子200m平泳ぎには1年生の花車が登場。前半100mを4番手で折り返すと後半に追い上げをみせ、ベストタイムを更新した。1年生ながら全体の4位で準決勝へ進出を果たした。
続く準決勝。隣のコースには世界記録保持者である渡辺一平(早大)が出場した。「渡辺選手の隣は緊張したが、自信を持って泳げた」と語った花車は周りに食らいつくように勢いのある泳ぎを見せ、予選で出したタイムをさらに上回る2分10秒88をマーク。1組目泳いだ花車は2組目のレースを見守り、自身の決勝が決まると喜びを見せた。決勝での目標は再び自己ベストを更新するとともに、インターナショナルCの標準記録である2分10秒13を超えること。決勝でも力泳を見せてくれることを期待したい。
大会も折り返しに入り、既に1、2種目泳ぎ終えて残り1種目の選手が多い。全員がベストタイム更新や準決勝、決勝進出など各々の目標に向けて邁進してくれるだろう。
花車(国1=丸亀)
世界記録を持っている渡辺選手の隣だったのですごく緊張はしたが、平井先生のほうからしっかりついていけと言われた。今までやってきた合宿や練習を思い出して自分に自信を持って泳げたのでベストタイムが出たのではないかと思う。(初日の100mについて)今までのベストが1分01秒59で今回1分02秒11という結果になり、前半びびってしまったというか思うようなレースができなかった。準決勝には残りたかったので悔しい。(東洋大生として挑む大会)今までスイミングの所属で出ていて大学で出るとなるとメンバーも多いし、今日の自分の予選のレースまでは東洋大の流れがあまり良くなかったと思うのでそこで何とか流れを変えなければというプレッシャーもあったが、それを上手く力に変えて泳ぐことができたので良かったと思う。(影響を受ける選手)同じ学年の細川くんが昨日50m背泳ぎで6位に入賞して、同じ香川県出身なので自分も負けていられないという気持ちになる。(スペインでの合宿)主に200mのフォームを意識して泳いだが今までとは違うプルのかき方などを習得できた。酸素が薄い環境だったので潜水の動作がトップスイマーに比べたら全然上手くないが自分の中では上手になったと思う。(決勝の意気込み)予選、準決勝に続いてもう一度記録を更新したい。また、インターナショナルCの標準記録である2‘10“13を切りたい。
TEXT=伊藤なぎさ PHOTO=梅山織愛、越塚日南