Article

記事


2018.04.08
準硬式野球

[準硬式野球]「負けるべくして負けた」春季リーグ開幕戦は悔しい黒星スタート

平成30年度東都大学準硬式野球春季1部リーグ戦

4月7日(土) 上柚木公園野球場

●東洋大3ー5国士大

(イニングスコア)


1回戦








東洋大

国士大





×

(東洋大)

割石(社4=越谷南)、瀬下(営3=藤代)-多田龍(ラ4=高松西)

割石は2年連続開幕戦先発を務めた

笑顔で生還する多田龍

安打を放つ伊藤

 平成30年度東都大学準硬式野球春季1部リーグ戦が開幕。初戦の相手は先日行われた関東選手権の決勝で対戦した国士大。守備のミスが響き開幕戦を白星で飾ることはできなかった。


 先発のマウンドを任されたエース割石(社4=越谷南)が立ち上がりからつまずいた。初回に3連続安打で先制点を献上してしまう。取られたらすぐに取り返そうと打線も奮闘。多田龍(ラ4=高松西)が安打で出塁すると伊藤(ラ2=成立学園)、印南主将(文3=浦和学院)も続きこの回に一挙3点を取り勝ち越しに成功。しかし、相手投手に完璧に抑え込まれなかなか追加点を奪えず、投手を援護することができない。三回に野手のミスから相手に追加点を与えてしまい1点差に詰め寄られると、七回には連続安打で逆転を許してしまう。二回以降、七回中五回三者凡退と打線は沈黙。そのまま流れが東洋大に戻ることなく3―5で敗戦し、初戦から苦しい試合結果となった。東洋大の勝ちパターンである守りからの野球が機能せず、割石は「僕が踏ん張れなかった」と自責の念を語った。

 黒星スタートとなった開幕戦。小田部監督は課題を多くあげる中、「負けて良かったのかもしれない」と前向きな言葉も口にした。関東選手権で優勝し全日本選手権の出場を決めてから初めての公式戦。「試合の入りも試合中も気の緩みがあってピリッとしない感じだった」と割石が話すように選手の多くが集中力の欠如を感じていた。全日本選手権の出場が決まった安心感とチームの雰囲気の緩みが敗戦の原因にあげられ反省の多い試合となった。

 幸先の悪いスタートとなってしまったが、ここで終わるようなチームではない。一人一人が課題を見つけ次の試合へ向けて調整している。リーグ戦優勝へ。東洋大の挑戦はまだ始まったばかりである。


■コメント

・小田部監督

油断以外の何物でもない。関東選手権優勝して全国大会の出場権を取ったということで、安心してしまったのか。その緩い雰囲気を変えられなかった私の責任である。(選手交代は)リーグ戦を考えたとき、今の固定のメンバーで長いリーグ戦を戦えるわけではないので、試合を経験させることも大事だし流れもよくなかったので選手を入れ替えることで流れを変えたいという思いもあった。学生コーチの遠藤と起用を決めたが代わって出た選手が萎縮してしまってそこが残念だった。守って僅差で勝つというのがうちの勝ち方で、関東選手権のときも全部の試合2点以内で抑えていたので勝てた。今日は5点取られて、エラーからの失点などという余計な点を取られると勝てないというお手本のような試合だった。こういう言い方をしたらあれだが負けてよかったのかもしれない。うちのチームはまだ強いチームではないんだよもう1度やり直しなさい野球の神様が言っているような試合だった。(課題は)いっぱいあるが、やはり集中していなかった。そこに尽きるのではないか。技術的なものも色々あるがやはり試合の入りから集中して入っていけなかった。ベンチもそうだしそのようなムードを作れなかった。特に関東選手権優勝して全国大会に出場できる権利は得たが、リーグ戦最下位になれば入れ替え戦があるので安心している場合ではない。もう1回締め直さなけばと思う。(春季リーグ始まったが)雰囲気は悪いわけではない。大会出ていたメンバーもそうだか、今度1、2年生の新人戦が行われることになった。今日スタンドにいた選手にもチャンスがあるわけで、選手全員で戦えるという雰囲気をもう1度作っていくことでリーグ戦もいい結果が残せるのではないか。1試合負けたくらいで落ち込んでいられない。やり返せるチームだと信じている。このまま終わるわけにはいかない。

・印南主将(文3=浦和学院)

 関東選手権では少なかった守備のミスが出たのでそれが多方面で足を引っ張った。よく5点で収まったなと思う。また、3点しか取れなかったので、取りきれない弱さがでた。流れが悪いところが多く流れを持ってきたくて選手交代をしたがそれもできずという感じだった。(普段の声かけは)取られた後取り返した後をいつも行っているが今日は投手以外が足を引っ張ってしまった。リーグ戦1発目で幸先が悪いので明日勝てば3戦目に持ち込めるのでリベンジしたい。

・多田龍(ラ4=高松西)

関東選手権では無かった試合の流れだった。守備から流れを作って攻撃に活かすっていうチームスタイルだが、今日は守備からちょっと崩れるという今までにない展開だったので、そこは難しかった。(打撃で心がけていることは)6番はやはりいいところでまわってくる。先頭打者であれば塁に出るのが一番ですし、ランナーがたまっていればランナーを返すのが一番なので、場面場面に応じてバッティングを変えるようにはしてます。(次戦に向けて)同じ相手に二度負けることは許されないので、1勝1敗に持ち直していきたい。

・割石(社4=越谷南)

負けるべくして負けたという感じですね。ピッチャー陣、というか僕が踏ん張れなかったので。(チームの課題だと感じるところは)気の緩みで負けたところ。この前の関東選手権と同じように戦えば勝てる相手だったが、試合の入りも試合中もどこかで気の緩みがあってピリッとしない感じだった。課題だとしたらそこですかね。実力はあるので。(明日は投げますか)投げろって言われたら投げますし、チームが勝つためだったら投げます。(次戦に向けて)すぐ明日ですけど、切り替えるところは切り替えて今日あったことが二度と無いように、もう一回同じ失敗をして負けることが無いようにすれば結果が出ると思うので、期待して待っててくれれば勝ちます。

TEXT=鶴田華穂 PHOTO=川口朋珠、鶴田華穂