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2018.04.10
硬式野球

[硬式野球]上茶谷、圧巻の16Kで開幕戦で初完封

平成30年度東都大学野球春期1部リーグ戦

4月9日(月)神宮球場

〇東洋大9-0中大


(イニングスコア)

1回戦










東洋大






中大


(東洋大)

上茶谷(1勝)-佐藤


・打撃成績

打順守備
名前




(指)
佐々木(営1=帝京)

打指
中島淳(営1=作新学院)

打指
岡崎(営1=帝京)

(七)
小峰(法3=帝京)

(中)竹原(法4=二松学舎大付)

(二)中川(法4=PL学園)

打二
斎藤(法2=東洋大牛久)

(捕)
佐藤(法3=聖光学院)

(右)
末包(営4=高松商業)

(遊)
小川(法2=霞ヶ浦)

(三)
津田(総2=浦和学院)
9
(一)
堀北(営2=龍谷大平安)

酒巻(営2=成田)





3511


三塁打:岡崎(9回

・投球成績

名前


球数

四死球


上茶谷(法4=京都学園)
34
141
16


開幕投手の重責をしっかりと果たした上茶谷

初回痛烈な右安適時打を放った佐藤

2安打と中軸としての仕事をこなした竹原



杉本新監督のもとリーグ戦初戦に臨んだ東洋大ナイン。チームは初回から竹原(法4=二松学舎大附)と佐藤(法3=聖光学院)が適時打を放ち先制に成功すると、その後は中押しダメ押し点をきっちりと奪い計9得点。開幕戦から"打の東洋"の実力を見せた。


「とりあえず先制するまでは絶対に抑えよう」と意気込むと上茶谷は初回、味方の攻撃を見守った。すると、小峰(営3=帝京)が左安と相手バッテリー間のエラーの間に進塁し、三塁へ。今季から3番に座る竹原に適時打が飛び出し先制に成功。その後も竹原が盗塁し、佐藤の右安で一気に本塁に生還を遂げ初回に2点のリードを得た。


「ペース配分は考えていない」そう試合後語った通り、開幕戦のマウンドを任された上茶谷は初回から全快だった。先頭打者に粘られるも見逃し三振に取ると、そこから奪三振ショーの幕開けだ。四回まで毎回奪三振を記録し、五回までで10個の三振を奪ってみせた。順風満帆にみえた上茶谷だが、七回に左安と右安で2死二、三塁とこの日唯一のピンチを迎える。迎えた1番打者に投じた4球目。鋭くふり抜かれた腕から放たれた球は佐藤のミットに収まり見逃し三振に。ここまで、三振の山を築き上げてきた上茶谷も堪らずガッツポーズで気持ちをあらわにした。走者を背負った七回を切り抜けると、八回、九回は本来の調子を取り戻しそれぞれ三者凡退に打ち取った。ふたを開ければ16奪三振0失点の完封勝ちに。杉本新監督の船出に華を添えた。


上茶谷がこの春躍動するにあたってキーマンがいた。それはこの日ブルペンでリリーフ待機をしていた甲斐野(営4=東洋大姫路)だ。今年に入ってからスプリットの練習を始めるも、苦労の日々が続いた。「スプリットと言える程には落ちなかった」と語る球種を勝負球にするために、上茶谷はブルペンでの投球練習時にフォークボールを得意とする甲斐野にアドバイスをもらっていた。「まだまだ安定はしてないですけど、新球種でいい結果が出たのは素直に嬉しい」と手ごたえありだ。


戦国東都の1位になるために、そしてその先に見えてくる全日本選手権で1位になるために上茶谷は次に向けその腕を振り抜き続ける。


■コメント

 ・杉本監督
今日の試合は出来すぎていた。上茶谷はオープン戦でもよかったので開幕投手に決めた。今日勝ったが、明日も勝負なので一戦必勝でいきたい。

・中川主将(法4=PL学園)
とくに主将だからといって試合に臨む気持ちは変わらないが、チームリーダーてして引っ張っていこうとは思っていた。中大との試合は、思いっきり楽しんで、尚且つ圧倒できるような戦い方をしていこうと思っていた。上茶谷は実力があるので、今日みたいな試合をできて当然ですね。


・上茶谷(法4=京都学園)

せっかくいただいた先発のマウンド。しっかりとチャンスを生かしたいと思って投げた。後ろには甲斐野だけではなくいい投手がたくさんいるので、そこに頼る気持ちでペース配分とかは考えなかった。今日は落ちる球が良くてそれで抑えられたのが大きかった。これからもチームの勝ちに貢献できるような投球を続けていきたい。


・佐藤(法3=聖光学院)
初回先制点を取れたのが大きかった。全体的に出来すぎた試合だった。(上茶谷選手は)上茶谷さんは先発ということもあって緊張していたと思うがピンチの時もしっかり踏ん張ってくれた。「ありがとう」と言ってくれて自分も助けられたし踏ん張れた。(2本の適時打は)絶対一本打とうと思って打席に立った。去年の秋季リーグ戦では打点が少なかったので、課題は打点。次の試合でもチャンスで一本打てるようにしたい。


TEXT=須之内海  PHOTO=永田育美