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第92回関東大学サッカーリーグ戦 1部リーグ(前期)第3節
4月29日(日) 味の素フィールド西が丘
東洋大1-1筑波大
<得点者>
26分 坂元
<出場メンバー>
▽GK
松本健太(国3=柏U-18)
▽DF
坂本涼斗(国2=柏U-18)
浦上仁騎(国4=大宮Y)
土田直輝(国2=大宮Y)
渡辺星夢(国4=前橋育英)
▽MF
松崎快(国3=大宮Y)
高橋宏季(国4=FC東京U-18)
坪川潤之(国3=矢板中央)→90分 中村勇太(国1=鹿島Y)
飯澤良介(国1=横浜FC・Y)→81分 出村颯太(国4=桐生第一)
▽FW
坂元達裕(社4=前橋育英)→75分 小林拓夢(国3=帝京長岡)
丹代藍人(国4=青森山田)
待望の今季初ゴールが生まれた坂元
高橋は攻守の要として豊富な運動量を見せた
待ちに待ったエースの得点を笑顔で迎える選手たち
プレースタイルが似ている昨季王者・筑波大との対戦は、26分に坂元(国4=前橋育英)のゴールで先制に成功。後半に入り1-0のまま試合が終わるかと思われたが、86分に同点弾を許しタイムアップ。第92回関東大学サッカーリーグ戦(以下、リーグ戦)での初勝利はお預けとなった。
第3節の相手は、昨年2戦2敗と悔しい思いをしている筑波大。リベンジに燃える選手たちは前半から試合の主導権を握っていく。高橋(国4=FC東京U-18)、坪川(国3=矢板中央)の両ボランチがピッチを広く使い、パス交換に多く関わる。15分、土田(国2=大宮Y)のロングボールに反応した松崎(国3=大宮Y)がドリブル突破し斜め後ろへパス。走り込んできた高橋がダイレクトでシュートを放つも、これはディフェンスにブロックされる。立て続けにいいリズムで攻撃を仕掛ける東洋大は26分、ついに先制点を挙げる。相手のミスから丹代(国4=青森山田)が持ち上がりシュートを狙うも打ち切れない。しかし、こぼれ球を拾った坂元がコースを見極め左足でシュート。苦手だったというファーサイドへのシュートでゴールネットを揺らした。「とにかく点が欲しい」と得点を渇望していたエースに待望の今季初ゴールが生まれた。その後、39分にPKを与えてしまうがこれをGK松本(国3=柏U-18)が止め1点リードのまま前半を終えた。
後半は一転して守りの時間が続く。前半よりも高い位置からの相手のプレスに苦戦し、前半はできていた細かいパス回しに苦しんだ。何度もゴール前まで攻め込まれるものの、守備陣が体を張ったディフェンスではね返す。両チームとも体力的にも疲れが見え始めた86分、左サイドでフリーになった選手にファーサイドへクロスをあげられ、ヘディングで中央へ折り返される。このボールに先に触ったのは筑波大の選手だった。GK松本もはじき出すことができず失点。残り時間5分での失点に高橋は「もう少し落ち着いてボールを回せれば」と悔しい表情を浮かべた。
これでリーグ戦は3試合を終え1敗2分。ここ2試合で先制点こそ奪っているものの、勝ち星を挙げることはできていない。次節の相手は直近の3試合で11得点、無失点と攻守ともに勢いに乗る駒大。対戦を前に古川監督も「駒大との試合は毎回タフな試合になる」と熱戦を想定している。1週間で3試合と厳しい日程が続くが、ここを乗り越えてチームは上位進出の足掛かりをつかむ。
■コメント
・古川監督
前半はこちらのペースで試合を進められ、先制もできていい立ち上がりだった。PKの判定もあったりしましたけど、松本が防いでくれて勝利の流れがきているかなと思った。2点目を取れるチャンスが何回かあった中でそれを決められなかったところと、後半の半分過ぎたところから押し込まれる時間が長くなっていって、そういうときのゲームの進め方、耐えるところは耐えてどこかで前線を起点にしてカウンターという形などは必要だったかなと感じる。(試合前応援の方へ向かったが)出ている選手だけではなくて、応援の選手とともに戦うのが我々のスタイルでもあると思う。(次節に向けて)開幕の3試合は本当にタフな相手との戦いだった。もちろん勝てていれば良かったですけど、開幕戦の敗戦だけで済んでいるということはポジティブなこと。それが次の駒大戦で勝ち点3を積み重ねていけるかというところで初めて開幕の3試合が評価されるのかなと思う。中3日でリカバリーという感じになるけれどしっかりコンディションを整えて臨みたい。駒大もここ3試合で複数得点で無失点とチームとして乗っている状況だと思う。難しいゲームになるだろうし、駒大との試合は毎回タフな試合になるので、いいゲームをして今季の初勝利を目指したい。
・坂元(国4=前橋育英)
自分は今まで点が取れていなくて、とにかく点が欲しいと思っていたところであのように先制点取ることができたのは良かった。チームとしてそこから受け身に入ってしまって、ずっと押し込まれる展開が続いて同点になってしまったので、そういう部分はもっと2点、3点取れるようにしなければならなかったと思う。(得点シーンを振り返って)前を向いてファーへのシュートだったが、ファーへのシュートという形が今まで苦手で決めたことがなかったのでこういう新しい形として点を決められたのは良かった。ファーのシュートを練習するように監督からも言われていて、去年から意識して練習してそれが実ったのかなと思う。(昨季勝てなかった筑波大との試合だったが)去年の筑波大は中野誠也選手だったりとか点を取れる選手がいて、今年ももちろんタレントぞろいでレベルが高いチームだが、そこでいかに自分たちが守り切って点につなげられるかどうかが求められている。その中で1失点に抑えてくれたことは大きいことだと思う。その上で自分たち(攻撃陣)が2点、3点取らなければいけなかった。(次節に向けて)駒大は前に強い選手がいて中にボールを入れてくるチームなので、そこに打ち合いにならずに自分たちは下で支配してしっかりとつないでゴールにつなげられるようにやっていきたい。
・高橋(国4=FC東京U-18)
前半は自分たちが思うようなサッカーができて先制点を取れたというのは良かったが、後半は先制している中でもっと自分たちが思うようなサッカー、つなぐとかができたら良かったが、そこでちょっと押され気味になって自分たちが守備に回る時間帯が多くなった。そこで最後守り切るという力がなかったのが今後の課題だと思う。(攻撃に関わるシーンが多かったが)自分の得点、アシストは狙っているし、ペナルティエリア内に入っていくプレーというのを今年は増やしていこうと自分の中で課題にしているので、そこを意識してもっとやっていかなければいけない。(後半への入りは)自分たちが先制している中でちょっと押されることは分かっていたが、もう少し奪った後だとか、落ち着いてボールを持てればもう少し落ち着いたゲームができたのかなと思う。(次節へ向けて)駒大は調子のいいチームで、自分たちはまだ勝ち点3というのを取っていないので全員でまた1から戦って勝ちたいと思う。
[次戦試合予定]
第92回関東大学サッカーリーグ戦1部
第4節 5月3日(木) vs 駒大
江戸川陸上競技場にて 14:00キックオフ
TEXT=美浪健五 PHOTO=土橋岳、谷口奏生