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平成30年度東都大学野球一部春季リーグ戦
5月2日(水)神宮球場
東洋大5-5駒大
(イニングスコア)
2回戦 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 |
駒大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 2 | 0 | 0 | 0 | 5 |
東洋大 | 2 | 0 | 1 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 5 |
(東洋大)
村上、中田、甲斐野ー佐藤
本塁打:中川(一回)
三塁打:中川(三回)
二塁打:山本(一回)、佐藤(八回)、飯塚(九回)
・打撃成績
打順 | 守備 | 名前 | 打 | 安 | 点 |
1 | (指) | 山本(法2=作新学院) | 5 | 2 | 2 |
2 | (左) | 小峰(営3=帝京) | 3 | 1 | 0 |
打 | 佐々木(営1=帝京) | 1 | 0 | 0 | |
左 | 飯塚(営3 =藤代) | 1 | 1 | 0 | |
3 | (中) | 竹原(法4=二松学舎大付) | 3 | 0 | 0 |
4 | (二) | 中川(法4=PL学園) | 4 | 2 | 3 |
5 | (捕) | 佐藤(法3=聖光学院) | 4 | 1 | 0 |
6 | (右) | 岡崎(営1=帝京) | 4 | 1 | 0 |
7 | (一) | 堀北(営3=龍谷大平安) | 1 | 0 | 0 |
8 | (三) | 津田(総3=浦和学院) | 1 | 0 | 0 |
打 | 納(総2=智弁学園) | 1 | 0 | 0 | |
9 | (遊) | 小川(法2=霞ヶ浦) | 4 | 0 | 0 |
計 | 32 | 8 | 5 |
・投球成績
名前 | 回 | 打 | 球数 | 安 | 四死球 | 三振 | 責 |
村上(総2=智弁学園) | 52/3 | 24 | 96 | 5 | 2 | 4 | 4 |
中田(営4=大宮東) | 11/3 | 6 | 22 | 2 | 1 | 0 | 0 |
甲斐野(営4=東洋大姫路) | 2 | 9 | 36 | 1 | 2 | 4 | 0 |
中川は2打数3安打の活躍を見せた
2試合連続本塁打を放った中川
甲斐野は2回無失点の好投を見せた
昨日逆転勝利し向かえた駒澤大との2回戦は、中川(法4=PL学園)の2試合連続本塁打などで四回まで5点をリードしたが、終盤追いつかれ引き分け。1勝1引き分けとなり勝ち点をかけた戦いは3戦目に持ち越された。
主将の勢いは止まらない。初回、1死から小峰(営3=帝京)の中前打で出塁すると、前日今季1号本塁打を放った主将・中川に打順が回る。先発・多崎(駒大)のストレートをとらえ、打球は高く弧を描きながら左翼席へ飛び込んだ。2試合連続となる本塁打は「体が上手く反応して打てた」と自身も満足のいく完璧な当たりだった。三回には、竹原(法4=二松学舎大付)が死球で出塁し、2死一塁となり打順は再び中川へ。振りきった打球は一塁線際に落ち適時三塁打に。主将のバットで幸先よく3点を奪う。
開幕からなかなか結果が出ず苦しむ中川を支えたのは学生コーチの川口(営4=日本文理)だった。先週の国学大1回戦を終えた翌日、試合が雨天延期になったため室内練習場で川口学生コーチとバッティング練習に専念。川口コーチのアドバイスを参考にしながら打撃フォームの修正をするなど、二人三脚で取り組んでいた。「これが大きいポイントとなった」と、2季連続ベストナインを獲得している中川がようやく調子を取り戻してきた。試合後には苦しんでいた中川も2試合連続本塁打という結果に笑顔を浮かべていた。
先制点を奪い流れに乗ったチームは四回、山本が2死二・三塁から2点適時打を決め、さらにリードを広げる。これで完全に試合の主導権を握ったかのように思えたが、ここで先発村上が相手打線につかまる。村上は四回まで無失点の好投を続けていたが、五回若林(駒大)に3点本塁打を浴び失点を許す。すると六回にも打者を出した後に再び本塁打を浴び、一気に同点に追い付かれる。それでもその後、6回途中から村上に代わりマウンドに上がった中田は粘りの投球で相手打線を封じ込める。八回から登板していた甲斐野も150㌔代を連発する圧倒的な投球でしっかり抑え、勝ち越しは許さなかった。リリーフ陣の好投に応えたいチームだったが、3番手の白銀(駒大)相手に打線が沈黙。試合は平行線のまま九回へ。代打出場の飯塚(営3=藤代)の二塁打から2死一・二塁となり一打サヨナラの好機を作る。ここで中川が打席に入ると、ベンチやスタンドは今日一番の盛り上がりを見せた。しかしここは三振に倒れ、最後に打線が奮起したものの、あと1本が出ず無得点に終わった。
「試合は最後まで何が起こるかわからない」と指揮官が語るように、先制して序盤は完全に流れを引き寄せていただけに、悔しい引き分けとなった。それでも主将は「負けなかったことが今日は一番大事」とすでに3戦目を見据え切り替えていた。主将で4番という責任を背負いながらも中川が打撃でチームを引っ張り、リーグ優勝へ導いていく。
■コメント
・杉本監督
野球に対しての考え方というか、試合は最後まで何が起こるかわからないのでそこを含めてしっかり最後まで戦わないといけないと感じた。中盤までは、逆にあれだけ抑えていたので試合前半と後半で違うチームが戦っているみたいだった。精神的な幼さや、自分たちのゲームが仕切れないところが課題。今週が終われば1週空いて立正大、また1週空いて亜大。ここが山場だしもう一踏ん張り。(次戦へ向けて)明日は試合がないので、もう一度整理整頓して行きたいと思う。
・中川(法4=PL 学園)
状態は良くなってきた。(九回満塁の場面)最後のところで打てなかったのは残念。相手投手に対して狙い球を絞れずボールを打ってしまったのが反省するところ。(ホームランを打ったのは)真っすぐの直球。低めに入った球に体が上手く反応して打つことができた。今日は勝ちたかったが、負けなかったのが一番大きい。
(調子を取り戻してきたきっかけ)学生コーチの川口と二人で話し合いながらバッティング練習に取り組んでいた。色々なアドバイスをもらってフォーム修正などをしていた。ここから調子も良くなってきた。これが大きいポイントになった。チームとしていい流れは来てると思うのでこのまま明後日は全員で勝ちにいきたい。
・甲斐野(営4=東洋大姫路)
今日はそれなりに良かった。無失点で終われたので。つぎのステップを考えて、しっかりと勝っていけたらと思う。全体的な投球としては変化球でいくというよりかは、むしろ自分自身では真っ直ぐで押すつもりだった。相手ベンチの動きを見て、変化球を狙っているのではと感じ、バッテリー間で真っ直ぐで攻めようと決めた。八回に打たれた長打はベンチの動きを見て変えた配球が裏目に出た形で大きく運ばれてしまった。(相手投手との投げ合いの形になったが)ドキドキしていたが、絶対に点を取られてはいけないという気持ちで投げた。緊張などはせず、任せてくれという気持ちだった。はじめて申告敬遠を使う場面だったが、気持ちをリセットして次の打者に向かえたので良かった。
・中田(営4=大宮東)
球が走って簡単に打たれてしまった。いい流れで甲斐野につなごうと思っていたが調子がよくなかった。先頭を抑えて3人で締めたかったができなかった。前回の登板も村上からマウンドを受け継いだが内容がよくない。駒大は打線がつながるチームであるが0点に抑えて東洋大に流れを持ってきたい。
・飯塚(営3=藤代)
自分たちの甘さが出てしまった試合だった。(九回の打席は)ピッチャーの甲斐野さんが頑張ってくれていて、何とか1点入れてあげたいなと思って、思い切りバットを振った。(引き分けというのは)やはり悔しい。でもまだ3戦目があるので勝ち点を取りにいきます。いい試合ができるように頑張りたい。
・佐藤(法3=聖光学院)
村上が六回に2ラン(ホームラン)を打たれる前にマウンドに駆け寄ってあげればと悔いの残る結果になった。リードは前半と後半で変えてはいたが取り切れないアウトが多くそこが反省点。(打撃面は)悪くはないが、気持ちが浮ついているので、そこを直していきたい。(三戦目に向けて)勝つしかない。しっかり勝ち切っていきたいと思う。
・岡崎(営1=帝京)
スタメンを言い渡されたのは今日の朝。いいところで打順的に回ってきてたのに、一本が出なかったのがまだまだだと思う。右前に運んだのは直球。あそこはチームで狙い球を絞ってたわけではなかったけど、体が反応してしっかりと打てた。チームの雰囲気としては得点が入ればみんなで喜んだりしてていいと思うから、次戦でしっかりと勝って勝ち点をあげたい。
TEXT=松本菜光花 PHOTO=鶴田華穂、大谷達也、望月優希