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平成30年度関東学生アメフト春季リーグ戦
5月3日(日)東洋大朝霞グラウンド
東洋大7ー48神大
0|1Q|17
0|2Q|3
7|3Q|21
0|4Q|7
主将のWR田松は貴重なTDを奪った
好アタックで相手を止めるFS足立
RB宮崎(左)はナイスランを見せた
風が強く吹く春晴れの中行われた春季オープン戦2戦目の神大との一戦は7-48と完敗。先制を許し、その後奮闘するもWR田松主将(ラ4=秋田南)の取った1本のタッチダウン(以下、TD)のみで反撃は終了。自分たちの思い描くプレーをすることができなかった。
序盤から苦しい展開になった。開始約3分で相手のランを止めきれず、TDを奪われ先制を許す。第1Q後半に入ると、約20ヤードのパスが通りフィールドゴールを決められてしまう。その直後にもTDを決められ、第1Qは17失点。昨年からチームの課題としていた試合の入りの弱さが目立ってしまう。続く第2Qは、LT木村(ラ3=正則)やFS足立(済3=横浜隼人)などディフェンス陣が好タックルを見せるも3失点。なかなかTDが決まらず、無得点のまま第2Qを折り返す。
それでも第3Qで待望のTDが決まる。QB川島(ラ4=岡山城東)のパスをWR田松主将(ラ4=秋田南)がキャッチし約20ヤードのランでついにTDを奪う。しかし、ディフェンス陣の連携が噛み合わず第3Qだけで21点も相手に献上してしまう。FS足立は「1回のタックルで仕留められないところがたくさんあった」と悔やんだ。追加点が欲しい第4Q。チームの勢いも乗ってきたが、またもTDを奪われ突き放される。試合終了まで残り12秒、RB宮崎(ラ2=明治学院東村山)がナイスランを見せるも得点とはならず試合終了が告げられた。
「技術面というより自分たちの試合に対する気持ちが問題」とWR田松主将はこの試合を振り返った。前回の試合で見つかった課題を克服する努力を積んだが、その努力が今試合の結果に結びつかなかった。もう同じ轍は踏まない。次戦の朝霞ボウルへ向け気持ちを新たに前を向く。
◼️コメント
・藤澤オフェンスコーチ
前の試合から短い時間の中で、課題を見つけてやってきたことが今日の試合できなかった。やったことが生かされなかったことが反省点。やるからには成果を求めていかなければいけない。ランプレーを中心にやると決めていたが、結果的に失敗してしまった。最後の第4Qはチーム全体でまとまっていて、雰囲気も良かった。途中のTDは取りたい形ではなかった。点を取らなければいけない状況の中で取ったという形になった。やってはいけないミスをなくすことがまず優先すべきこと。コーチが言うことが一番ではなく選手が主体的にやっていけるようにしたい。
・山崎ディフエンスコーチ
拓大戦を終えてみんなで課題を出して、それを今日グラウンドできっちり見せて欲しかったが、結局最初の第1Qでもう気持ち的に負けてしまっている部分があって、それを跳ね返すだけのやりきる気持ちというのが見られなかったのが非常に悔しい。勝ち負けよりもプロセスとか内容っていうところを見てきたが内容もダメだし勝負にも負けてる。そういったところは今日のディフェンスは最悪だなって感じですね。結局僕たちはスター選手がいないので11人の選手が集まって止めるしかないんだけども、一人一人が自分の役割をしっかり果たして止めるということができなかったかなと思う。本当に基礎の積み重ねが試合の中で出せないと試合が成り立たないのでもう一回そういったところを意識してやっていきたい。(次戦に向けて)朝霞ボウルまでにもう一回基礎と気持ちを入れるというところ。練習一つ一つの一本一本に対して気持ちをいれてやるというところ。我々コーチ陣もしっかり伝えていきたい。
・WR田松主将(ラ4=秋田南)
拓殖戦に勝って課題を見つけられたが、今日は課題を解決するために10日間練習してきてそれが実践できる段階ですら無かったというのが率直な印象。技術云々というよりかは自分たちの試合に対する気持ちだったり、うまくチームを主将として4年中心にもっていけなかったというのが本当に申し訳ないという気持ち。(前回からの修正点は)前回の試合はまずラインを落としたランが全然出なくてスキルに頼った試合だったので、ランの改善ということでパスの練習よりかはラインとLBの練習をほとんどやっていたが、今回前半はその成果が見られなくて後半チームが盛り上がったことによって流れで出せたというのがあるが、その点は最初から成果を出せなかった。(TDを決めたときの狙い)プレーのコールがかかったとき、自分としては藤澤オフェンスコーチから多分お前が獲るしかないという気持ちで出してくれていたので、自分もチームの勢いを変えたかったしTD一本も獲っていなかったので、獲ってやろうと思ってやった。(課題は)まずスタートの時点で、オフェンスがサードアウトを何回もやってキックに追い込まれて陣地が悪いという状況がずっと続いて、スタートの時点で結構厳しい状況になったのでやはりオフェンスがスタートからどんどん出していける力が無いとランプレーで決めきる力につながらないと痛感した。ディフェンスも苦しいシチュエーションになってしまうので、そこが反省点。(次戦に向けて)次の試合は朝霞ボウルなので自分たちの課題もそうだが、下級生の力だったり成長をこの1ヵ月改善しながらもチームのペースアップにしていきたい。自分としては立教を視野に入れて、朝霞ボウルはその途中の段階として成果を出せるようにまずは勝ちにこだわっていきたいと思う。
・FS足立(済3=横浜隼人)
ディフェンスが点を抑えないと今日のようなすごい点差が開いたゲームになってしまうので、ディフェンスがそこを止められなかったのはすごく悔しい。(収穫や課題は)ディフェンスの集まりが悪かったり、あとは1回のタックルで仕留められないところがたくさんあって一人一人もっと力強く倒さなきゃいけないと思う。収穫と言えるものがなかった。(次戦に向けて)自分は一番後ろのポジションをやってるので、もっと前のチームメイトに対してしっかり指示を出して自分がミスするとTDされてしまうので、自分が必ずミスをしないで勝ちたいという気持ちを持ってやっていきたいと思う。
TEXT=川口朋珠 PHOTO=稲村真織、松本菜光花