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2018.05.16
硬式野球

[硬式野球]立正大打線につかまり3-12の大敗 切り替えて次戦へ

平成30年度東都大学野球一部春季リーグ戦

5月15日(火)神宮球場

●東洋大3-12立正大


(イニングスコア)

1回戦

東洋大

立正大

×

12


(東洋大)

●上茶谷(4勝1敗)、山下、阿部博ー佐藤

本塁打:佐藤(五回)

二塁打:中川(三回、五回)


・打撃成績

打順守備名前
(指)佐々木(営1=帝京)

打指酒巻(営2=成田)
(左)小峰(営3=帝京)
(中)竹原(法4=二松学舎大付)
(二)中川(法4=PL学園)
(捕)佐藤(法3=聖光学院)
(右)岡崎(営1=帝京)

打右諏訪(総2=浦和学院)
(一)堀北(営3=龍谷大平安)
(三)津田(総3=浦和学院)

打三山本(法2=作新学院)
(遊)小川(法2=霞ヶ浦)

打遊齋藤元(法2=東洋大牛久)


33


・投球成績

名前球数四死球三振
●上茶谷(法4=京都学園)42/3 2377
山下(営3=東邦)1/3
阿部博(営4=佐久長聖)1862




今季初登板となった阿部博


2本の二塁打を放つも「満足のいく内容ではなかった」と振り返った中川


ライトへの2ランを放つ佐藤


笑顔で佐藤を迎えるベンチ


東都リーグ1部で現在首位の東洋大と現在最下位の立正大との1回戦は大差で立正大に軍配が上がった。投手陣が本来の力を出しきれず、4失策と守備の乱れも絡み12失点。五回には佐藤(法3=聖光学院)の本塁打も飛び出して逆転に成功したが、連打を浴びて気づけば点差が開き敗戦した。

 

  先発の上茶谷(法4=京都学園)は駒大3回戦で驚異の20奪三振を見せた右腕だが、その持ち味も今試合では影を潜めた。初回、立正大主将の伊藤裕に2ラン本塁打を浴び先制を許す。「持ち味であるコントロールが出せなくて、悪い流れになってしまった」。そう振り返る五回には、2死から四球で出塁した走者を本塁まで返されその後も4失点。5番・荒原(立正大)に二塁打を許したところで降板した。その後は山下(営3=東邦)がマウンドを受け継ぐも流れを変え切れず。続く六回からは左腕・阿部博(営4=佐久長聖)が今季初登板。立ち上がりは良かったものの次第に相手打線につかまり、七回には失策も絡んで4点を失う。その後は無失点で抑えたもののチームに勝ちは流れ込まなかった。


  一方の打線は主軸の奮起が目立った。五回には四球で出塁した竹原(法4=二松学舎大付)を主将中川(法4=PL学園)の今試合2本目の二塁打で本塁へ返し1点を奪う。続く佐藤(法3=聖光学院)からは今季2本目の本塁打が飛び出す。右翼席に入っていった打球を見てガッツポーズを見せた佐藤をベンチも笑顔で迎えた。この本塁打で一時は逆転に成功。しかし、東洋打線もその後の安打は1本のみと沈黙。開いていく点差を前に、決め手となる一打が出なかった。


  終わってみれば9点差という今季の中で1番大差をつけられての敗戦。立正大は二連覇を果たした昨秋に、唯一勝ち点を落とした相手でもある。「今回のピッチングに落ち込んだり、下を向いている暇は全くない」。そう阿部博が振り返ったように切り替えてまずは2戦目で勝利を収め、勝ち点をとりにいく。


■コメント

・杉本監督

(今日の試合は)エラーも出て、チームとしてやらなきゃいけないことができなかった。点を取られるのは仕方がないので、自分たちの野球をしようと言っていた。上茶谷は五回で力んでしまったのがもったいなかった。阿部博は今日が初登板で最初は抑えられた。「思い切っていけ」とは伝えていた。(今後は)今日の試合を教訓としてしっかりと考えていきたい。


・中川主将(法4=PL学園)

   試合前にみんなとこの試合が大切という話になった。自分たちは今週で優勝が決まるかもしれないし、相手は入れ替え戦がかかってくる。自分の打撃は2本二塁打が出たけど、調子自体は上がって来ている途中。満足のいく内容ではなかった。 失点の内容としては、取られたことが悪いとかではなくて最少失点で切り抜けることができなかったのがよくなかった。今日、このような形で負けたけどこういう日もあると割り切って切り替えたい。 次戦は勝つしかないのでしっかりと勝って勝ち点をその先で取れるようにやって行きたい。


・上茶谷(法4=京都学園)

五回、2アウトからフォアボールを出してしまい、狙ったところに投げれなかった。自分の持ち味であるコントロールが出せなくて、悪い流れになってしまった。(立正大で警戒していたのは)小郷選手と伊藤裕選手。警戒しすぎてしまい、コントロールしきれなかったなと思う。切り替えます。


・阿部博(営4=佐久長聖)

(今季初登板だったが)初登板ということで、多少は緊張していたが、ずっと準備はしてきたし、平常心で試合に向かうことができた。(立ち上がりの調子が良かったことについて)緊張していると思われたからかもしれないが、上茶谷(営4=京都学園)から、「楽に行け」と声をかけてもらい、楽に投げられた。佐藤(法3=聖光学院)とは、戦略的な話をした。(不運な形も絡んでの失点だったが)切り替えがうまく出来なかった。投げたいコース、高さに投げることができなかった。(今後について)今回のピッチングに落ち込んだり、下を向いたりしている暇は全くないので、自分の反省点をしっかり理解して修正し、次の登板に向かいたいと思う。


・竹原(法4=二松学舎大学付)

今日のフェンス直撃のあたりはとれると思って追っていた。風で伸びたというよりかは、初めからいい打球だったので後ろ全力で走っていた。フェンスに当たった時はあまり覚えてないけど、気がついたら俯いていた。体の調子は大丈夫。打撃はあまりよくない。最後の1本が出て、今日無意味な盗塁でも明日に向けて投手のタイミングを計るためにも盗塁をした。今日みたいな負け方をする日もある。その中で明日勝てばまだ完全優勝はできるので、しっかり明日は勝つ。


・佐藤(法3=聖光学院)

エラーとフォアボールが多かった。フォアボールで点数に絡むものが多くて、いらないランナーを出してしまった。負けても勝ち点を落としたわけではないし、悪いものは今日もう全部出たと思っているので明日からまた切り替えてやっていければと思う。(本塁打は)たまたま甘く入ってきたのでそれを前でさばけたのが良かったかなと思う。連打が続いていたのであの場面で1点でも返したいという気持ちがあった。(ピッチャー陣は)立ち上がりがまだまだ甘い感じがあった。立ち上がりのことや四死球の多さを確認したりして、そこをしっかり意識してもらえるように自分からも言っていきたい。(次戦に向けて)相手も最下位かそうじゃないか決まってくる大事な一戦だと思うので、今日は受け身になってしまったが、今度は自分たちも向かっていけるように頑張りたいと思う。


・小川(法2=霞ヶ浦)

(5回の左翼手との交錯について)捕球したと思ったら、交錯して落球してしまっていた。自分の状態より、落球したことにより大量失点してしまったことが悔しい。捕球できていればここまで失点することは無かったと思う。(今後の調整について)様子を見ながら、という形になると思うが、打撃の調子は良いので、出場することができれば、普段通りに打席に立って結果を残すことができると思う。



TEXT=川口朋珠  PHOTO=川口朋珠、望月優希