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2018.05.16
硬式野球

[硬式野球]優勝へ暗雲 投手陣が踏ん張れず勝ち点落とす

平成30年度東都大学野球一部春季リーグ戦

5月16日(水)神宮球場

●東洋大3-7立正大


(イニングスコア)

2回戦

立正大

東洋大


(東洋大)

●村上(1敗)、中田、甲斐野ー佐藤

三塁打:竹原(六回)


・打撃成績

打順守備名前
(一)堀北(営3=龍谷大平安)
(左)飯塚(営3=藤代)
(中)竹原(法4=二松学舎大付)
(二)中川(法4=PL学園)
(捕)佐藤(法3=聖光学院)
(指)岡崎(営1=帝京)

 打宮川(法4=開星)

 走片平(営3=桐蔭学園)
(右)山田(総3=桐生第一)
(三)津田(総3=浦和学院)
(遊)齋藤元(法2=東洋大牛久)


31


・投球成績

名前球数四死球三振
●村上(総2=智弁学園)41/3 2072
中田(営4=大宮東)12/3720
甲斐野(営4=東洋大姫路)1758


・順位表

※5月16日(水)現在

順位大学名東洋大国学大亜 大駒 大立正大中 大勝率勝ち点
東洋大 *○●○
○△○●●○●○.600
国学大●○● *●●○○○●●○●○.556
亜 大
○○ *●●○●●○●○.500
駒 大●△●●●○○ *○○
.500
立正大○○
●○○●● *●●.444
中 大●○●●●●○●
○○ *.400


5失点と悔しい結果に終わった村上

適時三塁打を放った竹原は生還し笑みを浮かべた

今季最長イニングとなった甲斐野

勝ち点奪取のためには勝利を掴みとり3戦目に持ち込みたい東洋大。2戦目、先発のマウンドには‪村上(総2=智弁学園)が上がる。四・五回と連続被弾で序盤だけで5失点を喫した。六回、竹原(法4=二松学舎大学付)が右線に三塁打を放ち追い上げ体制を整えるも追撃がなく2連敗で4つ目の勝ち点奪取とはならなかった。‬‬


   前日の流れを断ち切るべく、打順を入れ替えた東洋大。序盤はいい当たりもありながら、野手の正面を突き五回まで相手先発の糸川(立正大)に完璧に抑えられる。投げては村上が駒大2回戦に続き先発のマウンドに上がるも、前回の登板同様に本塁打を浴びる展開に。「1学年下の投手。彼の持ち味を生かしてあげなければ」とチームの女房役佐藤(法3=聖光学院)は表情を曇らせた。五回途中からは昨年全日本選手権で圧巻のリリーフを見せた中田(営4=大宮東)が後を継ぐ。「なんとしても同点で次へつなぎたかった」と言うようにしっかりと自らの役割を果たした。

その後、マウンドには甲斐野(営4=東洋大姫路)が上がると得点圏に走者を置いた状態でギアチェンジ。八回には2死満塁で迎えた打者の当たりを中堅竹原が見事すくい上げ捕死に。「なんとなく来ると思っていた。あらかじめ前に守っていた」と外野の司令塔がさすがの守備力を見せつける。「インコースの制球が甘かった」と甲斐野は最終回に浴びた走者一掃の適時二塁打を悔いる。守護神の次戦の奮起に期待が掛かる。


   チームは六回。「変化球がいい投手。打ったのはチェンジアップ」と前日から調子が上向いてきている竹原が振り抜いた打球は右線へ。これがこの日チーム唯一の長打となり2点を返す。続く中川(法4=PL学園)の打球は遊撃へ。この当たりがタイムリーエラーとなり3点目に。八回には代打での登場となった宮川(法4=開星)が右前の安打を放つとベンチのボルテージがマックスに。しかし、後続の打者のあたり野手正面を突く不運なあたりになり得点には結びつかなかった。


   3連覇のためには空き週を挟んだ亜大戦での勝ち点が必須となった東洋大。王者の貫禄を見せるか。投打の噛み合う東洋大らしい試合に期待だ。

■コメント

・杉本監督

村上の2ランはどうすることもできないし、防ぎようがなかった。村上ならもっと力を抜いた投球ができるし、フォアボールを出すピッチャーじゃない。自信のなさから厳しいところを狙ってしまいボールを取られた。これからの課題になった。チームの相性もあると思います。(バッター陣は)チェンジアップやフォークにやられた。勇気を持って振りに行かないと。どのような対策をしていくかですね。(立正大は)乗せてしまうとこれだけ力を出してくるチーム。相手のチェンジアップを中々対処できずにカウントを稼がれてしまった。(亜大戦に向けて)自力優勝があるのはうちだけ。今までピッチャー陣、上茶谷の頑張りで貯金があるので十分に生かしてやっていきたい。


・中川主将(法4=PL学園)

相手のピッチャーを打ち崩すのが遅かった。自分たちのバッティングの良さが出せず、1本が出なかった。(立正大は)全員で戦って来ているなという印象。1本1本つないで全員で点を取りに来ていた。空き週で課題を徹底的に潰していきたい。(亜大戦に向けて)自力優勝ができるのは東洋大だけ。絶対に亜大戦で勝ち切って自力優勝します。


・甲斐野(営4=東洋大姫路)

はじめから思い切っていった。登板自体は点を取ったらいくと言われていた。今回の試合は特に負けられないと思っていたのに、自分が最後守りきれなかった。打たれたのはスライダー。インコースへの制球が甘く修正が必要。負けていてもチームの雰囲気は良かった。だが立正のバッテリーが良くて、攻めて行けなかったと思う。梅津も帰ってくると思うので亜大戦を取るために、このカードの負けを引きずらずに切り替えて臨みたい。


・中田(営4=大宮東)

(先発投手が被弾した直後という難しい場面での登板だったが)立正大の打線は身体が大きく、振れていたので、自分もヒットを何本か打たれるだろうな、と思ってマウンドに向かった。結果的に無失点で終われればいいと考えていた。同点で甲斐野(営4=東洋大姫路)に継なぐ事が出来れば勝てると思って投げた。(負けている状態での登板は難しいか)僅差で負けている場面の登板が一番難しい。これ以上点は与えられないと思って投げている。(亜細亜大戦に向けて)亜細亜大は立正大と同じく、打線がいい印象があるので、単調にならないように丁寧に攻めていきたい。


・竹原(法4=二松学舎大付)

相手先発の糸川投手は変化球が多い印象。それに合わせて練習を積んできたのに活かせなかった。しっかり練習してきたのだから積極的に行こうと話になったところで、今日1番に座った堀北が積極的に打ってくれて良かった。そこから連打も生まれたので自分も続きたいと思った。打った球はチェンジアップ。大降りにならないようにと思いながら振ったけど、結果大降りだったと思う。ただ、いいところに飛んで良かった。八回の守備は来るかもと思いながら前めに守っていた。審判の方がジャッジをしてくれていたので気持ちよく帰ってきた。自力優勝の可能性が消えたわけではない。しっかりと空き週で調整をして、亜大戦で優勝を決める。


・佐藤(法3=聖光学院)

(村上投手のリードについて)自分がリードしきれなかった。1学年下の投手なので、自分が引っ張らなければいけない。押すべきところは押さなければいけない。(村上投手の被弾の多さについて)村上の持ち味である低めに伸びてくるストレートが、試合になると浮いてくる点。それも踏まえて自分がうまく投球を組み立てるべきだった。


TEXT=須之内海、PHOTO=望月優希、齋藤胤人、齋藤洋