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2018.05.27
陸上競技

[陸上競技]池田、川野のワンツーフィニッシュで鉄紺のプライド見せた!大会史上初10000mW6連覇の快挙達成

第97回関東学生陸上競技対校選手権大会

5月24日(木)〜27日(日)  相模原ギオンスタジアム


▼3日目


男子10000m競歩 決勝

1位 池田 40'16"44

2位 川野 40'24"84

10位 長山 41'45"63


4年生の河岸㊨と喜びを分かちあった

史上初の10000mW6連覇のゴールラインを割った池田

川野は終始レースを動かすしぶとい歩きを見せた

長山は1年生ながら10位と力を見せた


関東インカレ(以下、関カレ)3日目。10000mWでは、今年も表彰台の頂を鉄紺色に染め上げた。池田(済2=浜松日体)、川野(総2=御殿場南)のWエースがワンツーフィニッシュを飾り、大会史上初である10000mW6連覇を達成。競歩王国の名に恥じない、圧倒的な強さを誇る歩きで、トラック部門の連覇へ着実に“歩”を進めた。


  まさに東洋大の独壇場だったといっても過言ではない。今大会はWエースである池田、川野、そしてし烈な部内選考を勝ち上がったルーキー長山(済1=埼玉栄)がエントリー。中でも池田、川野が繰り広げるデッドヒートは会場を大いに沸かせた。


  レースはこう着状態のまま迎えた6000m、第一集団の中ほどで息を潜めていた川野が突如ペースを上げた。「一旦前に出て集団を絞る」。事前に組んでいたレースプラン通り、川野はロングスパートを仕掛け後続を引き離しにかかる。川野の想定通り、急激なペースアップに対応したのはチームメイトの池田ただ1人。後続のウォーカーを軒並み置き去りにし、2人そろってハイスピードで歩きを進める。

  

   東洋大のエース同士による優勝争いが繰り広げられる中、レースが大きく動いたのは8000m。またしても川野がギアを上げると、池田は焦りからか10mほどの遅れを取る。しかし「もう一度前へ、強気で勝つんだ」。気持ちを奮い立たせた池田は再度川野を捉えると、そのままの勢いで逆転。トップに立つと最後は僅差で逃げ切り、ガッツポーズでゴールラインを割った。これで東洋大は大会史上初である10000mW6連覇の偉業を達成。川野も2位でフィニッシュ、長山は序盤で離されながらも粘りの歩きをみせ、10位に食い込んだ。二年連続の表彰台独占とはならなかったが、今大会もまた“競歩王国”東洋大の強さを存分に見せつける結果となった。


  大会6連覇について「代々先輩方から受け継いできたものなので、しっかりそれを受け継ぐことができた」と振り返る池田。西塔(H25年度済卒=愛知製鋼)、松永(H28年度工卒=富士通)、及川(H29年度済卒=福井県スポーツ陸協)といった偉大な先輩が築き上げた歴史を守りきり、安堵の表情を浮かべた。「今後も自分が優勝を守り切る、後輩に受け継ぐということを競歩部門全体で強化していきたい」。そう池田は決意を固める。脈々と受け継がれる競歩王国のスピリッツ。その精神が東洋大の強さの礎となっている。



■コメント

・池田(済2=浜松日体)

優勝できて良かった。6000mから川野が出て、苦しく、きついレースになったが、粘り強く歩いて勝つことができて良かった。(レースプランについて)もともとレースプランはあまり考えていなくて、その中で前半は落ち着いて集団の中にいようと考えていた。後半が勝負になると考えていたが6000m手前で(川野が)出たのでしっかりついていった。(8kmあたりでの川野のスパートは)一瞬苦しくなって負けたと思ったが、それでも落とさないように歩いたら追いつけたので

、もう一度落ち着いて前に、強気に勝つんだという思いで歩いた。(大会6連覇について)代々先輩方から受け継いだものなので、しっかりそれを受け継ぐことができたことと、今後も自分が優勝を守り切る、後輩に受け継ぐということを競歩部門全体で強化していきたい。(好調の要因について)レースに対して気負わず、緊張感やプレッシャーになることを考えすぎないことが大きいと思う。トラックでは10000mで39分台、20kmでは(1時間)19分台で歩く力をつけて、ロードシーズンでシニアの方々に20kmで勝負できるようにしていきたい。


・川野(総2=御殿場南)

(池田選手とワンツーフィニッシュだったが)池田が世界競歩でタイトルを獲って、自分も負けていられないという気持ちだった。自分は池田が海外でレースしているときも練習をしっかり積めていて調子もよかったので実際は優勝を狙ってるいたが、池田の方が一枚上手だった。(レースプランは)最初は集団の中にずっといて、6000m過ぎくらいから1回前に出て集団をしぼってからラスト2000mで勝負を仕掛けるというレースプランだった。レースプラン通りにいったが、やはり池田が残って離されてしまったのでそこが悔しかった。(表彰台独占は狙っていたか)昨季したので意識はしていた。ワンツーフィニッシュは確実に獲っていこうと。長山も力があるので上手くはまれば3位にはなれた。来季でまた頑張りたい。(2年生になって新たな取り組みなどは)1年生の時から減量をしていて、今は3月くらいから3kg落として体脂肪率も減ってきているので一番しぼれている時期。体が軽くなったので、それが今日の歩きにも出たかなと思う。(ルガノトロフィや神戸競歩でいい記録を出されたが)冬のシーズンでは結構練習ができていて歩けていたので、今回も同じように歩ければなと思い歩いた。(今後は)1週間後に20kmのレースがあるがそれが終わったら一旦高畠競歩の50kmに向けてしっかり練習をしていきたい。


TEXT=大谷達也  PHOTO=小野由佳莉、小島敦希、稲村真織

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