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2018.07.03
アメフト

[アメフト]格上立教大に逆転負けも「やりたいことができた」

平成30年度関東学生アメフト春季リーグ戦


7月1日(日)立教大学富士見総合グラウンド


東洋大20ー26立教大


0|1Q|0

10|2Q|7

10|3Q|7

0|4Q|12


2試合連続のTDを決めた宮崎


体調を崩しながらもTDを奪い最後まで全力で戦う大西

  1部校である立教大と行われた春季リーグ最終戦。立教大は1、2年生中心に出場していたとはいえ、格上相手に先制点を奪うなど、積極的な攻撃で食らいつく。結果は20―26で敗れたが、秋季リーグ戦につながる収穫のある試合になった。

 均衡を破ったのは東洋大だった。第1Qは無得点で終わり迎えた第2Q開始直後、QB宮崎(ラ2=明治学院東村山)がタッチダウン(以下TD)を決め、流れを作る。宮崎は先日の朝霞ボールから2試合連続で先制点となるTDを決め、2年生ながらチームをけん引する活躍を見せる。その後、フィールドゴールで3点を追加しリードを広げるも、立教大の素早い攻撃から直後にTDを決められ、点差を縮められてしまう。

 試合が進むにつれて暑さが選手の体力を奪っていく。それでも集中力を切らさず、第3Qにはフィールドゴールで貴重な追加点を入れる。その後、立教大のランプレーから一気に攻め込まれるも、相手のファンブルからボールを奪いピンチを切り抜ける。すると、7分が経過したところでWR大西(国4=関東国際)が魅せる。フィールドの約半分を駆け抜ける圧倒的なランで、そのままTDを決め再びリードを広げた。大西は途中暑さによりフィールドの外で倒れこむ場面も見られたが、持ち味の俊足を生かした走りでチームに貢献。

 ここまでリードを守ってきたが、第4QにTDを含め一挙に12点を奪われ逆転を許してしまう。その後は相手のディフェンスを崩せず試合終了。1部の実力を見せつけられ、あと一歩及ばなかった。昨年2月の練習から、立教大と渡り合えるような試合をしていくことを目標としていたというチーム。春季リーグ戦の集大成として、挑んだ選手たちは試合後清々しい表情を見せた。

 「やりたいことができた」。藤澤コーチがこう語るように、試合は敗れたが序盤リードを奪うなど、格上相手に自分たちのやりたい内容を試合で展開することができた。チームは昨年から試合序盤の失点を課題としていただけに、先制点を奪い主導権を握る戦い方を理想としていた。「練習を通して積み重ねてきたことが結果につながって、素直にうれしい」。主将のWR田松(ラ4=秋田南)はこう振り返り、新体制でのチームの成長を感じていた。

 「春の試合で見えてきた課題を修正していかなければ意味がない」。WR田松主将は秋季リーグ戦に向けてさらなるレベルアップを誓う。創部50周年を迎えたチームの目標はリーグ優勝そして1部昇格。「春はベンチに入ってた1年生も試合に出て活躍してほしい」。屋代監督がこう話すように、新戦力の活躍がチームの鍵を握ることも間違いない。チーム全員で1部昇格に向かって突き進む。

■コメント

・屋代監督

春からやってきたことが、形として表れたいい試合だった。結果的に負けてしまったが、2月から積み上げてきた練習の成果が見えたのでよかった。立教大は1、2年生を多く出場していたがそれでも格上相手に対して食らいついていくことができたのも今までやってきたことが生かされたと思う。
秋季までの間にどのような取り組みをしていくか)戦術を遂行していくために必要な技術を付けていく必要がある。今日の試合でも基礎的なところでのミスが少し目立っていたので、そういうミスは無くさなければいけない。今日の試合でも1年生が何人か出場していて、秋は1年生の活躍にも期待している。春はベンチに入ってた1年生も試合に出て活躍してほしい。(秋季リーグの目標)常に目標にしていることではあるが、リーグ優勝して1部昇格したい。
最近はアメフトの問題が注目されているが、本来アメフトはすごく安全に配慮されたスポーツ。必ずチームドクターという形で専属のドクターが試合に毎回いて、選手のサポートをしてくれたり、ケガもしないように色々な工夫をしている。アメフトというスポーツに対して危険なイメージを持っているかもしれないが選手が体を鍛えるのは相手を傷つけるためでは決してない。自分たちが試合の中で戦術を遂行できるために鍛えている。その考え方をしっかり認識してほしい。

・藤澤オフェンスコーチ

惜しい試合でしたが、勝ち負けというよりは内容がしっかりできた試合だった。やりたいことができた。内容が良かった。ぶつかっていこうと言っていたところがしっかり出せた試合だった。暑いなかで前半に相手を抑えて点を取っていかないと、後半追いつかないっていうのはその通り。前半取れなくて中盤と後半の最初で取れたけど第4Qで追いかけられなかった。(秋に向けた練習は)練習は今まで通りだけど、今日の試合で分かったことを糧に切磋琢磨して練習の質を上げていかないといけない。それと戦術を増やしていくかどうかを考えていきたい。あとは1年生をどこまで伸ばせられるか。そこは必須で使うことではないので期待しながら。(秋の目標は)狙えるとこ、ビックは狙いにいきます。幸いにも大きな怪我人はいないので伸びていけるかなと思う。他大学も伸びてきているが、うちもアップセットできる状況は作れていると思うのでチャレンジする気持ちで狙っていけるのではないかと思う。あきらめないという気持ちが大事だと思います。

・ WR田松主将(ラ4=秋田南)

格上相手に先制点を取れたことは素直にうれしい。春季リーグを通じて積み重ねてきたことがつながったと思う。前回の朝霞ボールで格下相手に負けてしまったので、もう一度チームで振り返って何が足りないのか考えた。人数が少ないので、他のチームと同じことをやっていても勝てない。練習やトレーニングでも工夫しながらやる必要はあると思うが、相手に絶対に勝つという気持ちの問題が大きいと思う。気持ちの面で負けてしまっているところがあったが、今日は前回の反省点を生かして強い気持ちを持って戦うことができたのではないかと思う。ケガをした人はいなかったが、今日は暑さで体力不足が気になった。これからオフの間にフィジカル面の強化など秋季に向けてしっかり準備していきたい。春季で見えてきた課題をしっかり修正していかなければ意味がない。初戦から必ず勝利できるようにしっかり準備していきたい。

・WR大西(国4=関東国際)

春なので勝ち負けにはこだわっていないが、自分自身の結果としては最初の第1Qで体調を崩してしまってそういった体調の部分も含めてしっかり管理していかないといけないということを強く感じた。内容としてはラインはすごく頑張ったと思う。しっかりと立教大学と渡り合えるような試合をしていこうというのは本当に2月から決めて言っていたことなので、それができたのは成果としてしっかり受け止めて、次の秋のシーズンにいきたいと思う。(秋の目標は)それはもう全勝で1部に昇格するというのが、僕が1年生のときからの目標であるので、ラストシーズンでそれが達成できるようにまた明日から頑張っていきたいと思う。

・櫻井(文4=県立川越)

(今日の試合を振り返って)予想してたよりはできた。しかし前半で体力がチーム全体バテてしまいタックルができなくなったりしたのでそこが課題だと思う。(秋季リーグに向けての意気込み)春やってきたことが今回成果として出てきたので強みを出して秋シーズンしっかり結果を出していきたい。

TEXT=松本菜光花 PHOTO=川口朋珠、長嶺歩未