記事
第14回 トワイライト・ゲームス
7月22日(日) 慶應義塾大学日吉陸上競技場
男子最優秀選手 津波
男子400mタイムレース
1組
1着 ウォルシュ 46"17(総合1位)
2組
2着 吉津 47"19(総合4位)
男子800mタイムレース
2組
4着 坂本 1'51"87(総合10位)
男子4×100mリレー
13位 東洋大(柴崎ー大橋ー松尾ー伊藤)40"82
男子4×400mリレー
2位 東洋大(櫻井朴ー池田ー松原ー柴崎) 3'07"84
男子走幅跳
1位 津波 8m01(0.0) ※大会新
大ジャンプを決め大会新記録を樹立した津波
津波は男子最優秀選手に輝いた
記録は伸びずも堂々の大会3連覇を果たしたウォルシュ
夕方開催にも関わらず30度を超える暑さの中行われた第14回トワイライトゲームス。東洋大からは、400m、800m、4×100mリレー、4×400mリレー、走幅跳に出場。中でも走幅跳において津波(ラ3=那覇西)が、風がないにも関わらず8m超となる大ジャンプで、見事大会新記録を樹立し、男子大会最優秀選手に輝いた。
津波は、1回目のジャンプから圧倒的な力を見せつけた。「(1回目は)軽くいって7m90跳べたので、今日は調子がいいと思った」という言葉通り4回目のジャンプで大ジャンプを見せる。抜群のスピードで助走を駆け抜けると踏切り線ギリギリでジャンプ。風が吹いてないにも関わらず見事8m01の大会新を叩き出した。さらに津波は5回目、6回目も記録を狙いにいく。普段はめったにやらない手拍子を観客に求めた。記録は伸ばすことができなかったものの、全カレ連覇に向けて弾みをつける結果となった。「8m20も狙える位置に来ている」と梶原監督が言うように、大記録への期待がますます高まる。
400mに出場したウォルシュ(ラ4=東野)は日本選手権後、主にスピード練習を行ってきた。練習は順調だったものの今レースでは、ラスト150mのところでうまくスピードを出せず完全に練習を生かすことはできなかった。それでも大会同種目3連覇と他を寄せ付けない強さで優勝を果たした。
4×400mリレーでは、主戦力であるウォルシュ、吉津(ラ2=豊橋南)を温存しての闘いとなった。1走には、キャプテンの櫻井朴(総4=国学院栃木)を起用。200mのところで先頭に立つも後続の追い上げにより混戦状態に。最後はわずかな差で競り勝ち1位でバトンリレー。それでも梶原監督は「もうちょっと後ろと離してほしかった」と櫻井朴に寄せる期待は高い。2走には、けがから復帰した池田(法4=岩村田)が選ばれた。一時は3位まで後退するもののラスト100mでの強さをみせ再び1位に。3走の松原(法3=九州学院)も安定の走りを見せ1位をキープする。アンカーは柴崎(法1=米沢中央)。後ろからの追い上げにあい、1位争いは混戦に。勝負はラスト100mは早大との一騎打ちに。最後は惜しくも体一つ分負けてしまい2位に。それでも一年生ながら堂々たる走りを見せつけた。全カレに向けて新たな戦力が台頭し、選手層の厚さを強化する試合になった。
全カレまでは残り約1ヶ月半。100m、200m、400m、リレーなどすべての部門において優勝の可能性がある東洋大短距離部門。夏の強化練習でさらに磨きをかけ全種目制覇を目指す。
■コメント
・梶原監督
ジュリアン(ウォルシュ)は日本選手権終わった後はスプリントをしっかり高めようという練習をやってきた。その練習自体はほぼ順調にできたので、レースでは前半スムーズにスピードにのって、最後の150mをしっかり走れれば45秒前半くらいは出るというレースプランだった。しかし、リズムがゆったりになってしまった。本人のテンションも上がっていなかったというのもあった。練習でやってきた成果をどこまでそれが出せるかという面では消化不良。確実に練習ではよくなってきているので、それを試合のときに最後の100mでどれだけ動けるかをチェックしたかったがそういう点では少し残念なレースだった。(4×100mリレーでは)宮本が疲れていたので宮本を外して、関東インカレでアンカーを走った大野も少し足に違和感があったので同じく外した。津波は走幅跳があったので使わない予定だった。代わりに1走は、4年の骨折から大分練習できるようになった森下を使う予定だったが、森下は試合に出るよりも全日本インカレに向けて練習をしたいということもあったので、1走には1年生の400mの柴崎を起用した。柴崎はそれなりに走れてたと思う。2走がもう少し走れればよかったと思う。3、4走はそれなりに走れてた。あのメンバーだったらタイム的にはよくないが、他との差を考えるとまあまあだった。津波に関しては、助走の作り直しを日本選手権が終わってからやってきた。疲労骨折の部分がまだ完全には回復していないのでそこまで練習はできなかったが、助走はずいぶんよくなってきているのでそれなりに記録は出ると思った。風がない状況で8m飛んだし、練習でよい動きをした走りがそのまま助走に活かせてきたので、完全に合格点である。あとは踏切りのときに体を起こすことができれば8m20とかまでいけるかなという手応えは本人もつかんでいた。(4×400mリレーでは)ジュリアンと吉津を外して、3分06秒台で走りたいと思っていた。1走から流れを作るために櫻井朴を使った。一応トップくらいではもってきたが、もうちょっと完全に抜けてきて持ってきてくれるだろうと考えていたのでそこは誤算だった。池田が肉離れから回復して、このまま練習していけば大丈夫だと思う。松原もまあまあ良かった。4走の柴崎も最後競り負けたが、それなりによく走った。けが人だった人や一年生がそれなりに走ってきて、これにジュリアンと吉津を加えて、みんなが調子を上げてきてどういうオーダーが組めるかということを考えるとよくやったと思う。ただタイム的にはもうちょっと出してほしかった。(これからに向けて)春にけがをしてた選手も練習できるようになってきているのでこれから1ヶ月の間でずいぶん練習の内容もよくなってきているので試合でもタイム出てくると思うのでうまく仕上げていく。ジュリアンに関してはアジア大会があるので、アジア大会終わったあとどういう風にエントリーするかはわからないが勝ちに行きたい。宮本も今は疲れているのでしばらく充電期間をおいて日本インカレに向かって仕上げていく。100mも400mもできれば200mも含めて短距離全種目勝つのを狙っていきたい。
・ウォルシュ(ラ4=東野)
(レースを振り返って)感覚としては悪くなかった。今はスピード練習を中心に行っていて、さらにスピード練習で状態を上げて行くことができたらもっといい記録が出ると思う。(アジア大会に向けて)最低でも自己ベスト、最高で44秒台、メダルを目標に戦っていきたいと思う。
・津波(ラ3=那覇西)
日本選手権が終わって吹っ切れていたので、軽い気持ちというか練習がてらでいったら結構跳べたのでびっくりした。(1回目の跳躍からトップに立ったが)1回目もそんなにガツガツいったわけではなくて軽くいって7m90跳べたので、今日は調子がいいと思った。(8m01という大会新記録での優勝に対して)8m09を去年跳んでそこから跳べなかったが、まあ2回目の8mということで自信を持ってもいいのかなと思う。(最優秀選手に選ばれたが)素直にうれしい。(今後に向けて)アジア大会には出られないのは出られないので、日本インカレで連覇をすることを目標に頑張る。
TEXT=小島敦希 PHOTO=小野由佳莉、大谷達也、長枝萌華