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2018.08.21
準硬式野球

[準硬式野球]2回戦は中京大に惜敗 昨年度の雪辱果たせず

文部科学大臣杯第70回全日本大学準硬式野球選手権大会・2回戦


8月21日(火) 浜北球場 


●東洋大 1ー2中京大


(イニングスコア)

2回戦

中京大

東洋大


(東洋大)

割石(社4=越谷南)、木村(工3=青森)-多田龍(ラ4=高松西)



先発の割石


六回からリリーフした木村


犠飛を放った井上


 快晴の下行われた全日本選手権2回戦は、去年同大会で敗れた中京大との対戦。七回に1点差に詰め寄るもあと一歩及ばず、悔しい敗戦となった。


 スコアボードに互いに0を連ねる中、試合が動いたのは六回であった。先発の割石(社4=越谷南)が1死から内野安打で出塁を許すと、続く打者に犠打を決められ2死3塁とされてしまう。堪えたいバッテリー陣だが、相手4番にカウント1-1から痛烈な左中間を破る適時三塁打を放たれ先制点を献上。続く打者にも内野安打を放たれこの回2失点となった。


 追いつきたい東洋大は七回、無死から高橋(法2=八戸学院光星)が四球で出塁すると、バッテリー間のミスにより更に進塁。続く打者の二ゴロ間に三塁まで進み、一死三塁の得点のチャンスで代打でルーキーの井上(ラ1=中央中等教育)が打席に入る。初球を振り抜くと、飛距離は十分。犠飛を成功させ、貴重な反撃の1点を得た。


 六回途中から継投した木村(工3=青森)が3回1/3を無失点で投げきり、1点差で九回裏へ望みを繋ぐ。しかし、先頭打席が四球で出塁するも、三振、併殺打と反撃の一手が出ず試合終了。昨年の雪辱を果たすことは惜しくもできなかった。


 負けはしたもの、「このチームは関東選手権からやってきて、今日の試合はいいところを出し切った試合だった」と学生コーチの遠藤(営3=文京)は振り返った。全国での貴重な経験を胸に、明日からまた、新たな目標へ向けて日々練習に励んでいく。



■コメント

・小田辺監督

どっちが勝ってもおかしくない紙一重の試合だったが、全国で勝ち慣れてるチームとそうでないチームの差が出てしまったのかなという気がする。(投手陣については)ピッチャーは2点で抑えてくれたので、割石にしても木村にしても、よく頑張ってくれたと思う。(1死三塁の場面で井上選手を代打で出したが)1年生の井上は体は小さいが、打つ方にしても守る方にしても充分ベンチ入りメンバーの実力に達しているので、勝負をかける意味で井上に行ってもらった。(1年ぶりの中京大との対戦だが)うちは昨日勝って勢いをつけて立ち向かったはずなのに勝てなかったということは、まだ全国で勝つためのレベルには達していなかったのだと思う。(9月から秋季リーグが始まるが)4年生が抜けてしまうのと3年生でも何人か引退するメンバーが出てしまうので、本当に新しいチームとしてのスタートになる。優勝を狙いたい気持ちもあるが、まずは1つ勝つというのを目標としていく。


・印南主将(文3=浦和学院)

チャンスで打てなかったのが全てかなと思う。チャンスは何度も作っていたが大事なところで一本が出なかった。2点以内ならピッチャーはいい仕事をしたという感じなので4年生バッテリーの力を感じた。(2年連続で中京大とあたって)今日負けてしまったが、去年は運が良くて全国大会出られて今年は実力で出て、去年は大差で負けたが今年は2対1まで、1点差のゲームで勝たないにしても点差を縮められたので次こそは下の代の子たちに託してリーグ戦に切り替えないとなと思う。(引退するチームメイトメッセージ)関東選手権で新しい歴史を作れたのも3年生、4年生、そして2年生の力で勝ち取ったものだと思うので、試合に出ていなくてもそれは忘れないでほしいなと思う。ここでみんなでやってきたことをこれからも何か生かせる道があると思うので生かしてほしい。(これからのチームは)春までずっと結果出してきて、本質はリーグ戦あっての大会なのでしっかりもう一回立て直して結果を出さなくてはいけないなと思っている。(リーグ戦に向けて)今までの歴史の中で秋のリーグ戦はまだ東洋大が優勝したことないと聞いたのでまた今回は全国大会では結果を出せなかったが、最後自分たちの代でもう一回新しく歴史を作って終わりたいと思う。


・遠藤学生コーチ(営3=文京)

(今大会振り返って)去年は初戦で負けてしまったが、今年は初戦の入り方が良かったと思う。今回の2回戦は中京大にリベンジという形で試合に臨んだ。このチームは関東選手権からやってきて、今回それをぐっとまとめていいところを出し切った試合だった。試合をやっている選手も、ベンチの選手も楽しかったし、スタンド、お客さんも楽しんでくれていたと思うので、最後にそういった試合ができて良かった。(采配面では)0点に抑えることは難しいのでなんとか3点、4点。ロースコアな試合になるとは思っていたが、ランナーを貯めるところ、送るところ、そして返すべきランナーを返すように打順は変えた。感じは良かったと思う。自分が覚悟をして采配をしないといけないし、選手も選手で1本の集中力も高めていくのが秋の課題。(秋季リーグに向けて収穫は)試合の内容を考えたら投手がよく抑えて、打者がチャンスを作りながらもあと1本が出なかった。しかし、全国に来てランナーを出しながらやっているのになんで点が入らなかったんだろうとすごく考えさせられた。それが経験できたことが大きくて、秋のリーグ戦も東都リーグのいい投手に対してバッターは頑張って欲しい。春のリーグは3位で終わっているが、勝ち点は2点しか取れていないので、しっかり勝ち点をとって優勝して、関東王座を狙っていきたい。


・多田龍(ラ4=高松西)

みんなでやれることはやったし、最後のあと一歩届かない試合だったなと思う。(2年連続の出場で)去年よりも確実にチームの力はあったと思うし、中京大が相手というのもあって絶対勝ちたかったが負けてしまった。まだたくさん課題があると思うのでその辺は後輩たちに任せて頑張ってほしいと思う。(準硬式野球部では)後輩の時にはたくさん先輩たちに助けてもらって、先輩になってからは後輩にたくさん助けてもらいました。本当に準硬式に入ってよかったなという気持ち。(一番の思い出は)やっぱり関東選手権の優勝が一番残っている。(後輩たちへメッセージ)全日本での借りは全日本で返すしかないと思う。今回はベスト16だったのでまた全日本に出て自分たちよりも上のベスト8以上を目指してほしい。全日本の借りは全日本で返してほしいと思う。


・内藤(営4=藤代)

昨年代打で出てチャンスで打てなかったので、今年は去年よりチームとしてまとまっていて、関東選手権を優勝して上を目指していた分とても悔しかった。(4年間を振り返って)自分が2年の時に2部優勝して、1部に昇格して、全日本も出て、今年も関東選手権で優勝することができて、とても充実した4年間だったと思う。今年の関東選手権で優勝したのが一番の思い出。チームみんなが一丸となって勝ち取った優勝だったので良かった。(後輩たちへ)4年生3人と後輩たちのチームが大好きだった。印南、遠藤を中心に春リーグで優勝するために残ったので、秋リーグこそ優勝目指して頑張ってほしい。


・割石(社4=越谷南)

悔しいですね。でも2点目取られたターンは別に悪くなかったですし仲間のミスを取り戻せなかったというか。2点取られたのは僕なので申し訳ないという気持ち。(調子は)昨年も負けている中京大戦に向けてやって来てたので悪くはなかったが。悪くはなかったですよ。(1年ぶりの中京大打線は)昨年より怖くなかった。自分の実力が上がったのが相手の実力が下がったのか分からないが思ったより簡単に打ち取れたというのは感じた。チームがレベルアップしたのか個人がレベルアップしたのか分からないが怖いなという打者は3人くらいだった。(引退は)多分しないです。春季リーグ戦1回しか勝ってなくて。それが4月で、それ以来1勝も出来ていないので。(卒業後は)野球を続けるという形でいる。(秋季リーグ戦に向けて)悔しい思いは僕が一番していると思うので、全日本で昨年も負けて今年も負けて迷惑ばかりかけていると思う。切り替えて戦力も大分変わるので関東王座とるためにリーグ戦1位になっていい形で終わりたい。


・浦川(文3=保谷)

チームは年々力がついていると思うので来年こそはリベンジしてほしいと思う。(3年間の思い出は)ずっと怪我をしていたのですごい悔いはあるが、だから尚更後輩たちには怪我しないようにしてほしいなと思う。(一番の思い出は)去年も今年もこうして全日本に来れたのが一番の思い出。(同期の存在は)夏休みも練習があったり普段も一緒にいたりするので、大学生活といったら準硬式かなと思う。(チームへのメッセージ)秋リーグ初優勝目指して頑張ってほしい。


・寺田(ラ3=下妻第一)

割石さんも春のリーグ戦とか調子悪くて勝てなかったりしていて、その中での今日の先発で、しかも去年割石さんが投げて負けている試合で先発だったので自分としても最初ベンチスタートだったが、試合に出れない分声で味方を応援したりいいプレーが出た時には盛り上がったりして、最高の舞台でやってほしいなと思っていた。結果的には1対2で負けてしまい、自分的にもこの試合で引退で悔しい思いもあるが、今のチームでやれてすごい楽しかったし最高のチームだと思っているので自分は悔いはない。(途中から試合出場して)いい流れが来ていたので自分がエラーしたりして雰囲気を変えてはいけないというのは思っていた。いつも以上にしっかり真剣に入りました。全日本で打ててよかったです。(声出しは)戸森と杉原がすごく声出してくれて、自然とベンチも楽しくて自然と声を出せていると思う。(同期の存在は)自分は緊張感もなくふらふらしたりしてしまったが、怒る時には怒ってくれて自分の中で同期はチームの中でもすごく心の支えだった。(チームへメッセージ)今のチームは自分の同期が一番上っていうのもあるが、すごく個々のつながりが強くて上下もすごく仲がいい。だから絶対に自分たちが引退してもすぐにいいチームになると思う。お互いに励ましあったりすることができて、色々な感情を共有できるチームなので頑張ってほしい。


・中畝(済3=本庄東)

(準硬式野球部としての3年間は)みんなと一緒に練習したり、オープン戦とかも出してもらったり、今までやってきた野球生活の中で一番楽しかった。(同期は)なんでも話せる仲間だった。オフの日や試合後も一緒に過ごしたことは大事な思い出。リーグ戦優勝を目指して頑張って欲しい。


・牧(ラ3=駒込)

(3年間を振り返ってみる)2年生までは試合に出る機会がなかったが3年生になって試合にちょこちょこ出られるようになってみんな頑張ってるんだなと思った。だからこそ今回負けてしまったのがすごく悔しい。(一番の思い出は)いつも朝霞のグラウンドで練習しているのだが外野ノックでみんなで話ながらしていことが楽しかった。(準硬式野球部はどんな存在か)僕にとっての希望だった。希望の光ですね。(これからは)野球は続けない。(チームにひとこと)厳しくときに優しく日本一を目指して頑張って下さい。


・山岸(ラ3=大宮北)

去年中京大に負けて、1回戦勝った時に中京大とまたできると聞いてリベンジできたらいいなと思っていた。自分は出られなかったが、スタンドで応援できた。(3年間を振り返って)今年の5月にリーグ戦に1回だけ出させていただいた。それが一番の思い出。(チームメイトへ)秋のリーグ戦へ向かって頑張ってほしいし、後輩たちは全日本出場を目指して頑張ってほしい。


TEXT=永田育美 PHOTO=望月優希、鶴田華穂、大谷達也