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2018.09.02
準硬式野球

[準硬式野球]7点差をひっくり返す劇的逆転勝利!秋季リーグ開幕戦を白星で飾る

平成30年度東都準硬式野球秋季リーグ戦1部・専大1回戦

9月1日(土)八王子市民球場


〇東洋大 12ー9 専大


(イニングスコア)

1回戦

東洋大

12

専大

9


(東洋大)

割石(社4=越谷南)、岡澤(済1=長野吉田)、木村(工3=青森)-西本(ラ2=岩国)



チームを勝利に導いた立役者の吉澤



土屋の安打が試合の流れを変えた


1年ぶりに勝利投手となった木村


この日は試合の前に開会式が行われた


 平成30年度東都準硬式野球秋季リーグ戦が幕を開けた。開幕カードは春季リーグ戦5位の専大。初回に先制され大量リードされるも六回に打線が爆発。2本の本塁打を含む16安打12得点で初戦を白星で飾った。


 初回、先発の割石(社4=越谷南)が崩れた。3年半連れ添った女房役の多田龍(ラ4=高松西)が引退し新しく西本(ラ2=岩国)とバッテリーを組みマウンドに向かったものの、なかなかストライクを取ることができない。初回に2点を失ってしまう。直後に同点に追い付くがその裏勝ち越しを許すとそのまま立て直せず、三回には安打や四球が重なり4失点。三回途中6失点で岡澤(済1=長野吉田)にマウンドは引き継がれた。


 岡澤は粘りの投球を見せるも五回終了時点で2-9と7点もの差が開き、スタンドは東洋大の敗戦ムードが漂っていた。そんな中反撃の火蓋を切ったのは代打で出場した土屋(社2=習志野)だった。代打を告げられバッターボックスに入った土屋は初球を捕らえ左前に運び出塁。伊藤(ラ2=成立学園)、犹守(国3=岩倉)、高橋(法2=八戸学院光星)、西本、そして同じく代打で出場の吉澤(ラ2=長野西)にも安打が生まれこの回一挙4得点。流れを確実にものにした東洋大は、六回に伊藤の3点本塁打でついに同点に追い付く。


 この日のヒーローは八回に姿を表した。六回から代打で出場の吉澤の2打席目。フルスイングした初球は奥へ奥へと伸びスタンドに吸い込まれた。大学野球生活初の本塁打。期待の1年生がチームに勝ち越しをもたらした。「いい活躍をしてくれた」と印南主将(文3=浦和学院)は頬を緩める。その後も若原(社3=九州学院)の適時打などで2点を追加。七回からマウンドに上がった木村(工3=青森)が専大打線テンポ良く打ち取り、12-9で逆転勝利を納めた。


 初戦を勝利で飾ったが選手が口にするのは勝ち点の獲得だ。春季リーグ戦では2タテで勝ち点を取ることができず、すべて3戦目に持ち越された。印南主将は「一戦必勝」と話す。一つ一つの試合を勝ちきり1部リーグ戦初優勝へ。東洋大準硬式野球部の物語は始まったばかりだ。






■コメント

・小田辺監督

ホームランは確かに打った本人ももちろん素晴らしいが、それを打たせたベンチの雰囲気っていうのがよかった。伊藤の同点ホームランの前にも4点入った。詰まったあたりがポテンヒットになったりっていうのが続いて点が入ってまだいけるぞという雰囲気になった。それはやっぱり杉原とか戸森が盛り上げてくれて、まだいけるぞっていう雰囲気を出してくれるから。彼らが声を切らさず精一杯応援してくれているので。下級生がスタメンで出てものびのびやれるのは彼らのおかげ。ベンチが後押ししてくれたホームランだったと思う。(今後は)今日は途中から出た吉澤や土屋などが頑張ってくれた。レギュラーおびやかすような選手がもっともっと出てきてもらえればチームのレベルも底上げされると思う。(明日へ)春は全チームと3試合目まで行っているのでなんとか2試合で終わらせたい。


・印南主将(文3=浦和学院)

開幕戦だったので、色々とミスが目立った試合だったが、最終的には逆転で勝ててラッキーな試合だった。でも、ヒット16本出たのは収穫だと思う。キャッチャーの多田さんが抜けて西本が入ったことによって多少は守備の面で変わったが、後ろを守っている野手陣はあまり変わっていないので、みんなでキャッチャーを野手でカバーしようということでやっている。(今日のヒーローは)吉澤ですね。途中出場からだったが、いい活躍をしてくれた。思い切りがいいのはわかっていたので、いい形ではまったかなと思う。(次戦への意気込み)初戦を取れたのは大きいので、まずは明日、一戦必勝で勝ち点を取って良い形でリーグ戦をスタートさせたいと思います。


・遠藤学生コーチ(営3=文京)

バッター陣はよく頑張ってピッチャー陣に課題が残った試合。7点差をひっくり返せたので全日の後にやってきたことは出せたかなと思う。(今日見えた課題は)試合の入り方。集中して入れているように見えているんですけど試合前のアップなどにまだまだ鈍いところがある。それをもう少ししっかりやれれば序盤に突き放されることもないかなと。(逆転については)伊藤、吉澤がしっかり打ってくれたというのもあるが、自分としては六回の先頭で土屋が出てくれたのがよかった。この後チームとしてこうしていこうという目標ができたので、あの打席でなんとか結果を出してくれたなと思う。よくやったねと言いたいです。(明日へ向けて)春はなんとか3位になりましたが、勝ち点は取りきれていないし連勝で勝ち点を取れていない。秋のリーグの初戦は2タテで行きたいなと思う。


・木村(理3=青森)
途中まで点差開いていて、投げる予定ではなかった。チームが同点に追い付いたので、自分がしっかり投げれば、いい流れが来ると思ってマウンドに上がった。逆転してくれると信じていたので、点を与えないように意識して挑んだ。(自身1年ぶりの勝利について)久しぶりの勝利だったので、すごくうれしい。これからもっと勝っていかないといかないと思うので、頑張りたい。今日は、まっすぐで抑えれたことが良かったが、球数が多くなってしまったのが反省点。明日も打ち合いになるかもしれないが、自分が出ることがあったら、しっかり抑えて勝利に貢献したい。


・西本(ラ2=岩国)

最近捕手を始めてその不甲斐なさが出たというか。勝てはしたがまだ全然引っ張れていないのでそこが課題が見えたなという試合。春季リーグ戦でショートとしてスタメンはあったが捕手としては初。(立ち上がりは)自分自身でいっぱいいっぱいで割石さんをリードするのも回りが見えなくて、ベンチの皆さんに助けられたという感じ。(3投手の球を受けて)技術はないので投手に助けられている。自分は一生懸命するだけ。(自身のプレーは)守備はやっぱり弱いところが出たが、バッティングは良いところで1本打てたので良かった。守備もバッティングも集中力を切らさずにやっていきたい。(次戦に向けて)多田さんが抜けて戦力ダウンしたと言われても仕方がないが、その穴をどう埋めるか、また多田さんを越えられるかがこれから優勝に絡めるかがかかっている。自分にまだ全然技術はないが一生懸命やるだけ。

・吉澤(ラ2=長野西)

7点差で負けていたがチームが諦めないという気持ちが勝利につながったと思う。(打席に入ったときの気持ち)冨田さんの代わりに入ったのだが、入る前にファーストストライクから狙っていけと言われて思いきって振っていったら安打になった。初球からストライクを振っていくことでその積極性が結果につながっていくと思っている。チームがつないでくれていたなかで長打で流れを一気に持ってこれたことが良かった。(本塁打は)大学生活初。打ったときに入ると思った。1打席目が惜しかったので2打席目で入ってくれて良かった。(次戦に向けて)2連勝で勝ち点を取ることが春季リーグ戦でできていないので、勢いに乗って連勝で勝ち点を取りたい。



TXET=鶴田華穂   PHOTO=鶴田華穂、松本菜光花