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第44回関東女子学生剣道優勝大会
9月3日(月)東京武道館
1回戦シード
2回戦 東洋大 4ー0 横国大
3回戦 東洋大 1ー0 城西国際大 ※全日本出場決定
4回戦 東洋大 2ー1 関東学院大
5回戦 東洋大 0ー1 明大 ベスト8
加藤は全日本出場への立役者となった
大将としてチームを支える住友
東京武道館で第44回関東女子学生剣道優勝大会(以下、団体戦)が行われた。東洋大の選手たちは、昨年成し遂げられなかった全日本女子学生剣道優勝大会(以下、全日本)の切符をかけ出場。見事、3年ぶりとなる出場権を手にするとともに、ベスト8に輝く結果を残した。
2回戦は、4ー0と危なげなく試合を勝ち進んでいく。そして迎えた3回戦。勝てば悲願の全日本出場が決まる大一番だ。相手の城西国際大の選手たちとの力は拮抗(きっこう)し、先鋒・磯(ラ1=東海大菅生)、次鋒・石井(ラ1=磐田西)、さらに中堅・山中(ラ2=新潟商業)と引き分けに終わってしまう。そんな中、流れを引き寄せたのは副将・加藤(ラ3=左沢)だった。激しい攻防戦が繰り広げられ、両者譲らない戦いが続く。この流れを断ち切ったのは加藤だった。相手の油断を見逃さず、大きく振りかぶった竹刀で面を決めた。引き分けが続いた戦いに一筋の光が射した。焦りを見せる相手だったが、加藤は一本も許すことなく試合を終えた。その後の大将・住友(ラ3=磐田西)も相手の攻めに怯むことなく守りきり、全日本出場の切符を手にした。
関東学院大との4回戦。一本を許す場面も見せるものの、チームワークで取り返し勝利。ベスト8を決めた。準々決勝は強豪校明大との一戦。各選手奮闘するも、なかなか一本が決まらない。引き分けが続くと思われたが、中堅・山中が一瞬の隙を突かれ相手の面が決まる。副将・肝付(法3=上水)、大将・住友が巻き返しを図るが、固い守りを崩すことが出来ず0ー1で敗北を喫した。
全日本出場権獲得、ならびにベスト8という輝かしい結果で幕を閉じた団体戦。しかし選手たちはこの結果に満足せず、すでに前を見据えている。「全日本では優勝を目指し頑張っていく」と板原監督。抜群のチームワークを武器に、選手たちは全日本の舞台でも躍進を遂げていく。
◼︎コメント
・板原監督
(全日本出場を決めたが)チームワークがよかったので、全日本ではもう一度立て直して頑張っていきたい。(昨年は惜しくも全日本の出場権を逃してしまったが、この一年間を振り返って)少ないチャンスをもたせるように、そこを頭に入れさせて練習に取り組んできた結果だと思う。(全日本出場を決めた3回戦を振り返って)どこも同じ厳しい戦いにはなったが、みんなよく頑張ってチームのためにやってくれたのでよかった。(最後の明大戦は)0ー1という結果だったが、みんな動じなく、向こうは一流選手ばっかりだったがそれでも思い切ってやってくれたので、次につながる内容だったと思う。(全日本に向けて)これで満足せずに、全日本では優勝を目指して頑張っていく。
・板谷(ラ4=東海大菅生)
(チームを引っ張ってきて)今回4年生が一人しか入らなかったが、自分たちが入れなかった分託して、後輩たちも先輩が出れない分しっかりやってくれていたので、見ていて心強かったし、今回負けてしまったら引退だったのを11月まで引退を伸ばしてくれたので後輩が伸ばしてくれた期間頑張ろうと思った。(試合内容は)すごいチームワークが良くて見てて安心できたので、全日本でもチームワークを活かして1つでも上に上がれるように頑張ってほしい。(全日本への意気込み)選手だけではなく部員全員が一丸となって1つでも上に上がれるように頑張っていきたい。
・加藤(ラ3=左沢)
(全日本出場を決めたが)全日本を目標にみんなで頑張ってきてたので、全日本に出場できて、ベスト8という結果もすごくうれしい。(どのような一年を過ごしてきたか)昨年のこの大会では悔しい負け試合だったので、今年はいいところに入れたからこそ、絶対に全日本にいくという強い気持ちを持って辛い合宿なども乗り越えてきた。(全日本出場を決めた試合について)前のチームワークがよくて、流れもみんなよく回してくれたから、あの一本があったと思うので、チームで勝ち取った一本だと思う。(収穫や課題は)まだまだ作りなどが遅いと感じたので、強いところに対抗できるくらいの作りの速さとか気持ちを全日本までにつくりたい。(全日本に向けて)全日本では上位進出はもちろん、今以上にチームワークをよくして一戦一戦頑張っていきたい。
・住友(ラ3=磐田西)
(全日本を決めて)やっぱり最低限の目標というかそこを目指して3年間やってきたので果たせたのはすごい嬉しいが、目標としては全日本優勝というのを掲げて1年間先輩たちとやってきたので、そこに向かっての1つの通過点なので全日本に向けて気持ち切り替えていきたい。(昨年の団体戦で)自分たちの悪いところが見えたし、その後の練習試合とかでも足りないところが見えたし、そこを徹底的にやってレベルアップして、合宿もきつかったがレベルアップをすることができたし、一番の成長ぶりはチームワークが良かったと思う。(全日本のかかった城西国際大との試合は)自分がこの相手にもし代表戦で出るとしたら勝てないと思ってて、やっぱ副将の加藤があそこで一本取ってくれて、それを無駄にできないし、無駄にしてしまったら自分が取り返せる自信が無かったので、それを無駄にしないようにチームの勝利に必死だった。(最後の明大との試合は)一人一人レベルが高いので、その中で内容も結果的にも差が出なかった、何も出なかったで終わらなかったので、やっぱ課題も見えて最後終わることができたので、その分自信を持って次に活かせたらいいと思う。(課題と収穫)今年のチームはそれぞれのポジションの役目を果たしてて流れが良くて、そこに結果がついてきたと収穫はあったと思う。剣道面では、繋ぎとか前が切れた後の入りの速さなど見えたのでそこは徹底的にやって全日本に向けて取り組んでいきたい。(全日本への意気込み)今日よりもさらにそれぞれレベルアップしてチーム力も増して挑めたらいいと思う。結果を求めるよりも、楽しく自分たちらしく思い切ってできれば結果もついてくると思うので、2ヶ月必死に上目指してやっていきたいと思う。
TEXT=小野由佳莉、森美香子 PHOTO=小野由佳莉、大谷達也