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2018.09.06
サッカー

[女子サッカー]「東洋なでしこらしさが出せた」山学大に1ー0で待望のリーグ戦初勝利!

第32回関東大学女子サッカーリーグ戦 1部第3節

9月5日(水) 東洋大学板倉キャンパスサッカー場


東洋大1ー0山学大



<得点者>

56分 塩谷


<出場メンバー>

▽GK

垣内愛菜(食4=大商学園)

▽DF

澁澤光(食1=常盤木学園)

山幡あや(食3=常盤木学園)→90+5分 青木美尋(食4=成立学園)

常田菜那(食2=大商学園)

林みのり(食1=大商学園)

▽MF

松井彩乃(食4=聖和学園)

斎藤麻由(食3=常盤木学園)

常田麻友(食2=大商学園)

佐々木葵(食1=花咲徳栄)→46分 牛久保鈴子(食1=作陽)

▽FW

塩谷瑠南(食1=前橋育英)→90+3分 楠春佳(食4=千葉U-18)

大内梨央(食2=常葉学園橘)


アシストでゴールを演出した牛久保


果敢にゴールを狙う大内


常田麻は右サイドを駆け上がりチャンスを作った


 関東大学女子サッカーリーグ戦(以下、リーグ戦)で未だ勝ち星がない東洋大。第3節の山学大と対戦では、1ー0と待望の初勝利をつかんだ。決めたのは初スタメンに起用された1年の塩谷(食1=前橋育英)だった。


 残暑が厳しい中始まった試合は、開始から東洋大が主導権を握る。2分には右サイドから常田菜(食2=大商学園)が大内(食2=常葉学園橘)にパスを出し、早速シュート。こぼれ球に塩谷が合わせたが惜しくもゴールはならなかった。しかしこの立ち上がりは得点の可能性を感じさせるプレーであった。

 その後も18分に松井(食4=聖和学園)のCKに、山幡(食3=常盤木学園)が頭で合わせる場面もあったが、もう一歩のところで得点にはつながらない。また常田菜から常田麻(食2=大商学園)へパスを供給し、右サイドから幾度もゴールチャンスを作った。しかしチャンスを生かし切ることはできず「前半から自分たちが思うようにプレーできたが決め切れなくて苦しくしてしまった」と振り返った常田麻。このまま両者とも得点を決めることはなく、前半を0ー0で折り返す。


 後半、先制点を決めたい東洋大。その時が訪れたのは56分だった。左サイドの牛久保(食1=作陽)が相手からボールを奪うと、すぐさまゴール前にいた塩谷にパスをつなげる。パスを受けた塩谷はそのままシュート。蹴ったボールはGKの手をすり抜けゴールの右上に吸い込まれた。ゴール後、塩谷はベンチに駆け寄り喜びを分かち合った。

 試合終盤は、山学大の猛攻に苦しむ。85分には、右サイドから上げられたクロスに合わせられシュートを打たれたがこれは枠外。90+2分には、クロスをゴール前に上げられるもGK垣内(食4=大商学園)が前に出てボールを奪う積極的な姿勢が見られた。得点を狙う山学大の攻撃にチーム一丸となり耐え抜き、1点を守り切った。


 戸田監督が「今日の山学大に勝てば、3年間で一番良い成績」と選手に声をかけた通り、この一勝で得た勝ち点3はチームにとって大きなものである。また、無失点で終えられたことも自信につながるだろう。中3日で行われる次節の相手は武蔵丘短大。この試合1アシストの牛久保は「次の試合では自分が決めてチームを勝たせたい」と気合い十分だ。初勝利の勢いそのままに、勝ち点を積み上げる。


▪︎コメント

・戸田監督

やっと大学リーグの雰囲気とかに慣れて、東洋大なでしこらしさが出せたかなというのが率直な感想。やっぱり内容どうこうより勝ち点3を取れたことが試合をした収穫だと思う。(今リーグ初勝利となったが)選手たちはけっこうマイナス・悲観的になっていた。だが僕が彼女たちに伝えたのが、2年前の2016年初めて大学一部リーグに参入したとき、3節終了して勝ち点は1しか取れていなかった。去年は勝ち点4であった。なので今日の山梨学院大学に勝てば、3年間で一番良い成績である。なので次の勝ち点3はすごい重要になるから悲観的になるんじゃない、と送り出した。(塩谷選手のゴールについて)前節ではスタメンで使ってなくて、彼女の中で悔しい思いがあった中で、今日最高の結果を残してくれたと思う。(最後押し込まれる時間が続いたが)うちの課題でもある見えないプレッシャー、敵を作ってしまう部分があるので、そこを僕が気付かせてあげたかったが、僕の能力がなくて最後まで気付かせることができなかった。それは次節の武蔵丘短大戦までには課題を解決させたいと思う。(次節に向けて)選手たちもいい意味で勝ち点3、初勝利が取れたと思うので、次の試合もいい形で中3日なので選手のコンディションを第一に考えていい試合をできたらと思う。


・大内(食2=常葉学園橘)

自分は今すごく得点不足なので、点を狙い続けたので個人的には0点で終わってすごく悔しい。チーム的には勝利というのは大きかったなと思う。(手応えと反省点)前線を崩せたところも結構あったので、この試合は今引き分けできている中では自信につながる試合だったと思う。(リーグ戦初白星だったが)チームを上に上げさせるためには勝ち点が必要だったので、そういう点ではすごくよかったと思う。(意識したことは)自分は、交代なしで出続けていたってことは、やっぱり得点がもう一点必要だったので、そこで決められなくてすごく悔しい。(次節に向けて)次節は自分が最初から出て、自分の得点で勝利につなげたい。

・常田麻(食2=大商学園)

1,2節目と違って相手のプレッシャーがなく前半から自分たちが思うようにプレーできたが決めきれなくて苦しくしてしまったなと思う。(勝因は)点を決めきれていない中でもプレーを変えずに前に勢いを持っていくということを続けたから、チャンスをものにできた。(初の勝ち点3だが)やっと取れたということで安心している。(試合中意識したこと)これまでマイナスな思考とかが多かったが、今節はそういう思考を一切消して積極的にいこうと思ってプレーした。(良かった点は)個人としてはミスをしても引きずらずに積極的に前に攻められたこと。チームとしては相手のプレッシャーが弱いということもあったが、自分たちボールを保持しながら前に、ゴールに、向かっていけたこと。(次節に向けて)この勝ち点で弾みをつけて積極的にゴールを目指していきたい。


・牛久保(食1=作陽)

スタメンではなかったので、後半から出たときに自分が点に絡むようなプレーをしたいと思って入った。監督からは左サイドでどんどん仕掛けてチャンスを作れと言われた。(アシストシーンは)アシストシーンは高い位置でボールが取れて塩谷がいい位置にいて、しっかり自分のボールを決めてくれたので良かった。前で仕掛ける方が得意なので、どんどん前で仕掛けていった。(次節に向けて)3節終えて得点ができてないので、次の試合では自分が決めてチームを勝たせたい。



[次節試合予定]

第32回関東大学女子サッカーリーグ戦 1部第4節

9月9日(日) 対武蔵丘短大 東洋大学板倉キャンパスサッカー場にて 11:00キックオフ


TEXT=酒井菜摘 PHOTO=金澤瑞季、渡部穂乃花