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第94回日本学生選手権水泳競技大会
９月７日（金）〜９日（日） 横浜国際プール
（３日目・予選）
◆４００m個人メドレー
３組
４着 田中佑 ４’51”25
→全体11位でB決勝進出
５組
５着 清水 ４’51”88
→全体15位でB決勝進出
９着 小野寺 ４’59”14
◆１００m自由形
６組
４着 山本真 57”79
７組
１着 岩本 56”05
→全体３位で決勝進出
８組
６着 遠山 57”49
◆１００m背泳ぎ
４組
１着 大久保 １’02”51
→全体８位で決勝進出
５組
３着 今井 １’02”81
→全体11位でB決勝進出
７組
５着 渡邊彩 １’03”28
→全体14位でB決勝進出
◆２００m平泳ぎ
４組
８着 江口 ２’33”60
７着 磯部 ２’33”46
→全体16位でB決勝進出
５組
２着 松原 ２’31”87
→全体11位でB決勝進出
◆４×２００mフリーリレー
４組
３着 東洋大 ８’14”56
（白井－岩本－中野－布施谷）
→全体６位で決勝進出
（３日目・Ｂ決勝）
◆４００m個人メドレー
２着 田中佑 ４’48”67
４着 清水 ４’51”27
◆１００m背泳ぎ
２着 今井 １’02”56
４着 渡邊彩 １’03”59
◆２００m平泳ぎ
５着 松原 ２’31”90
６着 磯部 ２33”21
（３日目・決勝）
◆８００m自由形
６位 濱田 ８’49”96
◆１００m自由形
４位 岩本 56”06
◆１００m背泳ぎ
７位 大久保 １’02”53
◆４×２００mフリーリレー
３位 東洋大 ８’08”32
（白井−田中佑−岩本−布施谷）
（総合成績）
１位 日本体育大 364.0点
２位 神奈川大 328.0点
３位 中京大 325.0点
４位 東洋大 305.0点
５位 筑波大 274.5点
６位 日本大 229.0点
７位 早稲田大 173.0点
８位 法政大 158.0点
８継でメダルを取り笑顔を見せる女子チーム（白井、田中佑、岩本、布施谷）
予選より順位を上げ健闘した濱田
１年生ながら７レースに出場した田中佑
仲間の声援に応える岩本
東洋大としての最後のレースに臨む大久保
最終日を迎えた日本学生選手権水泳競技大会（以下、インカレ）。４年生の2人が個人種目で決勝進出。多くの人がベストを更新し、４×200mフリーリレー（以下、８継）では３位と健闘するも、総合４位と悔しい結果となった。
２日目に予選が行われた800m自由形の決勝に濱田（国３＝須磨学園）が登場。「１つでも順位を上げようと泳いだ」と語る濱田は後半追い上げを見せ、６着でフィニッシュ。「（来年は）表彰台を目指し頑張りたい」と語るように、来年に期待ができるレースとなった。
400m個人メドレーB決勝では田中佑（国１＝明星学園）、清水（法３＝姫路商業）が登場。２日目の200m個人メドレーで自己ベストを更新した田中佑は、前半を５番手で折り返し、徐々に順位を上げ２着で終えた。「納得はいっていない」と語る田中佑だが、200mに続き400mでも自己ベストを更新。また、インカレ初のB決勝に進んだ清水もシーズンベストを更新。得意のフリーで追い上げ４着でレースを終えた。
100m自由形決勝には３位で予選を通過した岩本（済４＝京都外大西）が登場。接戦で50mを折り返し、表彰台にあがると思われたがタッチの差で惜しくも４位に。しかし、このレースは岩本にとってインカレで９レース目。疲れもある中、接戦に持ち込んだ岩本は「すごくよかった」と振り返った。
100m背泳ぎでは大久保（国４＝草津東）、今井（済３＝宇中女）、渡邊（営３＝東北）が揃って予選を突破した。決勝には大久保が登場。初日に行われた200m背泳ぎに引き続き、100mの予選でも自己ベストを更新した大久保は、決勝もベストに近いタイムで泳ぎ、予選よりも１つ上の７位でフィニッシュ。最後のレースで力を出し切り、４年生の意地を見せたレースとなった。
同種目B決勝には今井、渡邊が登場。「A決勝に残りたかった」と悔しさをにじませる今井は接戦の中２着でフィニッシュ。見事シーズンベストを更新した。６着で終えた渡邊も同様に「（決勝に）残りたかった」と悔しさをにじませるも、「来年は表彰台にのれるよう気持ちを切り替え頑張りたい」と語った。来年は４年生になり最後のインカレとなる今井と渡邊。表彰台に上がり笑顔を見せる２人が見たい。
200m平泳ぎB決勝には磯部（法１＝長岡大手）、松原（営２＝豊川）が登場。インカレで初のB決勝進出を果たした磯部は、「思い切って前半から行こうと思った」と語るように、前半からを４番手で折り返す。後半順位を落としたものの、予選よりも２つ順位を上げ６着でフィニッシュした。また、「実力を出し切れないのは悔しい」と語る松原だが、予選で出したシーズンベストに近いタイムで泳ぎ５着で終えた。
インカレ最終種目は４×200mフリーリレー。会場の盛り上がりも最高潮の中、決勝に東洋大が登場した。第１泳者は今大会３つのリレー全ての１泳を任された白井（国１＝宝塚東）。勢いよく飛び出した白井は前半を１番手で折り返し、そのまま順位を落とすことなく１番手で第２泳者の田中につないだ。400m個人メドレーの決勝に出場していた田中は疲れもある中、表彰台に上がれる３位をキープし第３泳者の岩本へつないだ。４継と８継に出場した田中は、先輩と共に戦ったリレーを振り返り「メダルを取ることができてよかった」と語った。東洋大として最後のリレーとなった３泳の岩本は、このレースが10レース目。「最後は出し切って終われた」と語る岩本は予選よりも２秒以上タイムを縮め、疲れを感じさせない泳ぎで第４泳者である布施谷（済４＝墨田川）へ継ないだ。岩本と同じく最後のレースとなった４泳の布施谷は今回が最初で最後の８継だ。「全て出し切れた」と語る布施谷は３番手で飛び込むと、接戦の中最後まで３番手の座を譲らず３位でフィニッシュ。見事表彰台に上がった。
全ての種目を終え、総合順位は４位と目標の総合優勝には届かず、悔しい思いをした東洋大。しかし３日間を振り返ってみると、ベストを更新したり表彰台に上がったりと、一人一人がチームのために健闘したインカレになった。今大会で多くの４年生は引退となるが、４年生としての意地を見せた先輩の姿を見た後輩たちが、４年生の意思を引き継いで、来年はよりよい結果を出してくれるに違いない。今後の活躍に期待が高まる。
■コメント
・岩本（済４＝京都外大西）
（今回のインカレが）10レースあり、10レースやる中でなんとか耐えて、（リレーは）最後は出しきって終われたのでよかった。（個人の１００m自由形は）もう一本あのタイムで泳げると思っていなかったのですごくよかったと思う。（好調だったのは）４年目最後のインカレで出し切るって決めていたので、出しきれてよかった。（１０レース出場したのは）２日目からはきついきついって感じで、どうやって乗り越えるかしか考えていなかったが、最高のチームで戦えて、最後３位で表彰台に登れて最高だった。
・大久保（国４＝草津東）
１００mは苦手で決勝にまさか残れると思っていなかったので、決勝に残れて嬉しかった。インカレで今までいい結果を出せていなかったが、最後にこうやって２つ決勝に残れて先輩としての意地が見せられたかなと思う。（インカレで好調だったのは）国体はあるが、東洋として最後のレースだったので、何が何でもタイム出すという気持ちが好調に繋がったのかなと思う。（最後のインカレは）女子の総合は今現在（取材時）４位で、納得いくものではないが、みんなそれぞれが自分の力を出しきっての結果だと思うし、こんな私たちにみんながついてきてくれたのでよかった。
・布施谷（済４＝墨田川）
１位狙っていたので悔しかったが、３人のおかげでメダルを取れてうれしかった。めちゃめちゃプレッシャーだったが、チームの力を借りて最後の最後振り絞れた。（大役であるアンカーは）すごく緊張したが、４年生の意地をみせてやるしかないと思った。自分の納得のいく結果を全てだせたわけではないが、私はこれで引退だったので全てだしきれた。今までの水泳人生の中で一番濃い４年間だった。
・今井（済３＝宇中女）
Ａ決勝に残りたかったが、Ｂ決勝になってしまったのでチームのために悔しさをバネに頑張った。ベストを100mでも200mでも出したかった。でも100mはシーズンベストで泳げたのでよかった。３人でＡ決勝に残ろうと話していたが、２人がＢ決勝になってしまって悔しい。バックの先輩である大久保さんがこの試合で覚醒して２種目共にベストでＡ決勝に残っているので、来年はあずみさんのような４年生になってチームに貢献したい。
・清水（法３＝姫路商業）
ずっとフリーの練習をしてきて、個人メドレーは不安だったが、シーズンベストを更新できたし、大学入ってからベストタイムだったのでよかった。予選のレース展開がすごくよかったので、決勝も変わらず最後の得意のフリーで勝負しようと思った。（今後は）まだ日本選手権が突破できていないので、突破できるようにしたい。
・濱田（国３＝須磨学園）
予選が８番通過で、どれだけ落ちても8番なので、１つでも順位を上げようと思って泳いだ。また、１年の時から４年生にはずっとお世話になっているので４年生のためを思い、最後笑って終わってもらえるように必死で泳いだ。（ベストタイムがなかなか出ない期間は）いつかでるいつかでると思ってずっと３年間耐えていた。今回自己ベスト出したかったけどちょっとまだ努力不足かなと思う。(３日間で４レースは泳いで）きつかったけど、応援の力がすごいあって、そのおかげで４レース全部全力で泳ぎきることができた。（去年と比べて成長したのは）メンタル面。結構レースとかでもきつかったら折れちゃうときがあったが、今年点を取らないとチームに全然貢献できていなかったので、４年生のためにも今年こそはって気持ちで泳いでいた。（来年は）最後の年なので表彰台目指して頑張りたい。
・渡邊（営３＝東北）
（レースを振り返って）A決勝を目標にしていたが、合宿終わってから怪我してしまって、しばらく泳げていなくて、それでも（A決勝に）残りたかったが、残れなくて、今井とワンツーしようねと言っていたが、全然ダメだったので、来年は絶対表彰台にのれるように気持ち切り替えて、１年間頑張っていきたい。（レースがない２日間は）同期が頑張ってくれていて、未夢の優勝や、みんなベスト出してくれていて、応援しているだけですごく刺激をもらえたし、自分も頑張ろうと思えた。応援していて、４年生の意地みたいなのもすごく見せてもらって自分はまだまだだなって思える２日間だった。（今後は）去年より選手権やオープンで上の順位にいって、しっかり決勝に残って、シーズン前に私は調子が上がりきってしまうことが多いので、しっかりインカレに合わせられるように１年間やっていきたい。
・松原（営２＝豊川）
予選のタイムは今シーズンではベストだが、私は高校２年生のときのタイムがベストでそこより４秒近く離れているので実力を出し切れないのは悔しい。東洋大学には女子総合優勝をしたいと思って入っているので、インカレにかける思いは他の試合とは違うので、そういう気持ちの部分でシーズンベストにつながった。200mはお前の番だと色々な方に掛けてもらって、責任感を感じた。100mではＢ決勝に残ることが目標だったけど予選落ちしてしまって、200mはＡ決勝に残ることが目標だったので、一段階ずつ達成できなくてそこは悔しいので、悔しさを胸に来年に向けて１年間頑張りたい。
・磯部（法１＝長岡大手）
泳いだ感じは予選よりいいかなって思ったが、思ったよりタイムがあがらなくて、でも予選よりはちょっとはタイムあげて、泳ぎもいい泳ぎでいけたかなと思う。予選は結構前半びびってしまっていたので、B決勝は（予選が）16番残りで、もう順位を上げるしかなかったので、思い切って前半からいこうと思った。インカレ前に調子が上がってこなくて不安な部分もあったが、奇跡的にB決勝通って、これはもう神様からもう一回チャンスを与えられたと思って、いいレースにしようと思って頑張った。（初めてのインカレは）ベストとは程遠いタイムで、本来自分が持っている力を出してチームに貢献するっていうのができなかったが、なんとか点数はちょっとでも取れたので、しっかり来年は東洋のブレを引っ張っていけるような選手になっていきたい。
・白井（国１＝宝塚東）
優勝を狙っていて、１番で帰って来て残りの３人に繋げるという展開だった。結果としては３位だったが、泳ぎきった達成感と３位でもそれなりの成績だったのではないかなと思う。このメンバーで組むのは最初で最後だったのでいい形で終わらせたいというのが一番の目標で、でもうれし泣きか悔し泣きかわからないが達成感に溢れている。こんなに熱い３日間だとは思ってなくて、疲労も溜まっていたが、東洋として戦い抜けて楽しい３日間だった。
・田中佑（国１＝明星学園）
（リレーを振り返って）本当は優勝を狙っていったが、厳しい戦いだっていうのはわかっていたので、とりあえず隣に日大の持田早智ちゃんがいたので、おいていかれないように必死に食らいついていた。本当に頼もしい先輩がいて、普段からいつも優しくしていただいたりして、レース前もできるよとか声をかけていただいて、（先輩方と）一緒に泳げてメダルを取ることができてよかった。（４００m個人メドレーは）A決勝に残るはずで、その予定で予選の８継も先輩のなかのみゆさんが泳いでくださって、でもB決勝っていう結果で、本来取るはずの得点は獲得できなかったが、B決勝で自己ベストを更新することができて、順位を上げることもできて、とりあえず納得はいってないが、よかったかなって思う。私はいつも前半から突っ込んで後半はとりあえずできるだけやるみたいな感じのレース展開だったが、B決勝はとりあえず前半は落ち着いて入って、たくさん練習してきたので後半は自分を信じて８継のこととかも色々考えながら泳いだ。（個人の出場種目は）両方A決勝に残ることは最低目標だったので、どちらも自己ベストは更新できたが、狙っているタイムはまだまだ届いていないので、来年はもうちょっといい結果が残せるように１年間頑張りたい。初めてのインカレは結構緊張とかもして、レース前泣いちゃったりもしたが、独特の雰囲気を楽しむことができて、また来年からも楽しみになった。
TEXT＝吉留奈津 PHOTO＝望月優希、越塚日南、伊藤なぎさ、牧田のどか
