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第94回関東大学バスケットボールリーグ戦
9月22日(土) 順天堂大学さくらキャンパス
東洋大58-70日体大
9|1Q|17
8|2Q|19
21|3Q|15
20|4Q|19
スターティングメンバー
7 大野太聖
8 古賀森人
24 ラシード ファラーズ
28 佐久間澪
35 杉田涼
得点の突破口をつくった和田
大野はチームのゲームメイクをした
リーグ戦、9戦目の相手は日体大。前半は相手のディフェンスに阻まれ、大きく点差を離される。58―70と破れはしたが、後半には7点差まで詰め寄る試合展開も見せるなど今後に可能性をのぞかせる試合となった。
1Q、先制点こそ大野(文4=市立柏)が決めるがその後、連続して点数を決められ出だしから後を追う展開に。また、終了間際にスリーポイントシュートも決められると9―17で終了。続く2Qはまたも大野のスリーポイントシュートから始まり、点差を縮めたいところだったが強烈なシュートブロックに阻まれシュートが打てない。点数を決められない苦しい時間が続き、前半を17―36で折り返した。
3Q、打って変わってここから東洋大の反撃は始まった。和田(済2=東海大相模)を中心に積極的にゴールに向かって切り込んでいくと相手のファールを誘い、フリースローで大量得点。チーム全体では3Qだけで21点中、フリースローで11点を奪った。じわじわと点差を詰めると、パスカットから福井(済3=日大山形)が速攻でシュートを決めるなどいい流れのまま38―51で3Qを終える。
最終4Q、渡邉(済4=新潟商)のフリースロー、山田(済2=新潟商)のスリーポイントを皮切りに、さらには「3Qに誰も攻め気がなかったが、4Qが始まるときに、コーチに声をかけてもらって取り戻せた」と和田の鋭いカットインも決まると44―51と7点差まで詰め寄り、流れは一気に東洋大に。流れに乗って逆転したいところだったが、ここまで外国人選手などが大量得点を奪取しリーグ無敗の日体大はそれを上回るかのようにインサイド、アウトサイド両方から点数を離してきた。さらには重なるチームファールとラシード(済3=越谷西)の途中退場で自体は一変。そのまま残り2分で10点差がなかなか縮まらず、最終的には58―70と12点ビハインドで試合を終えた。
この結果に「一人一人が強気に相手のファールの数と点差、ショットクロックの時間を頭に入れて、展開できれば落とすゲームはなかった」と佐藤コーチは振り返った。しかし、「オフェンスも全部コントロールできていたし、日体の早い攻撃をある程度抑えられていた。負けて褒める訳ではないが逆にしっかりやれていたゲームではないかなと思う」とチームの成長を伺わせた。次戦は明星大との一戦。3部から昇格してきたチームということもあり、格下相手に負けられない試合となる。確実に成長をみせる東洋大からまだまだ目が離せない。
■コメント
・佐藤コーチ
いつも90点以上、95点以上毎試合取るチームを70点で抑えたのは非常にディフェンスが機能してた。途中、リザーブのベンチメンバーがいい流れを持ってきてくれて、それに最後乗れるかなと思ったら日体の強気が優ってのかなというそんなゲームだった。(外国人選手に対しては)今回はともかく選手全員が私の言った通りやってくれて、オフェンスも全部コントロールできていたし、日体の早い攻撃をある程度抑えられていた。ただ、大事なところが抑えられなかったというような反省点だが、今回のゲームに関しては負けて褒める訳ではないが逆にしっかりやれていたゲームではないかなと思う。(点差が縮まらなかったのは)やっぱり今年のチームの課題。そこで一人一人が強気に相手のファールの数と点差、ショットクロックの時間を頭に入れて、展開できれば落とすゲームはなかったんじゃないかなというのが今までのゲームの感想。(次戦は)とにかく取りこぼしができない相手ではあるので、全力を尽くしてやっていくだけ。今日は今日で明日は明日なので、しっかり戦いたい。
・大野(文4=市立柏)
日体大は展開が早いチームなのでこっちも早くすると勝てないという中で、ペースダウンして自分たちのペースを作るということをやっていた。それは上手くできたが、もう1個言われていた3番のシューターに打たせないというのを2本やられたし、セカンドチャンスでゴール下でやられるパターンが多くて相手の得点が前半重なっていったのでそこをしっかり抑えておけば今日は絶対勝てたゲームだと思う。(後半欲しいところで決まらなかったが)自分のゲームの作り方というか和田と福井が上手く攻めれていたが、そこになかなかボールを集められなくてあんまり確率の良くないシュートを打たせてたので、そこを自分が修正すればもっといいシュートで終わって得点も縮められたと思う。(次戦に向けて)明星も展開が早いチームなので今日と似てることをやるが、自力で負けないようにしてオフェンスでやり合うというよりは得点をいかに抑えて、自分たちの確実なシュートを決めていけるかというのが勝ちにつながると思う。自分はシュートだけじゃなく周りのどこを攻めさせるかというのを考えながらやっていきたい。
・和田(済2=東海大相模)
自分はあまり試合に出してもらえていなかったが、最近調子が良く、出場機会を貰えている。そんなチャンスを逃したくないという気持ちが強かった。自分のやるべきことはできたと思う。(一時7点差まで追い上げたが)3Qに誰も攻め気がなかったが、4Qが始まるときに、コーチに声をかけてもらって取り戻せた。そういう大事な場面で点を取っていきたい。(敗因は)リバウンドを取れなかったこと。相手の外国人選手に対し、ボックスアウトができず、止められなかった。対応が難しかった。攻撃面では、3Qで、シュートを外して、リバウンドを取られてしまったことで、悪い流れになってしまった。そこが反省点。(次戦に向けて)明星大は一対一とスピードが良いので、しっかり対応して、ディフェンスから流れを作りたい。
TEXT=水野桜 PHOTO=土橋岳、齋藤洋