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2018.09.26
硬式野球

[硬式野球]奪え先制点!思惑ハマり中大戦先勝

平成30年度東都大学野球リーグ1部秋季リーグ戦・中大1回戦

9月26日(水) 神宮球場

〇東洋4-0中大

1回戦
東洋大
中 大


(東洋大)

〇上茶谷(2勝1敗)-佐藤

二塁打:末包、竹原(二回)


・打撃成績

打順守備名前
(中)竹原(法4=二松学舎大付)
(左)飯塚(営3=藤代)
(指)小峰(営3=帝京)
(二)中川(法4=PL学園)
(捕)佐藤(法3=聖光学院)
(一)酒巻(営2=成田)
(右)末包(営4=高松商)
(三)津田(総3=浦和学院)
(遊)小川(法2=霞ヶ浦)


34


・投球内容

名前球数四死球三振
上茶谷(法4=京都学園)114

先制適時打を放った末包

津田は打棒で存在感を発揮する

ここから巻き返しを図りたい佐藤

雨天により中止された亜大戦から1週間が経ち迎えた中大戦。調整期間に重点的にバットを振って来たと言うナインが二回に適時打を集め4得点を挙げる。投げては上茶谷(法4=京都学園)が今季初の完封勝利を挙げ、中大に先勝した。


   「汗をかくことを意識して1週間過ごして来た」と語ったのは、この日中大先発の畠中をノックアウトする適時打を放った竹原(法4=二松学舎大付)だ。亜大戦では打ちあぐねた打線に勢いが帰って来たのは、空いた1週間の過ごし方が大きく影響した。 飯塚(営3=藤代)「前日は3人1組でひたすらに振り続けてました」と明かす。


   初回の攻撃が三者凡退で終わり投手戦を覚悟した矢先のことだった。二回1死からここまで打撃で苦しみ続けた佐藤(法3=聖光学院)が左安で出塁をするとベンチの雰囲気が一転する。続く酒巻(営2=成田)が「しっかり打てたいい安打」と振り返るあたりで続くと、1死一・二塁で打席には末包(営4=高松商)。「出してもらえてる。何としても適時打を」と意気込む。ここまで出場に恵まれなかった漢の打棒が火を噴いた。狙い澄ました6球目を振り抜くと、打球は右線を抜く二塁打に。チームのテーマである先制点をもたらすと、前の試合同様にベース上で大きくガッツポーズでチームメイトの声援に応えた。ここから勢いに乗るチームは、津田(総3=浦和学院)と竹原にも適時打が飛び出し一挙4得点。試合を決定づけるイニングとなった。


    連日の悪天候で試合間隔が空いたが何のその。投手が注目されるシーズンでも力強い打撃を披露した。「ここから負けなければ優勝」と竹原が語るように、悲願の4連覇には打線の力が不可欠だ。次戦以降も打の東洋に期待大。


◼️コメント

・杉本監督

2回の攻撃はたまたまですね。打ちこんだのはよかったが、そのあとの1点を決められなかった。なかなか上手くはいかないと思うので仕方ないです。上茶谷はブルペンでの調子は良くなかった。佐藤にも真っ直ぐにこだわらずにいくようにと伝えていた。途中からは140㌔台を投げてカウントを取れていたが、試合前はすごく力んでいた状態だった。甲斐野にも早めに投げることを想定して準備させていた。ただ、上茶谷自身が自分の修正ポイントをしっかり把握して、調子を整えることができる器用な投手。そこがすごいと思う。足の上げ方など、自分の1番いいポジションを研究していた。(雨での延期が続いたことについて)私が調子を整えるのが難しい。今日はやってくれて本当によかった。

・末包(営4=高松商)

亜大戦に負けてから雨で流れ、モチベーションを上げるのも大変だった。でも、亜大戦の一敗を受け止めてチーム全体で今日勝たないと優勝はないという意識で臨んだ。スタメンで出場し、チャンスで回してもらったのでなんとしても決めなければと思いつつ打席に入った。そこで打つことができ、自分にもチームにとってもいい結果となった。今まで試合に出場出来ず、自分としては苦しく、悔しいシーズンであり、上茶谷の投球が良くても野手が得点を稼ぐことができず、何とかしなければという気持ちが強かったのでそれを出せてよかった。二回に本塁突入したのも流れを止めないために思い切って突入した。次の試合を勝利し勝ち点を取り、10月の残りの試合にも勢いをつけていきたい。

・竹原(法4=二松学舎大付)

雨で試合が流れた間は前と一緒でバットを振ることで汗をかくことを意識していました。自分の調子自体は上がってない。その中で二塁打になった当たりは足で稼げた1本だと思う。守備で抜けそうなあたりだったんですけど、捕れて良かった。最初は抜けるかなと思ってたら打球が失速して、スライディングすごい変な感じになっちゃったんですけどね。その後のプレイは最初はタッチアップしたと思って内野に返したら併殺にという感じです。守備でまさかの形ですけど、貢献できたのは良かったですね。次戦もいつあるか分からないですけど、残りの試合全部勝って終われば優勝なんで8連勝で終わるためにやれることをやっていきます。

・飯塚(営3=藤代)

昨日までの期間はとにかくバットを振り続けた。各自で振り続けてたので、何本とかは無いんですけど昨日は3人組で5球ずつをずっと回してました。今日は"先制点をとる"っていうのがテーマとしてあってしっかり体現された試合だと思う。先に取れたら勢いに乗るのでこういう形は良いと思いますね。ただ、相手の2番手投手に苦しめられた。落ちる変化球が打てると思って振ると空振りをしてしまうというところに苦しみました。(八回の打席は)自分が出れば中軸に繋がるところなので、なんとしても出塁しようという気持ちで向かいました。そこまでずっと抑えられてて、直球をしっかり打てた。2番打者は難しいですね。走者がいたりいなかったりでやることが変わる。その中で一番バリエーションがないといけないポジションだと思うので、バントをはじめとした色んなことを出来るようにしたいと思います。残りのリーグ戦は優勝を目指してやっているので自分の役割を果たして貢献できたらと思う。チームとしても今日のような試合展開で早い回に点が取れたら楽に戦えるので、こういう展開を増やしたい。

・小峰(営3=帝京)

(3番での出場について)今日は後ろにいいバッターがいるので何とかつなげていきたかったが、打てなかった。中大先発の畠中に対しては春あまり打ててなかったので、何とか打ちたかった。(空き週は)自分は体が開いてしまいがちなので、特にアウトコースを中心に打てるような練習をしていた。明日は2タテできるように頑張りたい。

・佐藤(法3=聖光学院)

(前の試合と比べて打撃は)タイミングの取り方を変えた。それが良い方向にいっている。比較的今日は全体的に良くなった。変にいい感じでというか試合の中心にはなったが、そこは良い感じの間合いだった。そこでちょっとヒントを得たじゃないが、今日までの休みの中でやってきたことが良かったかなと思う。(レガースなどを変えて)気分転換です。先輩の宮川(法4=開星)さんが貸してくださった。気合いを入れられたのでしっかりやろうって思いました。(次戦に向けて)未消化もあるのでぱっぱと終わらせていきたいと思う。

・津田(総3=浦和学院)

(二回に打ったのは)まっすぐ。3打数1安打だが、割合的には良いかなと思う。(意識している声かけは)4点差あって、みんな分かっているとは思うが1点とられずにすいすいいこうということを声かけた。分かっていてもコミュニケーションをとることでリズムも出てくると思うし、今日はリズム良くできてたと思う。(次戦に向けて)負けることなく優勝に向かっていきたい。

・小川(法2=霞ヶ浦)

試合間隔が空いて難しかったが、身体のキレを出すために練習量を増やした。打席では、狙い球を打ち損じたり、本当なら安打になるはずの打球がアウトになったりした。調子が悪い時はこうなる。守備では、三遊間の打球を内野安打にしてしまった。とにかく練習するしかない。今日出た課題は今日解決する。

・酒巻(営2=成田)

チームとして、初回から積極的に試合に入ろうという方針だった。そのために、朝のアップから汗をかいて、打撃練習でしっかり打てるようにした。監督に、亜大戦の打撃練習が過去最低、打撃練習から試合だという意識を持てと言われていた。序盤に4点取れたので、それがつながったと思う。逆に、後半のベンチの雰囲気があまり良くなかったのでそこを改善したい。打席では、直球をしっかり引っ張ってヒットを打てたのでよかった。ヒット以外の打席でも緩いカーブをしっかり振り抜けたので感覚はいい。試合間隔が空いた中で、調整がうまくできた。次戦は、右投手が先発なので、直球とスライダーに気をつけて、良いイメージを持って臨みたい。


TEXT=須之内海 PHOTO=川口朋珠、望月優希、松本菜光花