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第94回関東大学バスケットボールリーグ戦
9月29日(土) 日本体育大学世田谷キャンパス
東洋大84-69立大
18|1Q|17
18|2Q|18
27|3Q|12
21|4Q|22
スターティングメンバー
7 大野太聖
8 古賀森人
22 和田麗空
24 ラシード ファラーズ
35 杉田涼
インサイドプレーで活躍した上甲
後半、得点を重ねた古賀
リーグ戦11戦目の相手は立大。相手のスリーポイントを抑えきれず、前半は接戦を繰り広げたが、ディフェンスで流れを引き寄せ84―69で勝利。5勝6敗でリーグ戦後半に向かう。
先週の快勝を経てチーム一丸で迎えた今試合。前半は離されてもまた追いつくというようなシーソーゲームを展開した。1Q、課題は相手の得点源であるスリーポイントを阻止することだったが、上手くノーマークを作られてしまい勢いづかれてしまう。しかし、今季強化してきたディフェンスで前からプレッシャーをかけ、マイボールにすると7点差を詰め18―17で1点リードした。続く2Qでは上甲(済1=幕張総合)が覚醒。「ゴール下の1対1で攻められた」と得意のインサイドプレーで立て続けにシュートを決めた。その華麗なステップインは相手のディフェンスを圧倒し、相手のファールからフリースローを与えられるとこれも確実に決め、2Qの18点中16点を上甲が決めるという活躍を見せた。しかし、相手の得点源は依然として止めることができず36―35と1点のリードを保ったまま前半を折り返す。
後半、最初の得点は「気持ちで勝負した」と古賀(済2=横浜)が前半から修正し積極的に1対1を仕掛けた。さらにラシード(済3=越谷西)が走り込み、速攻から点数を奪うと16点と大きく点差を離し一気に流れは東洋大に。
最終Qに相手のスリーポイントが決まり点差が縮められた場面もあったが、ここでも上甲のインサイド、古賀の1対1で得点を重ね84―69で試合を終えた。
「後半はまた立て直してディフェンスからしっかりリズムをつかめたので悪いなりに勝てたというのは非常に大きかった」と佐藤コーチは今試合を評価。今季は試合中に劣勢になってもディフェンスで立て直しをはかり、自力で流れをつかみにいく展開を多く見せている。後半戦に待ち受ける試合にもディフェンスから取り組めば勝機を見いだせるだろう。
ここまでリーグ戦の一巡を終えて11戦を5勝6敗で後半戦に臨む東洋大。全体では7位に付けているがここからの巻き返しが見所となる。目標である1部昇格を胸に、次戦の明星大戦へまずは連勝を狙う。
■コメント
・佐藤コーチ
最初重い感じで、いい時もあったが、自分たちで自滅してたところがあって立教の16番の横地君にはスリーポイントはやられちゃいけないという話はしていたが、そこが前半、波に乗らせてしまったというのが少し重くなってしまった。後半はまた立て直してディフェンスからしっかりリズムをつかめたので悪いなりに勝てたというのは非常に大きかったと思う。(インサイドの上甲は)彼の持ち味ですので、そういった意味ではよくあそこまでオフェンスで引っ張っていってくれた。上甲のところからリズムが掴めたというのは確かなので、これが毎試合できるように彼には求めたい。また相手あることなのでそこに関してはそれがずっと通用するわけではない。インサイド陣のラシードも走れていた。逆にインサイドよりもペリメーターの選手たち、外回りの選手たちが波に乗ってくれればもっといいオフェンスのバランスが取れたのかなと思う。(3Qが仕掛けるタイミングだったか)とにかくディフェンスからリズムを掴みなさいという指示をした。それを彼らが実行してくれて、いい形で後半を迎えられたというのが良かった。(4Qのタイムアウトは)あの時間はスリーポイントが怖かったので、そこを絶対打たせるなという指示だったが、立て続けに2本、3本くらいやられたところでもう一度締め直したというか、やられちゃいけないところでやられていたのでもう一度タイムアウトで引き締め直した。(ここまでの結果について)自分たちがしっかりやっていれば3つ、4つは勝てたゲームというのは見ててわかるようにあったと思うので、そういった意味ではもったいないなという感じがする。これで半分終わったので、今一巡したということでいろいろな大学が何をやってくるかというのがだいたい分かったので自分たちがバスケットを展開するだけだと思う。また今シーズン連勝というのがないので明日の試合が非常に大切になると思うので、もう一度気を引き締め直して臨みたいと思う。
・古賀(済2=横浜)
(佐藤)信長さんから言われたことを徹底できなくて、前半相手のペースに合わせてしまって結構競ってしまったが、後半に巻き返せたので良かった。(勝因は)後半で上甲が点を取ってくれたので、そこで流れが東洋にきた。リバウンドも取れたり、ラシードさんのブレイクとかも出たのでそういったいい流れが東洋の流れになって勝てたと思う。(自身のプレーは)前半は全然攻めれなくて信長さんから怒られたので、後半は気持ちを強くして頑張ってみて気持ちで勝負したら取れた。(前半が接戦だったがハーフタイムでは)前半で相手より7本くらいリバウンドが取れてなかったので、そこがみんな言われたことが徹底できていなかったので、その差だと思う。(次戦に向けて)先週やった明星大で、結構大差で勝ったがまた必ず勝てるとは限らないので気持ち切らさないでやっていきたい。
・上甲(済1=幕張総合)
前半は(佐藤)信長さんに言われたことを徹底できていなかったが、後半言われて徹底できたので良かったかなと思う。(どんなことを指示されたのか)リバウンドを取らせないこととスリーを絶対打たせないこと。前半はスリーを打たせてしまったが、後半はいけた。(3Qから点差が離れ始めたがチームで話したことはあったか)リバウンドを絶対自分のチームのものにして、速攻から攻めていこうという話をした。昨日の練習からリバウンドを取ったら次に持っていくようにしていた。(上甲選手自身の良かった点は)ゴール下の1対1で攻められたかなと。(うまくいかなかった点は)リバウンドを前半取られすぎたなと、あとゴール下のいっぱい外してしまったこと。(次の明星大戦に向けて)先週勝ってるが、油断せずこのまま波に乗って3連勝していきたいと思う。
TEXT=水野桜 PHOTO=稲村真織