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第24回関東大学女子駅伝対校選手権大会
9月30日 印西市千葉ニュータウン周回コース
総合3位 東洋大 1:41' 17(29.6km)
1区(4.8km)伊東明日香 16'03(8位通過・区間8位)
2区(3.3km)室伏杏花里 11'13(7位通過・区間10位)
3区(5.6km)白川恵理菜 18'27(3位通過・区間3位)
4区(3.9km)和田美々里 12'57 (3位通過・区間2位)
5区(6.7km)大倉真歩 23'18(3位通過・区間8位)
6区(5.6km)山口いずみ 19'19(区間5位)
杜の都では3位以内を視野に入れる
1年生ながらスターターを務めた・1区伊藤
第1中継所 2区・室伏
第2中継所 2区室伏(左)→3区白川
第3中継所 3区白川(右)→4区和田
第4中継所 4区和田(左)→5区大倉
第5中継所 5区大倉(右)→6区山口
駅伝シーズンが幕を上げ、第24回関東大学女子駅伝が行われた。東洋大は全日本女子駅伝(以下、杜の都)の出場権を掛けて他大学としのぎを削り、チームで力を合わせタスキをつないで見事3位でフィニッシュ。杜の都への切符を勝ち取った。
1区の伊藤(食1=順天)は混戦の中レースを進めた。不得意なレース展開ながらも懸命に先頭について行ってトップの見える8位でタスキを渡す。2区を走ったのは室伏(食4=白鴎大足利)だ。最上級生の意地を見せ順位を一つ押し上げ7位に浮上。前が見える位置で3区の白川(食3=常総学院)にタスキをつないだ。白川は「大東大、東農大とは勝負したいと思っていた」と言うように先頭を走る2校を猛追。先頭とは約1分差と追いつかなかったものの、4校を抜き去り杜の都出場圏内の3位にジャンプアップ。エースとしての仕事を果たした。
4区を任された和田(食2=順天)は「少しでも前に追いつこうと思って走った」と振り返るように力強い走りを見せた。1分8秒も差のあった大東大との差をわずか4秒まで縮め、区間2位となる好走でチームを引っ張った。5区を駆け抜けたのは大倉(食3=埼玉栄)だ。大東大とは差を広げられるものの3位をキープして6区山口(食3=順天)へとタスキを渡す。山口は「3位以下は考えていなかった」という言葉通りの強気の走りで3位を死守。3位でのフィニッシュとなり、6年連続6回目の杜の都への出場権を獲得した。
昨年優勝校として2連覇を狙った東洋大だったが3位という結果に終わった。3位ではあるもののシード権を持つ4校を除いた中ではトップという素晴らしい結果だ。永井監督は「(杜の都では)3位以内という高い目標を持っているので今日の走りは満足していない」と悔しさをにじませた。昨年はシード権を獲得できず終わってしまった杜の都。シード権を獲得し、3位以内に入るため、残り1ヶ月でチームを見直し全員で戦っていく。
■コメント
・永井監督
1区は先頭から差のないところで渡した。順位はともかく渡してくれたので仕事はしたかと思う。ただ2区の室伏で先頭にしっかりと立つというのが今回のプランだった。そこが少し動かなかったというところで駅伝の流れに乗り損ねたかなという感じがある。(区間配置のポイントと狙い)3区に集まると思っていた。ここでエースの白河が大東大の関谷、農大の宗久とどれくらい勝負できるかということが課題だと思う。離れた位置で白川がもらったので前の流れと後ろと離れてしまったのが、駅伝の流れに乗らなかった原因。(どう杜の都につなげるか)あと1ヶ月しかないのでやることは限られているが今日見えた課題を修正して良いところは更に良くして悪いところは少しでも修正できるような1ヶ月を過ごせればと思う。(杜の都に向けて意気込み)選手は3位以内という高い目標を持っているので今日の走りは満足していない。あくまでもここは通過点であと1ヶ月過ごす。3位にどれだけ近づけるのか、成れるのか、成れるように選手達と調子を上げて行ければと思う。
・1区伊藤(食1=順天)
(今日のレースプランは)とりあえずついて行って、差がなく次に渡す、離されるなと監督から言われていた。(個人のタイムと順位ついて)自分の苦手なレース展開で、最後上がったときについていけなくて、納得のいく順位ではなく、後ろの先輩方に迷惑を掛けてしまったことが申し訳なく思う。(総合3位という結果について)もう少し自分が順位を上げていれば上位の方で勝負できるところに行けたのかなと思うので、申し訳ない。(杜の都へ向けて)走らせていただけるなら、チームの目標である3位に達成できるように、貢献できる人になっていきたい。
・2区室伏(食4=白鴎大足利)
レースプランは、スピード区間だったので自分のスピードを生かして流れを作ろうと思ったが、うまく流れに乗れなかった。前に3校いて、捉えようと思ったがついていけなかったので、全日本に向けて修正したい。(杜の都へ向け)杜の都3位という目標を掲げているので、あくまで関東女子は通過点。4年生で最後の年でもあるので、後輩たちに何か残せるように頑張りたい。
・3区白川(食3=常総学院)
(レースプランは)昨年優勝校ということもあって、大東大、東農大とは勝負したいと思っていたが、そういう勝負ができる感じではなかった。悔しさが残るレースだったが、とりあえず全日本には駒を進めることができたのでそこに関してはよかったと思う。(レース展開は)自分がもらったときは、全日本に進める駒の4枠に入っていなかった。自分の区間は、前半で後半にうまく流れを作る区間だったので、そこに関してはしっかり3位まで順位を上げることができたので自分の役割は果たせたと感じている。(区間3位、総合3位について)オーダーを見ていなかったので最初は分からなかったが区間賞を狙っていて、スタートするときに東農大と大東大のエースが走るというのを知った。それでも自分は、夏に実業団のほうで練習を積んでいたのでそこは自信をもって挑戦しようと思った。区間3位は悔しいが全日本にこの悔しさを活かせたらいいと思う。(全日本にむけて)どこの区間を走るかわからないがしっかり全国でも戦えるように準備していく。チームでもしっかりシード権を獲得しにいく。
・4区和田(食2=順天)
(レースプランは)とりあえず何も考えていなくて(1㎞)3分15切るくらいで押していければいいかなと思っていて、後半の区間だったのでどういう流れでくるか全くわからなかった。前にいても後ろにいても自分の走りをしようと思って考えていた。(実際に走ってみて)思ったよりはペースが上がらなかったが、ラストの切り替えもあまりできたかったのでそこは課題かなと思う。(自身の成績について)タイムはだいたい13分くらいだと思う。短いスピードがもたなかったのでもうちょっと早いタイムで、あと大東大も最後近くにいたのでもうちょっと早くから詰めていて追いつけていたら流れももうちょっと変えられていたのかなと思うので、そこは反省点。(チームは3位に入ったが)目標最低順位の3位に入れたが、やっぱり監督からもあったが前の二校と全然勝負できない状態だったのでそこにしっかり絡めたらなと思う。(白川選手からタスキを渡されて)何位とかはわかっていなくてもらったときにいきなり3位だったが、とりあえずもらった順位は絶対落とさないで少しでも前に追いつこうと思って走った。(杜の都に向けて)今回はあまりうまく調整できなかったというかあまりいい状態で迎えることができなかったので、あと1ヵ月あるのでしっかり練習を積んで全日本には最高の状態で臨んで、チームの流れをつくるような走りをしたいと思う。
・5区大倉(食3=埼玉栄)
(レースプランは)予選会ということで、監督からの指示はなかったが、前半落ち着いて後半あげていこうと思っていた。(個人のタイムと順位について)もうちょっといけたかなという感じ。(全体3位の結果について)今回の大会は通過点で全日本で3位という目標があるので、関東で3位じゃ通用しないのでこれから修正していかないと勝てないと思う。(杜の都に向けて)全日本3位が目標なのでそれに向けて、あと1ヶ月ないができることしっかりやって目標達成にむけて頑張っていきたい。
・6区山口(食3=順天)
(レースプランは)プランはあまり立ててなかったが、できるだけ前を追っていこうと。3位でタスキを貰ったので、3位以下は考えていなかった。とりあえず前を追っていこうと形でレースだった。(自身の走りを振り返って)思ったよりも動きが悪かったと感じている。ここから全日本まで一カ月あるので、そこで調子を上げられたらなと。(3位という結果について)全日本の目標が3位なので、農大と大東大としっかり戦えなかったのは悔しい。(杜の都に向けて)ここまでけが人も少なくいい状態でこられているので、この関東3位という結果からもう一段階レベルアップして、しっかりと全日本での結果を残せるように頑張りたい。
TEXT=並木星夏 PHOTO=小野由佳莉、大谷達也、小島敦希、稲村真織、並木星夏、長枝萌華、両角あずさ