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平成30年度東都大学野球1部秋季リーグ戦・国学大3回戦
10月18日(木) 神宮球場
○東洋大8-0国学大
六回に三塁打を放ち、笑顔を見せる酒巻
竹原はこの日2安打2打点を記録
7点目のホームを踏み、笑顔でハイタッチする津田
「打線も含めてみんなで勝ちにいけた」(末包)。苦しんでいた打線が、つながった。一時はチーム打率1割台という状況もあった秋季リーグ戦。しかし優勝への可能性をかけた今試合で13安打8得点と打線がつながり、梅津(営4=仙台育英)の初勝利をアシストした。
国学大の先発は、今カード1試合目に先発し東洋打線は6安打2得点に抑えられて苦しんだ、国学大のドラフト注目右腕・清水。しかし土壇場にきてからの打線は1回戦とは別物だった。二回、中川(法4=PL学園)が右前打を放ち、小峰(営3=帝京)の犠打で進塁。続く打者は岡崎(営1=帝京)。左中間への適時二塁打で先制に成功する。勢いに乗った打線は三回、竹原(法4=二松学舎大付)が初球を右前に落とすと、続く佐藤(法3=聖光学院)も初球を打って右中間へ適時二塁打を放ち、追加点をもぎ取る。「あのピッチャーを打ち崩さないと勝ちはないと思っていた」(佐藤)。国学大の清水を降ろして森に投手交代したところで、打席には中川。見事な左翼ポール際への本塁打で2点を追加する。
五回からは梅津が登板。好投する右腕を後押ししようと打線ももう一度奮起。六回、酒巻(営3=成田)が右翼ファウルラインぎりぎりに打球を落とす。右翼手がもたつく間に、三塁に到達。「たまたま。内容はよくないけど落ちてくれたのはついてる」と、ベンチに向かって笑顔を見せる。そして今リーグ戦で好機に強い津田(総3=浦和学院)が山口(国学大)の2球目を左中間へ適時二塁打を放ち、二塁上で笑顔でガッツポーズ。今季1安打と打撃に苦しんでいた小川(法2=霞ヶ浦)もこの日右前打を放ち、今季2安打目。8点目のホームを踏んだ。この日9人のスタメン全員が安打を記録し、「打の東洋」の真骨頂を見せた。
梅津悲願の初勝利を好アシストした打線。自力優勝が可能なのは東洋大のみとなった。4連覇の頂まで、あと少しだ。
■コメント
・末包(営4=高松商)
うちはピッチャーがいいと言われるチームだけど、打線も含めてみんなで勝ちにいけた。梅津はまだまだ成長すると思う。初勝利で止まるような男ではない。次戦もみんなで勝ちたい。
・竹原(法4=二松学舎大付)
中川のヒットが勝利を呼び込んでくれた。この2試合、打てていなくて、プレッシャーとかもあったがライト前のあのヒットがつながってくれたのでよかった。最高の勝ちかたでした。(梅津投手の初勝利は)うれしい。五回までにバッター陣で点を取り、しっかりリードをして梅津に託そうと思っていた。もうおめでとうと言ったんですけど、おめでとうと言いたい。(亜大戦に向けて)優勝へは勝つしかないので。あと2連勝して優勝します。
・佐藤(法3=聖光学院)
負けられないところで集中力が増すチームだと思っていてそれがいい方向に向いたのかなと。みんな優勝に向けて一試合一試合、一球一球集中してやろうと言っていたのでそれがいい結果になったと思う。(2日連続の適時打。今日は清水投手から打ったが)あのピッチャーに1戦目でやられているので、あのピッチャーを打ち崩さないと勝ちはないと思っていたので、2点とったあとというのもあって楽に打席に入ることができた。(梅津投手の初勝利は)今日結構気合いが入っていて、まっすぐも良かったですし、球速表示よりも全然球がきてる感じがあった。本当にとても良かった。いいリードもできたのかなと思う。苦しい中で誰よりも勝ちにこだわってた人なのでなんとか梅津さんにと思ってリーグ戦を戦ってきました。素直に嬉しいですしこれを機にまた亜細亜戦、神宮とやっていきたい。(亜大戦に向けて)条件はどこも一緒だと思いますし亜細亜も最下位争いもあって本気でぶつかってくると思うのでいいゲームできたらなと思う。
・酒巻(営2=成田)
とにかく勝てて嬉しい。三塁打はたまたま。内容はよくないけど落ちてくれたのはついてるということ。(ダイビングキャッチについて)後ろめに守っていたから捕れた。守備練習を積んだ成果を出すことができてよかった。中川さんのホームランは本当にかっこよかった。お母さんが明日誕生日って時にきっちり打つところは勝負強い。ああいうバッターになりたい。梅津さんには、やっとですね、おめでとうございますと言いたい。(亜大戦へ)必死で2連勝する。絶対に優勝したい。頑張ります。
TEXT=川口朋珠 PHOTO=齋藤洋、松本菜光花、望月優希