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2022.03.06
硬式野球

[硬式野球]「完全に力負け」日本通運の猛撃に投手陣崩壊

春季オープン戦

3月5日(土)東洋大グラウンド

●東洋大2-12日本通運



日本通運12
東洋大


●松澤、梅野、野澤、柿本ー後藤聖、斎藤


先制点を奪われ肩を落とす松澤


野澤は5失点と課題の残る試合に


試合後の杉本監督の話はいつもより長く行われた


(写真提供:東洋大学硬式野球部)



この日の対戦相手は日本通運。オープン戦無敗を維持したい東洋大ナインだったが、日本通運の猛攻撃を避けられず、投手陣が大崩れし12対2で大敗を喫した。


 先発の松澤(営4=帝京)は初回から2安打を許しながらも後の2人を三振とし、まずまずのスタートを切る。「ランナーがいる状況でも落ち着いて投げられた」と3回を無失点に抑えた。しかし四回、先頭打者から2連打を浴び、今月東洋大を卒業する木村(R3年度総卒=日本通運)を見逃し三振に仕留め、ホッとしたのもつかの間、高野(日本通運)に三塁打を浴び一挙2失点。「もったいない失投が失点につながった」と今季オープン戦で初めて先制を許した。


 五回には梅野(営2=佐久長聖)が2点を奪われ、六回からは野澤(総3=龍谷大平安)がマウンドに上がる。初めはテンポ良く投げていたが七回、三振を狙おうと投げ込んだストレートを弾き返されたことを皮切りに、日本通運打線が大爆発。左腕のコントロールが効かなくなり「かなり焦ってしまった」と打者一巡の猛攻を止められず、この回5点を失った。


 八回から登板した柿本(営2=東洋大姫路)も3点を献上。この日は19安打12点を浴び、投手陣が大荒れした。


 一方、東洋大打線はスコアリングポジションに何度も足を進めるものの、本塁が遠い。七回に左向(営4=智弁学園)の三塁打で2点をもぎ取り、完封負けは避けたものの、日本通運バッテリーを打ち崩すことは出来ず。


 社会人の壁は高かった。「完全に力負け、自分達の力の無さを実感させられた」と振り返った小口(法4=智弁学園)主将。しかし強豪チームから得られた課題も多い。「完敗した後の試合が大事になってくる」。次の試合でぜひ立て直しを図りたい。


■コメント

・小口主将(法4=智弁学園)

(今日の試合を振り返って)完全に力負けです。投手、野手ともに自分達の力の無さを改めて痛感させられた試合でした。3連勝していて浮かれていた所がどこかであったと思います。社会人野球でもトップレベルで戦っているチームと試合が出来て、もっとやらないといけないと思えたことが収穫です。(自身は無安打でしたが)打てる球を確実に仕留めていかないといけないです。感じ的には悪くないので、どんどんこれから打っていきます。(チーム全体でチャンスで凡退することが多かったですが)やはりチャンスになると相手ピッチャーもギアを上げてきますし、厳しいコースにも来るんで。その中でバッターがどれだけ冷静になって打てる球を仕留めていけるかだと思います。(敗北から見えたチームの課題は)先制点を取られた時のチームの雰囲気の悪さが気になりました。試合時間も長くて集中力が切れてしまいやすいんですけど1アウトずつ、1イニングずつ集中していかないといけないなと思いました。(次戦に向けて)強いチームと試合をして良い経験ができて見習う所がたくさんあったので、良いところは取り入れて明日につなげられたら良いと思います。完敗した後の試合が大事になってくると思います。


・松澤(営4=帝京)

(どのような思いで挑みましたか)とりあえず、ストライクゾーンで勝負ということを意識してやりました。(ピッチングを振り返って)4回2/3を2失点だったんですけど、死球は1つ、四球0でヒットを6本打たれました。しかしそのほとんどが単打だったのである程度まとまった内容にはなったのかなと思います。また四回はランナーを背負ってから失点をしてしまいましたが、それ以外はしっかりとランナーがいる状況でも落ち着いて投げることができました。そして割とピンチで三振を取れたのも良かったです。勝負どころでの失投を無くしていけたら、0に抑えられたのかなと思います。(2失点した四回を振り返って)四回は失投が多かったです。ボール球にするところを中に入れてしまいヒットを打たれるなど、もったいない失投が失点につながりました。(この試合で見つけたピッチャー陣の課題は)ピッチャー陣は社会人の強豪チームと対戦して、大学生の打者と明らかな違いを感じた思うので、各々課題が明確化して良かったと思います。また、やはり打たれるとボール先行になりがちだった思うので、そこを直していけたらと思います。(自身の課題は)追い込むまでは良いと思うので、決め球、空振りを取るボールを確立できれば、もっと球数を減らして、リズムのいい投球ができると思います。(次戦に向けて)今日の経験を活かして、次回は0を並べられるように、頑張ります。


・野澤(総3=龍谷大平安)

(ピッチングを振り返って)今日の調子はストレートもいい球で、変化球も低めに決まっていてよかったです。しかし、七回1死の後のバッターに三振を取りに行ったストレートを弾き返されたため、そこから力が入ってしまいボール球が多くなったり、高めの球を返されてしまいました。(四球と連打を連発したときの感情は)かなり焦っていました。(見つかった課題は)もっと冷静になって考えて、投球のバリエーションを増やしていく必要があります。(次戦に向けて)次の試合までに変化球の精度を高くして、落ち着いた投球をしていきたいです。


※学年は新年度のものです。


TEXT=宮谷美涼