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東都大学野球春季2部リーグ戦・立正大2回戦
5月25日(水) UDトラックス上尾スタジアム
〇東洋大4-2立正大
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |
立正大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 2 |
東洋大 | 2 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | × | 4 |
二塁打:小口(一回)、後藤聖(六回)
〇細野(3勝)、河北ー後藤聖
・打者成績
打順 | 守備 | 名前 | 打 | 安 | 点 |
1 | (指) | 松本渉(営4=龍谷大平安) | 3 | 0 | 0 |
2 | (右) | 水谷(営3=龍谷大平安) | 3 | 0 | 0 |
3 | (遊) | 石上泰(営3=徳島商業) | 1 | 0 | 0 |
4 | (一) | 小口(法4=智弁学園) | 3 | 2 | 3 |
5 | (左) | 大髙(営3=常総学院) | 2 | 0 | 0 |
打左 | 矢吹(総4=聖光学院) | 2 | 0 | 0 | |
6 | (二) | 宮下(総1=北海) | 4 | 0 | 0 |
7 | (三) | 加藤響(総2=東海大相模) | 4 | 1 | 0 |
8 | (捕) | 後藤聖(法3=京都学園) | 4 | 1 | 0 |
9 | (中) | 橋本吏(総3=花咲徳栄) | 1 | 0 | 0 |
計 | 27 | 4 | 3 |
・投手成績
名前 | 回 | 球数 | 安 | 四死球 | 三振 | 失 | 責 |
細野(総3=東亜学園) | 8 | 128 | 2 | 6 | 9 | 2 | 0 |
河北(営4=浦和学院) | 1 | 21 | 2 | 0 | 1 | 0 | 0 |
2部優勝を決め、喜びを見せる選手たち
この日3打点をあげた小口主将
先制に喜ぶ水谷(左)と石上泰
2部制覇まであと1勝というところまできた。この日のために必死で戦ってきた東洋大ナイン。細野(総3=東亜学園)の力投に主将の小口(法4=智弁学園)が応え、立正大に2連勝。勝ち点5の完全優勝を果たし、1部昇格に向けてまずは第一関門を突破した。
2部優勝を目指す彼らは初回から試合を動かした。水谷(営3=龍谷大平安)と石上泰(営3=徳島商業)が四球で出塁すると、「今日で絶対に優勝を決める」と小口。背番号1の強い思いが打球を右中間へと運び、2点先制。序盤から思惑通りに試合を進める。
先発の細野は「とにかく抑えることだけに集中した」と三振だけでなく、打たせて取るピッチングを披露し、エースとしての安定感を見せつける。
細野の好投に野手陣も応える。五回、橋本吏(総3=花咲徳栄)が死球を誘い出し、その後の2人が四球を受けると再び小口の執念の左前打で3点目。続く矢吹(総4=聖光学院)の打席間に相手の失策でさらに1点を追加した。
一方で七回まで無失点に抑えていた細野だったが八回に暗転。3四球に犠飛で1点を返される。そして九回、再び先頭に四球を与え降板。この不安定な状況で頼れる4年・河北(営4=浦和学院)が登場。今季抑えとしてチームを救ってきた河北は「最後にマウンドに立てるのはとても喜ばしい」と背後から味方の期待の眼差しを受け、マウンドに立つ。
しかし「一球の重みや、あと一つのアウトが遠く感じた」と2度左前打を許し、2点差に迫られる。それでもあと1アウトまでこぎつけ、優勝ムードが漂う東洋大サイド。相手にフルカウントまで粘られるも、最後はセンターへ上がった打球を橋本吏がキャッチ。2部での優勝争いに終止符を打った河北は手を叩いて喜び、主将とハイタッチを交わした。
昨春2部に転げ落ち、苦汁を味わった東洋大の戦士たちは、一丸となって再び神宮で戦う権利を手にした。完全優勝を果たし、2部の栄冠を手にしたが、彼らにとって序章にすぎない。ここから入替戦へ向けて舵を切る。「調整ではなく進化できるように」。最下位決定戦までもつれ、大混戦の1部の最下位チームを迎え撃つのは東洋大だ。
■コメント
・小口主将(法4=智弁学園)
(今日の試合を振り返って)後半戦はあと一本が中々出ていない試合が多かったんで、少ないチャンスをものにできたんで良かったです。(優勝がかかってましたが)絶対に今日決めようと思ってました。(小口選手自身3打点あげましたが)たまたま僕の所に今日は回ってきたんで打てて良かったです。誰のところに回ってもみんな打ってくれたと思います。(リーグ戦を終えて今のチームは)一回気持ちをリフレッシュします。次は入替戦に向けてやるというのはもうミーティングで話があったんで切り替えてやっていきます。(一部昇格に向けて意気込みを)次勝たないとまた悔しい思いをしてしまうんで、絶対に勝って悔いが残らないようにしたいです。もう1回チームでやらないといけない事を確認して充実した練習にしていきます。
・河北(営4=浦和学院)
(今日の調子は)準備をしっかりしただけあってよかったと思う。(優勝直前のマウンドを任されましたが)こんな経験はなかなか出来ないと思うし、最後にマウンドに立てたということはとても喜ばしい事だと思います。でも一球一球の重みやあと一つのアウトが遠く感じました。(自身のの投球を振り返って)1点取られたので、内容は決して良くはなかったと思う。でも勝ち切れたという事がよかった。今後の投球に生きてくると思います。(ここまで振り返って)ピンチでの登板が多かったと思う。体より精神的に疲れたリーグ戦でしたが、結果としてチームに貢献できたのはよかった。(入替戦に向けて)ここでウカウカしてられないし、勝つために入替戦までの期間、もう一つレベルアップ出来る様に追い込みますし、調整ではなく進化出来るように練習して勝ちます。
・細野(総3=東亜学園)
(今日の投球を振り返って)ランナーを出しながらも最小失点で抑えられたのは良かったです。(前回から改善した点は)メンタル的な部分だけです。(2日連続の登板となりましたが)そこまでなかったです。(優勝がかかってましたが)変に意識したらまた変なピッチングしてしまうと思ったので、とにかく抑えることだけに集中していました。(八回からは投球に乱れが見られましたが)入りを慎重に行き過ぎた結果ボール球が多くなってしまいました。(ここまで振り返って)ほんとに何もできなくて、情けない結果が多かったんですけど、野手のみんなやピッチャー陣が助けてくれたことがすごく嬉しかったです。(1部昇格に向けて)みんなとまた1部で戦いたいので、全員で何としても勝ちます。
TEXT/PHOTO =宮谷美涼