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1部復帰という目標を掲げ、臨んだ春季リーグ戦。しかし、その壁は高かった。2部3位と悔いの残る結果で幕を閉じたこの春を振り返るとともに、今後への思いを語ってもらった。春を終え、目標達成の鍵となる重要な夏へと向かう彼らの思いを14日間にわたってお届けする。
最終日の14日目は、嶋村知浩(法4=栄北)内野手。主将として迎えた今シーズン、グラウンドには常にキャプテンの声が響いていた。チームとして個人としてそれぞれこの春を振り返ってもらった。(取材日・7月7日、聞き手=一ノ瀬志織)
ーー春のリーグ戦、チームとしての振り返り
2部で勝つことは当たり前のように去年一昨年とできていたことだったので、2部で勝ち抜くっていうのは大変であり難しいことだと今年改めて、実感しました。
ーー1番印象に残っている試合は
一つ目は立正大戦で、自分たちの代として初めて戦った中で勝ち点が取れなくて、投打が噛み合わなかった試合だったなと思います。
二つ目は0-1で負けた拓大2回戦で、自分たちの打力の弱さを感じた試合でした。
ーー限られた出場機会の中で、16打数8安打。打撃については
最後のほうはスタメンでも出して頂いて、その中で結果が出たって言うのは良かったところです。オープン戦も後半調子が良くなってきたので、それがオープン戦だけでなく公式戦でも出せて、同じような結果を残せたのが自分の中で収穫になりました。
ーースタメン起用の専大戦2回戦では猛打賞、先発出場と途中出場では
代打の一打席がずっと多くて、初回から試合に出るのはなかなか無かったので、ピッチャーの情報もあまりない状態の中で上手く対応できたのが良かったかなと思います。
ーー思うような開幕では無かった中で、リーグ戦が進むにつれチームの調子はあがってきた?
負けてから練習で2時間素振りをやったり、バッティング練でティーしかやらなかったり、振る量が増えたのがバッターの調子上がった要因なんじゃないかと思っていて。オープン戦はピッチャーが抑えて勝てた試合が多かったんですけど、リーグ戦いざやってみたら打たれるってところで、ひとりひとりの自分もやらなければ勝てないって気持ちが調子があがる要因になったと思います。
ーーリーグ戦の中で意識して取り組んだことは
チームが静かな時こそ自分が声を出していくのと、一番端で声を出すのではなくて後ろから鼓舞するではないですけど、ベンチの中を行ったり来たりして、試合に出てない選手も声を出しやすいような雰囲気にするのを意識していました。あと自分は最初の方は代打の場面が多かったので、そのアウトの内容もつまったようなアウトより、しっかり球をとらえた打球の方が、チームとしても良くなっていくのでその面も意識していました。
ーー試合への準備は
投内連携、打者のサインプレーに時間をかけて取り組みました。
ーーどんな時でも誰よりもグラウンドに声が聞こえていましたが
試合に出る出ない関係なく、できることなので。その姿勢が気持ちが大事だと思います。
ーースタンドの応援がある試合と無い試合があったが
応援があると特別感じゃないですけど、モチベーションが上がります。応援してもらっているからこそ、力になり頑張れるので、応援の力は大きいです。応援が無いと自分たちの声だけで、雰囲気が下がってしまうと相手に伝わってしまうので、それを出さないようにすることが大事だと思います。
ーー収穫を感じたことは
自分は、今までリーグ戦の出場機会が少なかったので、試合に出る機会が増えた中で打率5割が残せたのは大きな収穫でした。結果がない中で打席に立つのと、結果がしっかり残ってる中で打席に立つのは全然違くて、率が出てきてたので最後の東農大戦もリラックスして打席に入れたなと思います。
ーー個人での課題は
自分は守備が課題なので、もっと守備範囲を広くして、これからは全試合スタメンで出場できるようにしていきたいと思います。
ーーチームとしての課題は
得点圏にランナーを置いた時のバッティングで、チャンスでの残塁が多かったこと、バントなどの細かいサインプレーです。
ーー守備については
ファーストなのでとりあえず身体に当ててでも止めようと思います。野手が送球を投げやすいようにしないといけないので、そこは一番大事だと思っています。
ーー1部昇格を目指すチームにとって自分の役割は
スタメンとして出ることも増えてくると思うので、そこは今まで以上に責任を持って日々練習をしていこうと思います。チャンスを頂いた中でしっかり結果を出していかないと、と思っています。自分にチャンスで回せば返す、頼られるバッターになりたいです。
ーー夏のテーマは
暑さに負けず、たくさん振り込んでいっぱい守って。さっき言った通り量をこなす、質も大事なんですけど量も大切だと思います。
ーーリーグ戦を通して感じた今年のチームの良いところ
投打が噛み合った時はどこにも負けない強さがあるので、そこが一番の強みです。
ーー自分のアピールポイント
春前と変わらずバッティングです。長打を打つってよりは単打で打率を残せるようになったので、そこが一番アピールできると思っています。どんな場面でもどんな形でもヒットを打てれば良いので、泥臭くやれるのが強みです。単打の延長が長打で長打の延長がホームランだと思っているので、強い当たりのヒットが打てれば良いなと自分の中で思っています。
ーー最後に今後への意気込みをお願いします
落ちてきた駒澤を倒すのはもちろんなんですけど、春は先を見過ぎてやっていた部分があったので秋はしっかり目の前の一戦一戦の勝ちを重ねた先に2部優勝、1部昇格があると思うので一戦必勝で頑張ります。
◇プロフィール◇
嶋村知浩(しまむら・ともひろ)
生年月日/2002・8・19
身長・体重/172㌢・77㌔
最近の好きな食べ物/じんカラ醤油味(神宮球場の唐揚げ)
◇連続インタビュー一覧◇
18日 岩崎峻典投手
19日 池田彪我内野手
20日 吉田元内野手
21日 花田旭外野手
22日 宮下朝陽内野手
23日 政所蒼太捕手
24日 馬場涼輔内野手
25日 高中一樹内野手
26日 山内教輔外野手
27日 大城戸陸琥外野手
28日 南恒誠投手
29日 島田舜也投手
30日 佐伯成優投手
31日 嶋村知浩内野手
PHOTO=一ノ瀬志織