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『覚悟~奪還~』という強いスローガンをもとに、2部優勝、そして悲願の一部昇格を決めた東洋大の戦士たち。最後まで諦めない姿勢で挑戦を続け、東都の頂点への切符を掴んだ。彼らはどのようにして試練を乗り越え、一部昇格という栄光を手にしたのか、その裏側に迫ります。14日間にわたり総勢24名の豪華インタビューをお届けする。
1日目、2人目は拓大戦で大学公式戦初本塁打を放った山内教輔(総1=東海大相模)外野手。大学野球のデビューイヤーを振り返り、そして春への更なる飛躍を誓った。(取材日・12月7日、聞き手=山本華子)
ーー秋季リーグをチームとして振り返って
チームとして一番良かったのは、結果として最後の一部昇格という結果が良かったかなと思います。
ーー個人として振り返って
春に次いで開幕でスタメンとして使ってもらって、最初は結果が出たっていうところは良かったんですけど、途中から結果を気にしたりして、そこで自分のプレーができなかったっていうのがこのリーグ戦で悔しかったことです。
ーー今季、どんなテーマや目標で挑んでいたか
バッティングのことなんですけど、初球から振るっていうことをチームでそういうテーマでやっていたので、そういうことをできたからこそ最初結果が出たのかなと思います。
ーーそのテーマを踏まえたうえで、どうだったか
最初の立正戦と拓殖戦はチームとしても自分としても結構いい雰囲気というか、そういう形でバッティングできてたんですけど、途中からやっぱり、自分最初1番バッターで出させてもらってて、最初の打席がチームの流れを変えると思うんですけど、自分の結果があまり出なくて、チームの流れがつかめなかったかなって思います。
ーー拓大との1回戦では大学公式戦初となる2ランホームランを放ったが、その時の心境は
その前の立正戦から調子良いなって思ってたんで、そんなに考えることなく(打席に)入れたのでそれが良い結果につながったのかなって思います。
ーー一番印象に残っている試合は
最後の駒澤戦、サヨナラで優勝した時です。
ーー9回に池田選手(営3=三重)と花田選手(総3=大阪桐蔭)のホームランで同点に追いついた時の心境は
先頭バッターの池田さんがホームランを打って、でもその時も9回で2点差だったんで、少し厳しいかなとは思ったんですけど、その後ツーアウトになって、でも花田さんなら打てる気がしてったっていうかベンチから見てて期待していたっていうか、その場面で一番良いのはホームランという結果だったんで、ホームラン打ってほしかったんですけど、でもそこで本当にホームランを打ったのはさすがだなと思いました。
ーーそして延長11回に花田選手のサヨナラヒットで2部優勝が決まった時の心境は
10回とかタイブレークでサヨナラのチャンスあったと思うんですけど、そこで上手くチャンスをものにできなくて、でも花田さん前の打席(のホームラン)もあったので最後は絶対に打ってくれるだろうなって思いながら見てました。
ーー入れ替え戦までの3週間どう過ごしたか(重点的に取り組んだことなど)
もう自分はその時試合に出れてなくて、あまり結果も出ていなかったんで、自分のできることをしっかりやろうと思って、自分の持ち味はバッティングだったんで、バッティングだけに集中して、代打で出た時は打てるようにっていう準備はしていました。
ーー神宮球場でプレーするのは初めて?
はい、初めてです。
ーー初めての入れ替え戦、どんな思いで挑んだか
やっぱり土日っていうのもあって、結構人も入るって聞いてたんですけど、自分は結構人が入るの楽しいタイプなんで楽しみにしていました。でもその入れ替え戦が終わったらもうきつい練習があったんですけど、でも負けたらもっときついんで絶対勝ちたいなってと思っていました。
ーー初の神宮球場はどうっだったか
高校時代ハマスタでやっていたんですけど、バッターボックスに立ったらそんなに変わらなかったんで、そんな違和感なくって感じでした。
ーー1部昇格を決めた際の心境は
初日は結構苦しい試合で、このリーグ戦も結構きつい試合が多かったんですけど、最後に持っている力を出せたので本当に良い試合だったと思います。
ーー入れ替え戦全体を振り返って
最初緊張した部分があったんですけど、先輩たちも去年の入れ替え戦とか経験しているんで、その先輩たちの言葉を聞きながら練習していました。でもこのチームなら勝てると思っていたので、みんな良い雰囲気でできたのが良かったかなって思います。
ーーリーグ戦後半はバッティングにおいて苦しんだ面もあったが、意識して取り組んだことは
調子悪い時ほど積極的にいこうっていう気持ちになって、結果を気にしているっていうのが自分の中であったんで。やっぱり結果を気にしないようにっていう気持ちでやっていました。
ーー自身のバッティングの強みは
初球から振る積極性っていうのが良いところなんですけど、やっぱりそれが悪い方向に向かっちゃうと、初球からボール球を振ったりしてしまうんで、そこは自分の中で気持ちを抑えながらバッターボックスに立っていました。
ーーベンチで応援をする時に心がけていることは
自分が試合に出た時には試合に出てないメンバー達がしっかり応援してくれてたんで、やっぱりそこで自分が出ない時には、しっかり応援することを心がけていました。
ーー今季全ての試合を終えて得た収穫と課題は
収穫としてはチームとして粘り強さというか最後の最後まで諦めないっていうところがこのチームの強さだなって改めて感じました。自分の課題としては、試合に出続けることが大切。その大変さっていうか、自分はまだまだ気持ち的にも弱い部分あったので、この冬に自分の気持ちにも負けずにしっかり力つけてまた春頑張りたいなと思います。
ーー春季リーグに向けてこの冬取り組みたいこと
振る力をつけることです。今、試合とかなくて結果をあまり気にしない時期なので、たくさんバットを振って、力をつけて、もっとホームランを打てる選手になりたいです。
ーー1年間東都リーグで戦ってみて
最初ここに入る前は、2部リーグなら相手いないだろうなって少し思っていたんですけど、2部リーグでもどこの大学も強くて、思っていたより周りの大学が強くてびっくりっていうのが一番最初、春リーグの時ににありました。
ーー4年生との印象深い思い出やエピソードは
最後の東農大戦の試合の時に嶋村さん(法4=栄北)のホームランを見て、いつも試合には出てないんですけど、日頃からキャプテンっていう自覚を持ちながら練習していたので、最後の最後でキャプテンのホームランを見れて、本当に人間性とか日頃の行いって大事なんだなと思いました。
ーー今後への意気込みを
春から1部でできるっていうことで、モチベーションがみんな高いと思うんですけど、でも自分はやっぱりスタメンでずっと試合に出続けたいっていうのがあるので、バッティングの持ち味を生かしながら、もっともっとレベルアップしていきたいなって思います。
◇プロフィール◇
山内教輔(やまうち・きょうすけ)
生年月日/2005・10・25
身長・体重/178㌢・80㌔
鶴ヶ島のおすすめスポット/魚丼
誰にも負けないところ/バットコントロール
◇連続インタビュー一覧◇
12月20日 ①髙中一樹内野手 ②山内教輔外野手
12月21日 ③大坪廉投手 ④桝川颯太投手
12月22日 ⑤山田隼外野手 ⑥前髙翔太内野手
12月23日 ⑦馬場涼輔内野手 ⑧冨安海来外野手
12月24日 ⑨金丸健司外野手 ⑩中村瑠斗内野手
12月25日 ⑪向髙滉人投手 ⑫秋元俊太外野手
12月26日 ⑬政所蒼太捕手 ⑭鈴木二知佳捕手
12月27日 ⑮花田旭外野手 ⑯吉田元内野手
12月28日 ⑰池田彪我内野手 ⑱島田舜也投手
12月29日 ⑲柿本晟弥投手 ⑳佐伯成優投手
12月30日 ㉑一條力真投手 ㉒岩崎峻典投手
12月31日 ㉓岸新太郎主務 ㉔嶋村知浩主将
PHOTOS =山本華子、一ノ瀬志織