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第94回全国学生相撲選手権大会(以下、インカレ)が11月5日、両国国技館で開幕する。村田主将を筆頭に「絶対に取れるメンバー」で3年ぶりの団体戦覇権奪還、そして学生相撲の頂点を目指す。インカレを目前に控えた今、選手たちは何を思うのか。7日間に渡ってお届けする。
第5日目は城山聖羅(法1=金沢市工)。5月の新人戦で優勝し入学当初から実力を発揮してきたルーキー。インカレでもその活躍が期待されている。初めて体験するインカレという大舞台を目前にした彼の心境に迫った。(取材日=10月20日、聞き手=吉川実里)
―最近の調子はいかがですか。
国体以降少しずつ調子上がってきているので、インカレに向けていい感じに調子が上がってきていると思う。
―入学してからこれまで振り返ってみて。
入学して最初の頃は堂々と相撲をとる先輩たちに引っ張ってもらう形で相撲をとっているような状態だった。大学では同じ相手とあたることもあり、研究とかもされていたりしたため、大阪の全国体重別とかはあまり調子が振るわなかった。それで自信を無くしたりもしたが、自分なりに課題を見つけて国体へ向けて修正するようにしたら大分調子も戻ってきて国体はそれなりにいい結果を残せた。
―先輩や同期の中で憧れていたり意識している選手はいますか。
どの先輩にも見習うべきところがあるが、特に挙げるなら西野さん(法2=金沢市工)。同じ高校の先輩でもあり、プレッシャーがかかる場面でしっかり自分の力を出し切れるところを見習いたいと思う。同期では深井(法1=金沢市工)。深井は高校のときからずっと一緒にやってきているので、あっちは気にしているか分からないですけど僕は大分意識していますね。
―最近はどのような練習をしていますか。
最近は練習量をがむしゃらに増やすというのではなく、短く濃縮してやるようにしている。中出コーチにはしっかり自分の立ち会いを突っ張るようにと言われているので、中出コーチのような重い相手でもしっかり突っ張って突き放せるように、そういう力を短い練習数で発揮できるようにしている。
―今の気持ちやモチベーションはいかがですか。
東日本選手権でかなりピリピリした雰囲気だったので、これがインカレになったらどうなるんだろうなっていうのはある。1年生だけど他の大学の4年生に負けないくらいの成績を出していると思うのでそこは自信を持ってやりたい。
―インカレでの目標は。
団体は本当に優勝したい。個人戦でも1年から横綱取れたら最高じゃないかなと思う。実力的には狙えないことはないと思うので貪欲に狙っていきたい。
城山聖羅(しろやま・せいら)
三重県生まれ。金沢市立工業高校出身、法学部1年、身長184㍍、体重 165㌔
相撲歴:10年
自分の持ち味:足腰の強さとけっこう腰も低い方だと思うので土俵際でも簡単には押し出されないところ。
相撲の魅力とは:小型の先輩でも十分大型の選手を崩して倒せるところや、日頃鍛えた練習の成果がダイレクトに出る努力の厚みが見えるところ。
インカレへの意気込み:今年大学に入学して初めてのインカレになるので、団体は勿論のこと、個人でもできる限り上位を狙って両方とも優勝できるように頑張りたい。
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7日間連載企画 インカレ直前独占インタビュー
明日、第6日目は中出雄真コーチのインタビューをお届けします。