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2022.02.07
コラム

第765回 魅力 執筆者・水越里奈

引退コラムです。

陸上競技、ボクシング、相撲、ラクロスの取材を担当させていただきました、水越です。

読者の皆さん、関係者の皆さん、3年間大変お世話になりました。

はじめに、この1年間は例年のような発信をお届けすることができず、待ってくださっていた方に申し訳ない気持ちでいっぱいです。至らぬ点が多く各部活のマネージャーや選手の皆さまにも大変お手数をおかけいたしました。

周囲の方々の温かいご支援のもと少しずつまた軌道に乗せることができています。この場を借りてお詫びと感謝を申し上げます。


約2年ぶりに活動許可が降り、昨年末に初めて後輩と対面しました。担当部会に同期がいなかったため、後輩の力強い支えは何よりも嬉しかったです。

そこから急ピッチで12月号、年始には1月号を発行させていただき、束の間のスポトウ生活に奮闘しました。最後に担当させていただいた94号1面は3年間の集大成であり、編集部の総力を尽くした結晶です。引き継ぎも首の皮一枚繋がりました。

現在、絶賛連続インタビュー更新中!そして、その他控えるものもございます。どうぞ最後まで、よろしくお願い致します。



さて、これを読んでくださっている方はきっとスポーツ観戦がお好きな方が多いと思います。今回は読者の皆さまへ3年間の感謝の気持ちと共に、イチ記者として気がついた「東洋大学運動部」と「それを取り巻く周囲」の魅力をお伝えできたらと思います。新たな観戦界隈の開拓にぜひ参照ください。

もとは写真サークルに入ろうと思っており、巡り合わせでスポトウへ入部しました。そんなスポーツ観戦初心者だった私個人の目線であること、担当部会に偏りがあること、ご容赦ください。



見ているこちらまで楽しい

応援の魅力」


チーム・東洋を見せつける、そんな応援はボクシング部の試合で見られます。

東洋大学のボクシング部の応援はすごい。その上、実力も大学トップレベル。

私自身格闘技に関わることが初めてだったので、取材に行くまでは正直怖いという印象でした。でも後楽園の会場では、気がつくと戦う選手を夢中で応援する自分がいました。競技に対するイメージが大きく変わった日です。

試合会場を完全に東洋カラーに染め上げるあの応援を、もう一度見たい。

競技を超えて、東洋ファンの皆さまには是非オススメしたい観戦です。状況が落ち着いたら、次はファンとして東洋大ボクシング部を応援に行きたいなと思っています。

そしてもう1チーム、団結した熱い応援が見られるのは、ラクロス部です。

ラクロス部の皆さんは、アップテンポな曲に選手の名前を替え歌し、手拍子とともに会場を盛り上げます。

女子ラクロス部の公式YouTubeチャンネルでは試合をライブ配信してくださっていて、コロナ渦の取材では大変お世話になりました。たまにマネージャーさんの「頑張れ…!」という熱い呟きも聞こえ、現地の雰囲気に触れられる配信となっています。

東洋ファンの皆さん、こちらの配信も要注目です。



そして応援を語る上で欠かせないのは、應援指導部ですね。スポトウ第93号でも掲載させていただきました。

実は駅伝などの大会でお見かけするたびに、同じ大学のサポーターとして嬉しい気持ちになっていました。應援指導部の皆さんの応援に、選手だけでなく私たちも鼓舞されています。

個人的に印象に残るのは女子駅伝での各校の応援合戦です。2019年の富士山女子駅伝では雨の中にも関わらず、ゴールでは応援団の声援と太鼓の音が響いていました。「これが青春か」と感じた色濃い思い出です。



学生トップクラス

強さの魅力」


これに関しては、全て語るのは到底厳しいほど、東洋大学はどの部活の活躍もめざましいです。それゆえにスポトウの面割り会議も苦戦を強いられます。


相撲部や陸上競技部短距離のマイルリレーはチャンピオンの常連です。マイルリレーは日本インカレの連覇もかかりますね。

短距離部門からは鈴木碧斗選手が東京五輪に出場されました。陸上競技部の現役選手からは唯一です。4×400mRでの出場でしたが、関東インカレでは200m、日本インカレでは100mで優勝されていています。結果を拝見するたびに、どういうこと…となります(笑)。1つ優勝することだってとても難しいのに、4倍にも変わる距離をトップレベルで走り分ける選手がいるのかと衝撃です。

でもインタビューをさせていただくと、とても気さくで柔らかな雰囲気で、記録とのギャップにまた驚きでした。いつか現地で走りを応援したいです。

個人的に注目しているのは、中島佑気ジョセフ選手です。フィジカルトレーニングの積み上げにより記録の更新が著しく、中島選手自身も驚いているそうです。これから3年生ということで、マイルリレーも合わせて活躍が楽しみです。

そして陸上競技部の新体制は、短距離も長距離も「前田」選手がキャプテンとなりましたね。男子の両チームとも今後の活躍に目が離せません。


2020東京五輪ではOBの選手も多数ご活躍されました。2年前に取材させていただいたのは競歩の池田選手と川野選手、10000mの相澤選手が同時に在籍された五輪前の貴重な時代です。

不動産建設白山会主催の講演会にて、酒井監督は「凡事徹底」という言葉を重要視されていました。長距離部門さんのインタビューの端々からも、部全体の強さはこのような部分にあるのではと感じています。



スポーツ界を支える

人の温かさの魅力」


3年間を通して記事を最も執筆させていただいたのは陸上競技部女子長距離かもしれません。お話しさせていただく選手は皆さん優しく美しく、試合を見ていても強い思い入れがありました。

女子の選手は板倉キャンパスで食環境について学びながら、実習等をこなしつつ競技に励んでいます。

引退レース後は涙ながらにお話ししてくださる選手もいらっしゃいました。私が活躍を応援できたのは彼女たちの競技人生のほんの一部だけですが、勝手に身内のように活躍を祈っています。

鉄紺女子が関東の、全国のトップに立ち、優勝インタビューを受ける姿が見たいです。


そして女子駅伝の取材は、プレスエリアも温かいです。人の輪について学ぶことが多い取材でした。

プレスエリアは中継所付近に設けていただくのですが、人数が集まるとなかなか撮影が難しいのです。女子駅伝の場合は大学関係者や新聞社の方が「何大学を撮りますか」と声を掛け合って、場所を譲り合い温かい雰囲気で取材が進みます。「〇〇大きましたね!」「△△大強いですね!」と一緒に中継を見て待つ時間も楽しみでした。毎回声をかけていただいていた松山大学の関係者の皆さまには、引退前に直接お礼をお伝えしたかったです。


年始には新たな企画を試み、OBの優しさに触れました。TKD PROJECTさまには突然の依頼にも関わらず丁寧にご対応いただきました。TKDさんの動画で入部した部員も多く、スポトウのスターとのコラボ企画は復帰第一歩に大きな勢いを与えてくださいました。

また、まだ公開前ではありますがその他ご協力いただきました関係者さまもいらっしゃいます。

温かいご支援を本当にありがとうございます。


年始に手を差し伸べてくださったのは、EKIDEN Newsさま、文化放送さまです。学生新聞を巻き込むこのイベントを通して感じたことは、学生スポーツにはこんなにもたくさんの優しい大人の方が関わっているんだということです。分け隔てなく続々と人を巻き込み「陸上の魅力をより多くの人と共有しよう」という雰囲気が非常に魅力的でした。間違いなく、軌道回復のきっかけとなったイベントです。感謝の気持ちでいっぱいです。

スポーツ新聞を通して、他大学の選手の魅力もたくさん知ることができました。

「強かったあの選手は誰なんだろう」と思ったら、その大学のスポーツ新聞を覗いてみてください!各大学に特化しているからこそ、広く深く愛溢れる情報がたくさんあります。

コロナにより苦しむことが多かったですが、大学を超えたコミュニティができた1年だったと思います。積極的に声かけをしてくださった早スポさん・明スポさん、素材収集に個人的に相談に乗ってくださった中スポさんをはじめ、関係者の皆さま誠にありがとうございました。




長々と書いてしまいましたが、東洋大学ファンの皆さんに是非共有したい感想でした。新たな発見に繋がれば幸いです。

選手たちから頂いた青春のお裾分けが、私の青春です。競技・性別・成績に関わらず、懸命にスポーツと向き合う選手は全員かっこ良い。在学中にその魅力に気がつけたことがとても幸せです。

東洋大入学を控える新入生には自信を持って入部を勧めたい、そんな日々でした。


まとまりのない文となりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。

活動中はSNSやお手紙などでいただく読者の方々の温かいお言葉に支えていただきました。今後も積極的にコミュニケーションをとりながら、スポトウが東洋大学スポーツの1つの窓口として発展していって欲しいと強く思います。さらなる高みを目指し奮起している後輩たちをどうぞご贔屓に、今後ともよろしくお願い致します。