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聖地神宮で再び戦うことを目標に“一戦必勝”のスローガンのもと戦い続けた東洋大の戦士たち。戦い抜いた先に待っていたのは5季ぶりの1部昇格という最高の結果だった。自分たちの力で勝利をつかみ取り、目標を達成した今季を振り返った時、選手たちは何を語るのか。どのような思いで戦っていたのか。激闘の半年を振り返ってもらう。
第2日目は入れ替え戦で好投を見せチームを2連勝、昇格に導いてくれた野澤秀伍投手(総4=龍谷大平安)。昇格するという目標とともに、最高学年としてチームを引っ張ることを昨冬から意識していたという左腕は、自身の今季の活躍をどのように振り返るのか。(聞き手=成吉葵)
――今季を振り返って
長いイニングを投げることが多かったんですけど、いい投球って言えるものはなかったです。ただ、今までに比べて踏ん張れたのかなって思います。
――今季、登板数もイニングも自己最多で防御率も今までに比べて良化。この数字面について何かありますか
納得はあまりできないですね。今季初めて投げた東農大戦でもリードを守れず追いつかれて、立正戦でも無死満塁を招いて。たくさん投げたら投げた分だけ良い悪いもたくさんあると思うんですけど、個人的に悪い方が印象に残ってます。防げる点があったのかなって思います。
――立正大2回戦の無死満塁を招いた時の心境について
自分のミスなので自分でどうにかしなきゃいけないって思っていました。その中で攻めの投球を忘れちゃいけないので、それができたことは良かったです。
――焦りとかはなかったですか
無死満塁って打者もプレッシャーだと思いますし、捕手の後藤(法4=京都学園)とその点含めてしっかり会話をして、投げたいところに投げられたので大丈夫でした。
――2部完全優勝がかかった専大2回戦、1部昇格のかかった駒大2回戦に先発として登板。そのような重要な試合で先発したことについて
専大戦はほかの投手との兼ね合いもあるので順番がちょうど回ってきたって感じなので、運要素もありますね。
駒大戦は相手が駒大って決まった5月末には自分が2戦目って決まってました。そこに向けて調整って感じでした。
――大事な試合を任せられたのは
それはうれしいです。昨年では考えられないですね。
――入れ替え戦の登板について
自分は高校生のころから神宮と縁がなくて、嬉しい反面不安というか、嫌な感じがありました。けど、1戦目にチームが勝ってくれて、細野(総4=東亜学園)が投げ抜いてくれて。この勝利は自分にとって大きかったです。先頭打者から死球で焦ったんですけど、修正出来て良かったです。
――神宮での好投
初戦取れて、しかも細野が完投してくれて。後ろにも石上祐(法4=東洋大牛久)とか島田(総2=木更津総合)とかが控えてたので、一人で気負うというより割り切っていつも通りの気持ちでマウンドに上がりました。それが良かったと思います。結果としては神宮でやっと報われたって感じですね。
ーー無安打の意識ってありましたか
あるにはありましたけど、走者背負ってることが多かったのでそこまで強くはないです。打ち取るタイプってポテンヒットとか野手の間を抜けてくことが多くて、僕はそのタイプなので。いつ抜けてもいいような覚悟というか、気持ちでいましたね。
――入れ替え戦までの一ヶ月間の過ごし方
試合がないだけで、それ以外は普段通りでした。試合がない分、投げる日に試行錯誤したり、強度を上げたりすることができました。
――最上級生として何か意識したこと
たくさん投げてチームを引っ張てくれていた先輩方がいなくなって、細野だけに頼れない、しっかりしなきゃいけないって意識はありました。
――監督が変わって何か意識したこと
特にないです。最上級生になったって意識の方が自分の変化として大きかったです。
――これから昇格して神宮が主戦場になる
苦手を払拭しきれてはないですけど、神宮で好投できたことは次につながります。最後のシーズンは思い切って、楽しんで投げたいと思います。
――今季出た課題
緩球を使うことはできたんですけど、取りたいときにアウトが取れずに走者をためることが多かったので、しっかりアウトを取れるようになりたいです。
――夏に向けて
1部になるともっといい打者が増えると思うので、ゾーンで勝負できる、ゾーンを意図して外せるような投球術ってものを研究したいです。
――最後に一言
今季応援ありがとうございました。1部に上がることができました。ここで満足せず、コツコツ頑張ります。もっと見に来てください!
◇プロフィール◇
野澤秀伍(のざわしゅうご)
生年月日/2001・9・13
身長・体重/175㌢・72㌔
最近一番の出来事/実家返ったら家族増えてました(笑)
ワンちゃんかわいいです。自分は犬派です!
♢13日間連続インタビュー♢
第2日 野澤秀伍 投手
第3日 島田舜也 投手
第4日 石上泰輝 内野手
第5日 吉田元 内野手
第6日 馬込悠 内野手
第7日 宮本涼太 外野手
第8日 花田旭 外野手
第9日 加藤響 内野手
第10日 一條力真 投手
第11日 石上祐介 投手
第12日 後藤聖基 捕手
第13日 水谷祥平 主将
♢特別企画♢
1. 特別対談・馬込吉田の一塁手争い
2.1部の舞台へ!水谷祥平主将特別インタビュー
♢インタビュー♢
宮下朝陽 内野手
細野晴希 投手