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2019.09.01
硬式野球

[硬式野球]12日間連続インタビュー~令和初の連覇へ~ 第5日 松澤海渡投手

 春季リーグ戦では勝ち点5つを奪い、完全制覇を果たすも日本一奪還には及ばなかった。その雪辱を晴らすべく迎える秋季リーグ戦に向け、オープン戦を重ねること13試合。日本一へ再度挑むべく、戦国東都を戦う選手たちの熱い思いを12日間に渡りお届けする。



第5日目は1年生ながら春季リーグのマウンドを任され、好投を見せたルーキー・松澤海渡投手(営1=帝京)。さらなる飛躍に向けて取り組む戦士に意気込みを語ってもらった。(取材日・8月28日、聞き手=加藤勇大)


--オープン戦の仕上がりは何割ぐらいでしょうか

6割、7割ぐらいはできてるかなと思います。まっすぐ自体は結構良くなっていて、空振りとかアウトとかは取れるようになってきています。残りの3割は球速の面で、あんまり球速が伸びていないという部分ですね。


--春と比べてオープン戦で成長したと思う部分はどこでしょう

春に比べてフォアボールが少なく投げれてるのがまずいい点で、ランナー背負ってもそこまで焦らずに自分の投球ができているって感じがしますね。あと、自分がいいカウントに持ち込めた時は狙って三振を取りに行っていてその三振が取れるようになってきているのがいい傾向だと思います。三振が春よりは確実に取れるようになってきています。


--その要因はどんなところにあると思いますか

球速自体はそんなに変わっていないんですけどストレートに威力が増しているなっていう実感があります。それにプラスして自分にとってのカウントがよく攻められているので、相手のバッターが迷ってそれのおかげで三振が取れているのかなって思います。


--社会人チームと対戦する機会がありましたが

やっぱり社会人は本当にレベルが高いと感じました。ちょっと甘く入ればすぐに長打とかを打たれてしまうので。


--雨の中での試合もこのオープン戦でありましたがやりづらさなどは感じましたか

正直雨が降っていてもマウンドがしっかりできていればあまり気にならないですね。ちょっとぐしゃぐしゃだったりしたら気になります。


--現在意識して練習している所を教えてください

今は脱力というかちょっと力を入れずにいい球を放るというのを自分の中で意識してますね。力を入れないで綺麗な回転でボールを遠くに飛ばすというイメージを作りたくて、遠投とかでも意識してます。ピッチングでも力を入れなくてもしっかり伸びたまっすぐが行くような感じを意識してやってます。


--疲労などはありますか

疲れはありますが、そのぶんリーグ戦に繋がると思う。頑張りたいですね。


--リーグ戦まであと10日を切っていますが今のチームの雰囲気はどうでしょう

関西遠征で3連敗して、そこの関西遠征で自分たちの悪いところとか課題が見えたのでいい経験になった。そこで出た課題を自分たちで無くしてリーグ戦でしっかりとやっていこうという感じできているのでチーム状態としては結構いいと思います。


--このオープン戦では試合後に選手でミーティングを行っているようですが

監督も全てをメモしているわけではないので監督が指摘する部分だけでは監督が意識しているところに気づかないかもしれない。そこはもう、出ている選手たちで思ったことは試合が終わった後すぐに選手同士言い合って共有するといったミーティングをしてます。


--やはりそのミーティングで得られるものは大きいですか

自分の視野だけでは見れない部分が見えてきますね。他人が着目している所と自分が着目している所が全く違ったりするので、その点では別の視点から言ってもらえるのは大きいです。


--具体的に言うとどんな部分でしょう

自分が投げている時の野手の気持ちとかそういうのも含めて、タイミングが悪いとかテンポが悪いとかは自分が投げてるときは正直ピッチングに集中しているのでわからない。3、4年生が多い中で自分から直接聞きに行くのは難しいんですけど、そういうミーティングの場で守っている野手からしっかり聞けるのでミーティングが始まってよかったなと思いますね。


--リーグ戦で重要になるプレーはどんなプレーだと思いますか

自分は多分中継ぎとかになってくると思ってて終盤の競った展開が多くなるのでそこでしっかり0で抑えてチームの勝利に貢献したりとか、仮にチームが負けている時には三者凡退とか三振とかを取って流れを持ってこれるというようなピッチャーになりたいですね。


--オープン戦では先発を任せられる試合もありましたが

監督にも春リーグ戦が終わった後に「一応先発も視野に入れているからそこは準備しといてくれ」と言われたんですが、今回のオープン戦でも自分が先発した試合はボロカス打たれてしまっていて、中継ぎの試合は全然打たれていないので。なんかあまり得意じゃないんですよね(笑)。慣れていないというか変に考えちゃっている自分がいるので。


--ズバリ、秋季リーグ戦で注目してもらいたい部分は

まっすぐはちょっと強くなったので、そこをちょっと見てもらいつつ自分の長所であるツーシームで相手打者のバットの芯を外すというのを見て欲しいですね、ゴロアウトの多さというか。そのなかでピンチになった時とかで三振を取れるというところでもアピールしたいです。


--1年生でライバル視している選手はいますか

河北(営1=浦和学院)と渡邊(総1=報徳学園)ですね。そこらへんは常に意識しています。


--河北投手のどんな部分が凄いと感じますか

河北はマウンド度胸が本当に強くて、本当にクローザーというか抑えという感じの投球をします。三振をバンバン取ったりとかそういうところですね。憧れるというか、自分もそれぐらいやらなきゃいけないというのを感じます。まっすぐがめちゃくちゃ綺麗でそれにフォークボール、その二種類だけで結構三振取れるピッチャーなので凄いなと思います。


--渡邊投手はどうでしょう

制球がいいというイメージが自分の中ではありますね。先発することが多くてオープン戦でも先発をしているんですけど、先発すると五回ぐらいまで淡々と1失点ぐらいにまとめて試合を作るので、ゲームを作る能力が高いなと思います。


--どんなピッチャーを目指していますか

狙って三振が取れるピッチャーになりたいですね。そんな三振ばかりでは球数が多くなってしまうので打たせるところはしっかり打たせて、ランナー出たらしっかりと三振で切り抜けたりとか。ランナーが出てゴロとかフライとかになるとエラーとかが付いてきてそこで失点してしまうのはもったいないです。だったら自分が三振を取ればそれ以降のアクションは起こらずに自身も、野手の人だって楽になると思うので。狙って三振が取れるピッチャーになりたいですね。


--昨シーズンを振り返って秋はどんなシーズンにしたいですか

春は1年生で浮き足立ってる状態の中で先輩にうまく引っ張ってもらって優勝させてもらったって感じでした。でもこの秋は村上さん(総3=智弁学園)も研究されてますし、自分も少しは対策されると思うので対策された中でしっかりと自分の投球ができるかっていうところですね。


--他の選手からの話でも第2戦の重要性が説かれていますが

春はもう村上さん頼みでやっていてそこを変えなきゃいけないなとずっと思っています。自分たちが第2戦をしっかり取ることによって村上さんも次の週の試合に集中できますしもっといいパフォーマンスが期待できると思うので。その面で村上さんを支えられる投球をしたいです。全日本では村上さんに負担をかけてしまった。それが悔しかったです。


--数字的な部分での目標を教えてください

防御率0点台を目標にしています。春は河北が0点台だったので。ただ失点をしてしまっても最小失点に抑えて切り抜けて勝ち星をつけることにこだわりたいですね。


--リーグ戦に向けて調整していきたい部分はありますか

コントロールはいい感じできているのでもう少し球速が欲しいですね。できるなら146〜47ぐらい欲しい。ただ球速を求めすぎてコントロールが崩れてしまったらダメなのでこだわりすぎないようにしたいです。


--最後にリーグ戦に向けての意気込みをお願いします

春優勝して警戒されていると思うのでその中でも自分の投球ができるようにして、チームの勝利に貢献できるようにすることです。また、チームではしっかりと完全勝利を達成すること、神宮大会で日本一を目指して頑張ります。


◇連続インタビュー一覧◇

第1日:「タイブレークは野球の全てが詰まってる」杉本泰彦監督


第2日:「しっかりと頂点を狙う」山田知輝外野手


第3日:「4年生のために」村上頌樹投手


第4日:「感謝の気持ちを忘れずに」山崎基輝捕手


9月2日:木村翔大内野手


9月3日:諏訪賢吉内野手


9月4日:松本渉外野手


9月5日:小川翔平内野手


9月6日:芦名望内野手


9月7日:小峰聡志外野手


9月8日:佐藤都志也捕手