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2022.04.02
硬式野球

[硬式野球] ~いざ覚悟の春、再び聖地神宮へ〜12日間連続インタビュー第1日目・杉本泰彦監督

昨季リーグ戦では多くの課題を見つけ、この冬レベルアップを図った東洋大ナイン。オープン戦を戦い多くの勝ち星をあげ、確実に自信をつけてきた。今季1部昇格に向けて、磨きをかけた彼らの覚悟の春が始まる。今日から2部の開幕日まで硬式野球部の特集をお届けする



(写真提供:東洋大学硬式野球部)


第1日目は杉本泰彦監督。昨年は苦しいシーズンとなったものの、今年のチームは上を向いている。1部昇格を見据えたチームを統率する指揮官が語るこの春への思いとは。(取材日・3月14日、聞き手=宮谷美涼)


昨季は「勝ちにこだわる」ことをチームの課題にあげていましたが

キャプテンを中心にそういう風にして、この春は絶対に勝って1部に上がらないといけないので、入替戦もあるということで。


ーーチームとしてこの冬に取り組んだことは

特にはないかな。基本的な力をつけるということですかね。身体をしっかりトレーニングすることは個人で。元々チームとして戦うんですけど、個の力を上げて、その力を結集してチームとして戦うということなので、まず個人のパフォーマンス、持っているものを上げることが大事だと思っています。そのため、個々のレベルアップを図ったということです。チームとしてかなり強くなってきていると感じます。


ーーオープン戦では守備の上達が見られましたが

去年の春の2部降格の原因は、完全に守備の破綻、エラーとピッチャーの四球のこれだけなんですよ。だからそれを徹底的に潰せば、ある程度戦えるとは思います。野手陣はノックの数を徹底的に多くしましたね。


ーー投手陣の四球も減りましたね

うちは速いボールを投げる投手がたくさんいるので、数字をあまりに追いすぎて自分を見失うところがあるので。速いボールを投げることがいいピッチャーじゃなくて、勝てるピッチャーがいいピッチャーだと思っています。一回、原点に返って、ピッチャーはバッテリーとして配球も含めて、相手の攻撃を抑えにいくことが大事なので。自分の力だけで抑えようと思ってもなかなか上手くいかないと思うので、そこは徹底的にバッテリーとして考えています。


ーー野手陣は盗塁も積極的に仕掛けていますね

うちは足の速い選手が多いのでね。盗塁も足が速いだけじゃなくて、配球を読んで、スタートを切るという読みの部分も大事だと思うので、徹底してますね。


ーー投手陣のレベルの向上が見られますが

ピッチャーは多分日本一レベルだと思います。


ーー投手のエースはどなたでしょう

ピッチャーは先発というところで言いますと、細野(総3=東亜学園)と松澤(営4=帝京)かな。羽田野(法4=汎愛)は(リリーフで)長いイニングを投げられるので、中間のピッチャーを使うよりも、3イニングで使う可能性はあると思います。


ーー以前の羽田野選手の先発はいかがでしたか

出来すぎかなと思います。ヒット1本も打たれてないし、四球1つだし。力感なく、アベレージ150㌔を越えているので。今のアマチュアの中では他にいないんじゃないですかね。


ーーそれでは野手陣のエースはどなたでしょう

小口(法4=智弁学園)がキャプテンでチームを牽引してもらわなければならないので、小口にはすごい期待しています。


ーーこちらからはチームの雰囲気が変わったように見えましたが

結果的に大事なのは、4年生がどれだけ試合に出てなくてもチームの核となって、チームを守っていけるかというところだと思うので。今は4年生、3年生が1年、学年が上がっただけで、他の大学のチームと比較対象しても、実力だけでなく強いと思っています。チームとして、メンタル的にも強かになりましたね。


ーーといいますと

去年はキャプテンをしたことが無い人が多かったんで。今年は高校の時にキャプテンをしていた小口、矢吹(総4=聖光学院)、東小橋川(営4=帝京第三)、ひとつ下にも水谷(営3=龍谷大平安)、山本翔(営3=成田)といったキャプテン経験者が多いかなと思います。


ーーオープン戦では勝利を重ねていますが

力はあると思いますよ。投手陣が安定しているということもあるのですが、点を取られてもあまり焦らないので、チームとしてどっしりしていますね。


ーーそのような中で今のチームの課題はなんでしょう

試合試合に細かい課題は出てきますけど、大きく捉えれば、やろうとしていることもぶれていないですし、今の形で試合を重ねていって、試合から出る課題を抽出していくということですね。


ーー今季から勝ち点制に戻りますが

絶対的にうちが有利だと思いますけど。ピッチャーが多いし、選手の層も厚いので。そんなに失点する予測はないです。守備がしっかりしている、投手陣がしっかりしていることである程度の失点は計算できるので。どっしりとした試合の見立てができるのではと思います。


ーー指揮官としてどのように戦っていきますか

勝ちにこだわるということなので、全勝というところなんですけど、とりあえず、勝ち点5を取るということを目標に。2部で優勝しないと入替戦に行けないので。試合内容が少々悪くても、勝ちにはこだわっていきたいと思います。


ーー秋には日本一という目標も立てていますが

今はそこまで考える余裕はないかも分からないんですけど。そこに立てるチャンスがあるのが無理だと思うチームではないですね。


ーーそれでは最後に春の意気込みをお願いします

2部で優勝して、入替戦で勝って、秋に1部に上がること。この明確な目標だけですね。それに向かって全員で頑張っていきたいと思います。



※オンラインでの取材をもとに作成しています。



◇連続インタビュー一覧◇

4月3日 加藤響内野手

4月4日 松本憲信内野手

4月5日 一條力真投手

4月6日 細野晴希投手

4月7日 松澤海渡投手

4月8日 後藤聖基捕手

4月9日 石上泰輝内野手

4月10日 矢吹栄希外野手

4月11日 羽田野温生投手

4月12日 松本渉外野手

4月13日 小口仁太郎主将


◇2部開幕前特別企画◇

4月14日 3年外野手対談〜橋本吏功外野手・水谷祥平外野手・宮本涼太外野手〜

4月15日 ラストイヤーに向けて〜河北将太投手・渡邊友哉投手〜