[硬式野球]～かなわなかった１部昇格、目標達成に向けた勝負の冬～ 1２日間連続インタビュー第10日目・細野晴希投手

2022.12.26

春に悔しさを味わい、今季こそ１部昇格目指して秋を戦い抜いた東洋大の戦士たち。最終カードまで優勝の行方がもつれ込む緊迫した状況の中、頂点をつかめ２部２位と悔しい結果に終わった。この結果を各々どのように受け止め、何を思うのか。12日間にわたって彼らの思いをお届けする。

第10日目は、今季もエースとしてチームの勝利のために腕を振った細野晴希（総３＝東亜学園）投手。夏を越え進化して秋に望んだ左腕は、今季をどのように見ているのか。振り返ってもらった。（取材日・12月17日、聞き手＝成吉葵）

――今季はどのようなシーズンでしたか

春終わりとか夏に思い描いていたものに比べれば、思うようにいかなかったシーズンでした。

――今季は何をテーマに望んだシーズンだったのか

あんまり成績とかにつながる数字は意識していないんですけど、完投だったり長いイニングに関しては開幕前から意識していました。

――今季は天候の影響で登板が不規則でしたが

延びた当日とかは次回登板の事は気になるんですけど、実際投げてみたらそんなに気になるようなことはなかったですね。10月19日の国士大戦後に中２日で専大戦迎えて、連投もしたんですけど、実際に投げてみたらあんまり自分の中で感覚とか身体は問題なかったですね。その時のチーム状況とかいろんなこともあるとは思うんですけど。

――春と比べて20イニング程度投げる回数が増えましたが

今季の目標にも関係してくるので、多く投げられたのは良かったですね。ただ、シーズン中もトレーニングしていて、最初の方にいけるかなって思ったんですけど中盤で一回崩れてしまいました。多くイニングを投げる中で波があるのはスタミナがなくて安定してないってことだと思うので、ここは課題なのかなって思います。

――春と比べた自身の変化は

自分の感覚としては、春に比べるとスタミナ切れや試合ごとの波の激しさは落ち着いたのかなって思います。

――今季もリーグ内で奪三振数が圧倒的でしたが、こだわりや意識はありますか

去年とか春始めとかはあったんですけど、今はだいぶ無くなりました。狙って奪うというよりしてくれる方が理想ですし、三振を狙う中で四球を出したらもったいないので、狙う場面ももちろんあるんですけど、前に比べればこだわりや意識は薄れましたね。

――以前、投球面で変化を加えたいと仰っていましたが、今季どのような変化を加えましたか

夏くらいからチェンジアップという遅い球を混ぜるようにしました。三振もいいんですけど三振だけじゃなくて、打たせて取るというスタイルを入替戦くらいから意識し始めて、その中で打者の選択肢を増やすという意味でもリーグ戦で投げ始めました。個人的に手ごたえがあったので良かったです。

――今季感じた課題は

これは秋だけでなく春からなんですけど、投球の面で結構アウトコース頼りがちというか、状況にもよるんですけどインコースを使えていなかったなって思います。この話は秋に後藤聖（法3=京都学園）ともよく反省で話しましたし、もっと使わなきゃいけないと思います。

――今季、自身が一番印象に残っている試合は

立正戦と専修戦ですね。立正戦に関しては、押し出し四球を与えた試合なんですけど、この試合は感覚的に悪くなくて、七回くらいから最後まで抑えるって決めて臨んだ中であの結果なので少しもどかしい気持ちが残っています。専修戦に関しては一試合目ですね。負けたら終わりという状況で、みんな気合が入っていた分、最初から全試合この気持ちで臨んでいれば良かったという後悔を感じた試合でもありました。

――来季から副主将、投手の中ではリーダーとなりますが意識することはありますか

今までみたいでは絶対にダメなので、ます自分が変わらなければいけないなって思います。僕がもっと積極的に動いて引っ張ったり声を出してして、みんなを変えていこうって思いました。

――４年生との思い出やエピソードはありますか

投手なら松澤（営４＝帝京）さんで、野手なら小口（法４＝智弁学園）さんは毎試合、良くても悪くても必ず話しかけてくれた。小口さんは、押し出しの四球を出した立正戦の時に落ち込んでいたんですけど、寮に戻った時に食事誘ってくれて色々話したのは印象深かったです。