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2019.06.13
コラム

第656回 You are Slugger 執筆者・須之内海

 こんなにも朝早くの更新ですみません。硬式野球班でチーフを務めております。法学部3年の須之内です。眠いですね。そんなあなたにお届けしたい。東洋大の誇るスラッガーのお話を……zZZ

〜超大器晩成型〜

大きく進化を遂げた山田外野手


 大学通算0HR。「未完の大器」と呼ばれ今後の活躍を期待されながら悔しいシーズンを送ったのは山田知輝外野手(総4=桐生第一)。そんな大器がようやくその片鱗を見せたのが平成から令和へと元号をまたいで行われた今春のリーグ戦でした。


 「まずは1本打ちたい」。オープン戦期間中だけで4本の本塁打を放った男からのこの言葉は嘘偽りのない真の言葉だったと思います。オープン戦で出したホームランはほとんど打った瞬間わかる当たりで、これを神宮球場で見れたら…。と勝手な妄想を胸に膨らませてシーズンを迎えました。


 たぶん、リーグ戦中のホームランは全て記事になってます。どれが一番半端ない当たりだったのかなと今、考え直してみましたが全部半端なかったです。本人的には「中大で打ったやつですかね。全力で振ったところに球が来た」と第1号が印象的だそう。弾丸ライナーで突き刺さるホームランは圧巻の一言なので、ぜひ皆さんにも見ていただきたいです。


〜28の重さ〜

神宮球場で剛腕を振るう山田投手


 1度だけ記事で背番号の話を出したことがありました。背番号28から背番号8へ。好投手の象徴から好打者の象徴へ。そうです。山田選手の入学時のポジションは投手でした。「期待されて番号をもらったけど」おそらくこの話を聞いたのは昨年の全日本選手権前でした。当時は自分が記者として未熟だったため、投手時代の話はあまり聞けず。『なるほど〜』くらいにしか思えませんでした。そして、今年。再び同じ時期に寮取材で話を伺える機会があったので、『今万全の状態で投げられるなら戻りたいか』という質問をぶつけました。「まぁ。高校時代の感覚で投げられるなら。でも、今は投手ではなく野手としてやってる。転向したことに未練はない」。そう力強い返答を受け安心というか簡単に言葉に表現できない感情に包まれました。


 では、なぜ山田選手は投手転向を余儀なくされたのか。自身の中で心に決めた一戦があったそうです。「2年のサマーリーグでダメだったらと決めていた」とターニングポイントにを定め臨むも思うような投球はできず。サマーリーグ期間が終わると「高橋監督に転向を伝えた」。そこからは投手兼野手ではなく、外野手・山田知輝としての新たな野球人生が始まりました。残念ながら私は当時を見れませんでした。取材をすることでしか知れない過去です。でも、これからどこかで…いや、今日の神宮球場で山田選手のライトスタンド中段に突き刺さる本塁打を見ることができたのであれば皆さんもこう思って欲しいです。『You are slugger』と。


〜執筆後記〜

いやー。また当日に書き直すとは…(笑)前回に引き続き、自分のことを伝えるネタはなく迷った末に選手コラムになってしまいました。ちなみに前回は現在、福岡ソフトバンクホークスで開幕から1軍に名を連ね続けている甲斐野央投手のことを書かせていただきました。懐かしいですね。小話としては、甲斐野投手にサッカーの小技を教えたのは山田選手らしいですよ(笑)

そんなことより、皆さま。今日は全日本大学野球選手権大会の3回戦です!相手は東京六大学リーグを勝ち抜いた難敵・明大です。個人的な今日のキーマンは…このコラム書いてるんだから当たり前です。3番に居を据えるこの男に期待しててください。


 「やっぱり明治がNo.1」と今日は一塁側から残念ながら一度も響くことなく、試合が終了する見込みです。なので、代わりに三塁側からこう大声で叫んでいただきたいです。『やっぱり東洋No.1!』。それでは本日も大きなご声援をよろしくお願い致します。終わりになりましたが最後まで読んでいたただいた皆様。ありがとうございました。


〜昨日の記事〜

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