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2022.03.27
準硬式野球

[準硬式野球] "準"硬式野球もアツい!

東洋大学準硬式野球部にとって新チーム初めての大会、関東地区大学準硬式野球選手権大会(以下、関東選手権)は、ベスト8で幕を閉じた。そこから中4日。いよいよ明日、令和4年度春季リーグ戦(以下、リーグ戦)の初戦を迎える。ここでは、関東選手権を簡単に振り返るとともに、「準硬式野球」についてご紹介する。


関東選手権では3試合に先発した黒岩


本塁打2本、打率は5割を超えた本多

(写真提供:東洋大学準硬式野球部)


 今月16日に関東選手権の初戦を迎えた東洋大は、群馬大、横浜市立大、立教大と4回戦までの3試合で計43得点、コールド勝ち2試合と快進撃を続けてきた。一方、逆転での勝利も2試合。簡単には崩れず、耐えて勝ち切るといった粘り強い野球も見られた。23日に行われた準々決勝では、東海大を相手に後半突き放され、惜しくも敗退。それでも2年連続ベスト8の好成績を残した。


■試合記録、写真、コメント

3月16日:2回戦 群馬大戦

3月17日:3回戦 横浜市立大戦

3月19日:4回戦 立教大戦

3月23日:準々決勝 東海大戦


チームを支える杉本学生監督


打撃でもチームを引っ張る冨丘主将

(写真提供:東洋大学準硬式野球部)


 今年度の春季リーグ戦は明日から。東洋大は、昨年の秋季リーグ戦2部で最下位に沈んでいる。その後の2勝先勝方式の入替戦では、3戦目にタイブレークの末、サヨナラ負け。この春、3部で戦うことが決まった。その悔しさと今回の関東選手権で得たものを胸に、3部で優勝、入替戦から2部へ。最短での2部復帰に向け、いよいよ開幕のときを迎える。


■春季リーグ戦への意気込み

・杉本(ラ3=一宮)学生監督

関東選手権は関東選手権で終わったこととして割り切って、1戦1戦勝つことができるように最善を尽くしていきたいと思います。


・冨丘(社3=横浜隼人)主将 

(チームとして)新チーム初めての大会[関東選手権]で関東ベスト8まで勝ち上がることができたので、自信にしていきながら、よかった点は伸ばして、修正すべき部分はしっかりと修正していきたいと思います。(個人として) 今大会[関東選手権]は非常にバッティングの状態が良かったので、春のリーグ戦でもチームの勝利のために打てたらいいなと思います。


■東洋大学準硬式野球部について

公式ホームページ

公式Instagram


■「準硬式野球」とは

ーー「準硬式」と「硬式」、「軟式」の違い

 まず、大きく異なる点が「ボール」である。全日本大学準硬式野球連盟によると、表面が軟式と同じゴムの素材、中身が硬式と似たコルク粉末と樹脂、糸の素材で作られているという。外側が軟式ボール、中身が硬式ボールといった、まさに中間的な球(H号ボール)。基本的には硬式野球と同じ楽しみ方を味わえるというが、球速や摩擦抵抗に若干の差が生じるため、その違いも面白いポイントだ。また、「バット」では、大学硬式野球やプロ野球が木製バットを使用するのに対し、高校野球で使われている金属バットも選ぶことができる。その他、グローブやミット、スパイクなどの用具は硬式用のものを使用し、野球場についても硬式野球と同じである。ルールもほとんど硬式と変わらない。


ーー大学での準硬式野球

 準硬式野球の発祥は戦後といわれ、日本にしかない競技である。どうしても硬式野球に注目が集まってしまうが、競技人口は多く、レベルも高いという。大学でいえば、全国に9つの地区があり、関東地区には東京六大学、東都、神奈川、北関東、新関東の5つの連盟が置かれている。東洋大が所属する東都大学準硬式野球連盟のリーグ戦は6部制。春季と秋季の年2回、それぞれの部によるリーグ戦が行われ、順位を競う。また、ここでは入替戦も実施されるため、より上を目指した戦いが繰り広げられている。他にも、関東地区のチームが出場する関東選手権や各地区の代表チームが出場する全日本大学準硬式野球選手権大会といった全国大会も開かれている。



※ 学年は新年度のものです。  


TEXT=青木智哉