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2022.12.28
硬式野球

[硬式野球]~かなわなかった1部昇格、目標達成に向けた勝負の冬~ 12日間連続インタビュー最終日・小口仁太郎主将

春に悔しさを味わい、今季こそ1部昇格目指して秋を戦い抜いた東洋大の戦士たち。最終カードまで優勝の行方がもつれ込む緊迫した状況の中、頂点をつかめず2部2位と悔しい結果に終わった。この結果を各々どのように受け止め、何を思うのか。12日間にわたって彼らの思いをお届けする。



連続インタビュー最終日は、今年度主将を務めた小口仁太郎(法4=智弁学園)。100周年の背番号1という大役を任され、仲間第一でチームを引っ張り続けた彼が振り返る2022年とは。(取材日・11月19日、聞き手=宮谷美涼)


ーー今季を振り返っていかがですか

春負けて、秋絶対上がるって言っていた中で、戦った秋だったんで、1部に上がれなかったことは悔しいです。


ーー立正大戦は2連敗で勝ち点を落としました

必死さが足りなかったなと。なんかうまいこと打撃もかみあわなくて、いつも通りの野球ができなかったのかなと思います。


ーー今季一番印象に残った試合は

最後、専修の2戦目で負けたとこですね。最後打席が回ってきて、ここで打たなあかんなと思って、立ってました。西舘投手(専大)がすごかったです。全然チャンスもなかったんで。なかなか点が取れないピッチャーでした。



ーー専大1回戦は凄まじいものでしたが

めっちゃ楽しくて。もうここで勝ったらめっちゃかっこいいなって思って。楽しかったです。


ーー以前から「苦手」と仰っていた菊地投手(専大)との3回目の対戦は

ドラ1で相手の方が格上っていうのは分かってたんですけど、そんなことは関係ないなと思っていて。勝つしかないと思っていたんで、あんまり嫌っていう感じはなかったんで。みんなのバッティング能力とか考えて、「全然点取れる」って思っていました。


ーー最後の神宮は消化試合となりましたが

3年生以下は来年のために。ここで勝って来年につなげられるようにっていうのを話をしてました。4年生が結構出してもらって、そこは監督が考えて、やってくれて、他の1、2、3年生も結構出たんで、来年のために経験っていうか、試合の雰囲気味わってもらうためにという試合だと思うんで。全員にとって良かったのかなとおもいます。



ーー今年、キャプテンとして強く意識していたことは

やるときはしっかりやるのが大事だと思ってて。そういうのは、気にしたら僕はすぐ言っちゃうんで。全員に。同級生とか関係なく、後輩とかでも、「これはあかんやろ」とか思ったら、言ってたんで。それがいい方向に出たのかなとは思います。


ーー同学年にも遠慮しないと

チームをよくしたいというのもありましたし、やっぱり後輩って、先輩を見て毎日過ごしてるから、先輩がやらないと、後輩が「こんな感じなんだ」って感じだと思うんで、絶対に4年生がダメなことはしたらいけないなって思ってて。グラウンドではしっかり、同級生、後輩関係なく言ってました。


ーー今年の4年生はどのような人たちでしたか

積極性っていうか、前にある力はあるなあって思ってて。みんな「俺が俺が」っていう強いんで。でもその中でも、僕が言ったことを素直に受け止めていて。結局は野球に関しては真面目だなっていう印象です(笑)。みんな積極的で、自分のやりたいことやってるなって。でも、選手はそういう方がいいと思うんで、控え目だったら、目立たないし、レギュラー取れないし。



ーー4年間経験して、レギュラーを取る難しさというものは実感しましたか

大変だと1、2年生の頃は思っていました。4年生になっても気を抜いたことないですもん。船曳(総2=大阪桐蔭)がすごいいいバッターだし、だから自分が気を抜いてプレーしてると、(レギュラーを)取られるなって思っていたから。一回も気を抜いたことないし、緊張感を持ちながらプレーしてました。


ーー以前からよく気にかけていた水谷(営3=龍谷大平安)選手が新キャプテンとなりました

あの勢いでやってくれれば、大丈夫かなと思うんで。たまには間違ってることは間違ってるって言ってあげないと、チームがばらばらになっていく感じもするので、そこは副キャプテンが支えて、同級生が支えて、やればいいキャプテンになるなと思います。


ーーそして、内野陣では小口選手が鍛えてきた石上泰(営3=徳島商業)選手が副主将に就任しました

キャプテンやりたいとか言ってたんですけどね(笑)。今季は、まじでなんか打つ時と打たないときが激しなったですけど(笑)。まじで打ってほしい(笑)。だから、「僕打てないんで、小口さん頼みます」みたいな感じで言ってきたんですよ(笑)。守備でも送球が悪いときは。「小口さん、僕今日送球が悪いのでカバーお願いします」って(笑)。


ーーそれでも今季の成長は著しかったですよね

成長は感じましたね。最終戦に向かうにつれて(笑)。5点取られるとするじゃないですか。いつもだったら、下向いて、声かけることあまりなかったんですけど。ある時、僕が声かけに行ったら、「もう、次次次!」って声が聞こえてきて。こいつ声出せるようになったなって。「周りに態度が影響するから、上向いてやれ」って言ってたんで。成長してきたなと思います。今後が楽しみです。


ーーどのようなチームになってほしいですか

個々の能力は、どこの大学よりも持っていると思うので。それは普通に外から見ても思うことなので、そこで圧倒的な力を見して、自分が自分がも大切だけど、チームのためにっていうのも思って、1部昇格目指してやってほしいですね。


ーー後輩たちの成長どう見てましたか

ホンマ1年生かなとか、2年生かなとか思ってて。自分の1、2年生と比べてすごいなって思って、4年生になったらどうなるんだろうなって思って見ていました。だからみっともない姿とか見せたくないなって思って。どんなに自分が調子悪くても、強気で発言して、「この先輩弱いな」とか思われたくなかったんで。前向いてやっていましたね。


ーー4年間で一番印象に残ってる試合は

専大2回戦か、中大に入替戦で負けたとき。試合に負けたときの方が悔しさが残るから、印象が強いです。それは、社会人になった時もたぶん、僕は出てくるタイプなので。それがいい力になればいいと思います。


ーー小口選手が体感した「戦国東都」とは

化け物です(笑)。みんな強すぎ。どこのリーグよりもまじでレベルが高いと思います。2部のチームも1部と戦ったら勝てるんじゃないですか。


ーー今年で退任される杉本監督と4年間過ごしていかがでしたか

「自主性」って言われてて。やっぱり社会人・プロ行ったら、自主性が大事だと思っているんで。この先は。その面に関しては、僕はすごい考えた4年間だったんで。すごいよかったかな、自分のためになったなと思います。


ーー最後に今後の意気込みをお願いします

またレベルの高くなったところでやるので。そこで今はあまり自信ないですけど。それはいつもなんで、早く環境に慣れて、早くレギュラー取って、2年後はプロ目指して頑張りたいです。



◇プロフィール◇

小口仁太郎(こぐち・じんたろう)

生年月日/2001・3・26

身長・体重/184㌢・80㌔  (80㌔は僕の原点です(笑))

スポトウに一言/野球部は怖く見られるんですけど、みんな優しいんで、どんどん取材してください!人見知りとか多いんで、大丈夫です!


◇連続インタビュー一覧◇ 

第1日目:水谷祥平新主将

第2日目:石上泰輝内野手

第3日目:宮下朝陽内野手

第4日目:花田旭外野手

第5日目:島田舜也投手

第6日目:秋元俊太外野手

第7日目:加藤響内野手

第8日目:後藤聖基捕手

第9日目:石上祐介投手

第10日目:細野晴希投手

第11日目:河北将太投手