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2022.12.28
アイススケート

[アイスホッケー] わずかに届かなかった栄冠 準優勝も笑顔は見えず

第95回日本学生氷上競技選手権大会アイスホッケー競技1stディビジョン・決勝

12月25日(日) KOSE新横浜スケートアリーナ

●東洋大1-2明大(延長)


[ゴール(アシスト)]

44:58 宮田(大久保、川岸) 


POS背番号名前
GK44佐藤(社3=白樺学園)
GK50米津(社1=駒大苫小牧)
DF22今(社3=駒大苫小牧)
DF石田(社4=武修館)
FW19前田(社4=白樺学園)
FW45橋本(社3=駒大苫小牧)
FW21宮田(社4=白樺学園)
DF佐々中(社2=駒大苫小牧)
DF23武部(社4=苫小牧工業)
FW10阿部(社4=駒大苫小牧)
FW39中島(社3=駒大苫小牧)
FW41大友(社2=白樺学園)
DF14大和(社1=武修館)
DF木村(社3=武修館)
FW29川岸(社3=八戸工大一)
FW17大久保(社2 =駒大苫小牧)
FW43森田(社1=駒大苫小牧)
DF26根本(社2=清水)
DF24キム(社1=北海道栄)
FW13藤原(社4=武修館)
FW11山崎(社2=武修館)
FW27山口(社1=駒大苫小牧)



第95回日本学生氷上競技選手権大会(以下、インカレ)も最終日。2年連続で東洋大と明大のカードとなった決勝戦は、昨年の点の取り合いとはうって変わり、ロースコアの大接戦となった。延長までもつれ込んだ決戦は、残り30秒、明大のゴールで幕切れ。東洋大は準優勝で今年の戦いを終えた。


試合前、気持ちを一つにする東洋大


 まさに「両者一歩も譲らぬ」とはこのことだろう。2022年、秩父宮杯を制した明大とリーグ戦を制した東洋大。2冠目をかけたインカレ決勝戦は、互いにチャンスを作るも、キーパーの好セーブに阻まれる。第2ピリオド終わって、両チーム無得点。運命の最終ピリオドへ入った。


明大のGK中村にシュートを阻まれる


佐藤も好セーブを見せ、得点を許さない


 開始50秒、いきなり均衡が破られる。唐津(明大)の放ったシュートに対し、GK佐藤(社3=白樺学園)はうまく反応。しかし、パックはゴールへ吸い込まれた。この1点に明大サイドは大盛り上がり。ただ、前日の中大戦でも先制された東洋大。この日も落ち着いていた。


 その4分後、FW川岸(社3=八戸工大一)からサイドを変えて、FW大久保(社2=駒大苫小牧)。ゴール前の宮田にパスを出すと、そのまま宮田が鋭いシュートを放つ。これがゴールに突き刺さり、同点。すかさず振り出しに戻し、東洋大サイドも盛り上がりを見せた。


4年・宮田が値千金の同点ゴールを決めた


歓喜に沸いたベンチと応援席


 しかし、その後は再び点が動かず。1-1のまま、延長戦に突入した。東洋大にとって、公式戦での延長戦は2019年リーグ戦最終戦以来。まさに日本一をかけた最後の意地のぶつかり合いとなる。

 3人で攻撃を展開する5分間。前半、パックを支配したのは東洋大だった。2分半、大久保がゴール正面からシュート。これが決まったように思われたが、ビデオ判定の結果、ポストに弾かれたとしてノーゴールに。気持ちを切り替えて後半に入るも、延長戦残り30秒、竹谷(明大)にDF木村(社3=武修館)、大久保、そしてキーパーの佐藤もかわされ、優勝決定ゴールを沈められた。


残り30秒、優勝決定ゴールを決められた


試合終了直後、悔しさを見せた


 1点を争う緊迫した展開の中で、先制を許し、すぐに追いついた。そして延長戦。つかみかけたタイトル。ほんのわずかな差だった。試合終了後、悔しさを隠し切れない選手たち。何よりも、ここまでチームを引っ張ってきたDF石田(社4=武修館)主将の姿があった。


試合後、主将の石田にも涙が見えた


表彰式直前、選手たちに笑顔は無かった


 表彰式、まだ涙も見えた東洋大。個人賞では、ベストFWに阿部(社4=駒大苫小牧)、ベストDFに石田の名前が呼ばれた。最後に見せた4年生の活躍も、そこに笑顔はない。惜しくも優勝には届かなかったが、ここまで輝かしい成績を残してきた石田世代。この思いは、後輩へと託される。


ベストDFに選出された石田


ベストFWに選出された阿部


◇インカレ2022 記事◇

12月20日:1回戦・中京大戦

12月22日:2回戦・同志社大戦

12月23日:準々決勝・早大戦

12月24日:準決勝・中大戦


◇東洋大学アイスホッケー部について◇

公式インスタグラム



TEXT/PHOTO=青木智哉