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2020.12.07
硬式野球

[硬式野球] 〜異例の1年を乗り越え、強化の冬へ〜14日間連続インタビュー第3日目・野澤秀伍投手

未曾有の事態により、異例のシーズンとして迎えた秋季リーグ戦。チームは開幕5連敗と苦しみながらも、後半戦では3勝2敗。最終戦を勝利で飾り、今年の戦いを終えた。度重なる苦境に立ち向かい、乗り越えてきた選手たちは何を語るのか。14日間にわたって彼らの思いをお届けする。



 第3日目は大学野球デビューとなった今季は4試合で先発を務めた期待のサウスポー、野澤秀伍投手(総1=龍谷大平安)。今季を振り返り、見つけた課題や理想のピッチングについて語った。(取材日・11月19日、聞き手=小林夏実)



ーーリーグ戦を振り返っていかがですか

活躍することができなくて悔しい結果が残ってしまいました。自分の力を発揮できると思っていたけど全然で、課題しか残らなくてその課題を次のシーズンに生かしていきたいと思っています。


ーー登板できた経験は

監督さんがこんなに打たれてもすごく使っていただいて。どうにか結果を残そうと思ってたんですけどそれができなくて悔しいシーズンでした。


ーーリーグ戦の先発を聞かされたのはいつですか

リーグ戦の1、2週間前に言われました。そこから調整はしていたんですけど、自分の実力不足だったと思います。


ーー言われたときの心境は

少し緊張というか、重たい気持ちにはなってしまいました。でも、1年生だからこそ思い切っていこうと思いました。


ーーバッテリーで話したことはありますか

後藤(法1=京都学園)はいろいろと熱心なので、自分の調子とか聞いてくれてすごく助かっていました。でも、自分がそれに乗りきることができない部分もありましたね。廣岡(総2=拓大紅陵)さんは先輩らしくて、優しいのですごく投げやすかったです。自分のその日の良い球と悪い球を区別して、自分の持ち味を出してくださるのでとても助かっていました。


ーーご自身はどのようなタイプですか

自分はストレートが松澤(営2=帝京)さんや河北(営2=浦和学院)さんのように早くはないので、その分コントロールがあるのでコントロールで勝負しようと思っていました。でもよくないところがでてしまったり、力不足もあって打たれてしまいましたね。球も速くないので1回を抑えることもできなくはないけど、やっぱり先発でやって行きたいと思っています。先発としては全部投げ切るのが理想です。


ーーオープン戦はいかがでしたか

オープン戦はそこまで緊張してなくて力まず投げられたんですけど、リーグ戦に入って力んでしまって。そういうところも反省点だと思っています。


ーー練習と本番の違いは感じますか

4年生が最後のシーズンというプレッシャーもあったし、村上(総4=智弁学園)さんも投げられないっていう状況になって、確実に1勝が取れないというのもあってプレッシャーがありました。


ーー今季を終えて手応えなどはありましたか

ストレートでファールが取れて2ストライクまではいけても決め球や変化球のカウント球がなくて。だから最後にストレートに絞られて打たれてしまうことが多かったかなと思います。なので、来年はカウント球の変化球を作ってやっていきたいと思います。成長した部分は秋のリーグ戦だけだったので正直あまり実感はないですね…。でも、その分リーグ戦で投げることができて、カウント球や牽制などの課題が残ったので来シーズンに生かすことができると思います。


ーーよく話をした先輩はいますか

自分はあまり話しかけるタイプではないので話しかけてもらうことが多くて。松澤さんとは同じ部屋なので野球の話もちょくちょくします。先輩方に励ましの言葉をかけてもらったんですけど、それが悔しいことでもあったので来シーズンは褒めてもらえるようにやっていきたいと思います。


ーー同級生では

細野(総1=東亜学園)は球が早いんですけど、同級生で同じサウスポーなので、アドバイスや指摘をして高め合っていて。あと、石上祐(法1=東洋大牛久)も自分と同じようなタイプなので結構真似したりしてます。


ーー新チームになって雰囲気はいかがですか

秋のリーグ戦であのような結果で、来年の春は優勝するぞという気持ちで緊張感がある。とてもいい練習になっていると思います。


ーー大宮(法3=鳥取城北)副将から話はありましたか

自分の悪いところなどを指摘してもらったのでそこを修正して、春のリーグ戦に持っていきたいと思っています。


ーー監督、コーチからは

学生コーチの方からは自分の課題であるカウント球の話をされますし、盗塁とかもされていたので、ランナーへのケアの仕方などのアドバイスもしてもらいました。



ーー東洋を選んだ理由を聞かせてください

自分が入る前に梅津(H30年度営卒=中日ドラゴンズ)さん、甲斐野(H30年度営卒=福岡ソフトバンクホークス)さん、上茶谷(H30年度法卒=横浜DeNAベイスターズ)さんがドラフトで指名されて。ピッチャーとしてそういう上の方まで行きたいというのと、高校の先輩でもある松本(営2=龍谷大平安)さんもいい大学だと教えてくださって、緊張感のある中で上の方で野球がしたいと思って選びました。松本さんからは「いっぱい良いピッチャーがいるから厳しいぞ」とは言われていて。自分はあえてそこでやりたいなと思って選びました。


ーー実際に来てみていかがでしたか

皆さんかなり自分と体格や力、そしてスピードも全然違うので、結構レベルの違いは感じました。


ーーコロナの影響などは感じますか

結構練習場所なども限られてきて、やりづらいこともあるんですけど、限られたところでも練習はできるので、そこまで影響はないかなと思います。


ーー春のリーグ戦中止について

春に合わせていたというか、出たかったというのもあります。それに急に4年生が引退というのは早すぎると思ったので、春のリーグ戦はやりたかったですね。


ーー実戦を離れて調子や感覚に変化はありますか

みんなも練習していて自分はあまりキャッチボールとかできなくて不安でした。戻ってきたときにみんな投げられていて、自分もそれに合わせてやろうと慌てすぎた部分もあったなとは思うんですけど、リーグ戦に間に合ったのでよかったです。


ーー理想の選手像

目指すは杉内(読売ジャイアンツ投手コーチ)さん。ゆったりしたフォームからキレのある真っ直ぐをなげて、真っ直ぐでカウントを取ったり、三振やアウトの数を取っていけるのが理想ですね。


ーーそのため取り組んでいることはありますか

自分はまだ体ができていないので、まずは体作りから。食べることや走ることをたくさんやっていこうと思ってやっています。自分は全然食べなかったので、松澤さんとかすごく体が大きくてまだ自分は高校生、という感じです。


ーーウエイトなどは

リーグ戦終わってからやっています。リーグ戦期間中はけがもそうだし、コンディショニングを崩したくなかったのでやっていなかったんですけど、今は体を大きくするためにやっています。


ーーこの冬の課題はありますか

自分は全然投げ切る体力もないのでそのためにもまずは体作りからやっています。あとは制球力と球のスピードはこだわってやっていきたいです。


ーー大学1年目を振り返って

村上さんという目指すところがあったのでやって来れたと思いますし、次も松澤さんなどたくさん先輩がいるので、そういう先輩を見習っていって。来シーズンは必ず自分が先発としてチームに貢献したいと思います。


ーー来年への意気込み

今シーズンは立正戦の5回までしか先発としてできなくて。他の試合も序盤で降りてしまって悔しかったので、その悔しさを晴らすためにも来シーズンはゼロで抑えていきたいです。




◇プロフィール◇

野澤秀伍(のざわ・しゅうご)

身長・体重/175㌢・71㌔

生年月日/2001・9・13

血液型/B型

出身/岐阜県

好きな食べ物/焼き肉

登場曲にするなら/スーパースター/強(つよし)(強さんは平安高校野球部OBで歌詞が刺さる、登場曲らしい曲。生で聞いたことがある)

利き手/左利き。全部左。


~連続インタビュー一覧~

第1日目:「新たな1年に向けて」杉本泰彦監督

第2日目:「チームを勝たせられる捕手に」後藤聖基捕手

12月8日 廣岡隆成捕手

12月9日 小口仁太郎捕手

12月10日 松本渉外野手

12月11日 松澤海渡投手

12月12日 瀬川航騎内野手

12月13日 山内響投手

12月14日 木村翔大内野手

12月15日 大宮隆寛投手

12月16日 佐々木俊輔外野手

12月17日 諏訪賢吉内野手

12月18日 山崎基輝捕手