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2022.04.08
硬式野球

[硬式野球] ~いざ覚悟の春、再び聖地神宮へ〜12日間連続インタビュー第7日目・後藤聖基捕手

昨季リーグ戦では多くの課題を見つけ、この冬レベルアップを図った東洋大ナイン。オープン戦を戦い多くの勝ち星をあげ、確実に自信をつけてきた。今季1部昇格に向けて、磨きをかけた彼らの覚悟の春が始まる。2部の開幕日まで硬式野球部の特集をお届けする。 


(写真提供:東洋大学硬式野球部)


第7日目は、正捕手として伝統のある背番号を託された後藤聖基(法3=京都学園)捕手。チームを全勝に導くキャッチャーを目標とする彼は、昇格のカギに「バッテリー間のプレー」を挙げ、ホームベース前に座る覚悟を口にした。(取材日・3月15日、聞き手=青木智哉)


――ここまでのオープン戦を振り返っていかがですか

チームとしては、勝ちにこだわってやっていて。どんな状況で勝ってても、負けてても、その試合がゲームセットになるまでは、みんな泥臭くというか、あきらめない雰囲気がすごくあって、雰囲気はいいです。その気持ちが出てるからか分からないですけど、しっかり結果に出て、チームとして一点一点を取りにいけていて、いい感じにはなってきているのかなと思います。

 

――正捕手として、どのような気持ちで試合に臨まれてますか

背番号が替わって25になり、指導者さんからも伝統のある背番号で、正捕手という風に言われたんで。その責任感というか、ゲームを作るのはバッテリーなので、チームの中心として、しっかり機能できるようにというのは常に心掛けてやっています。

 

――オープン戦での個人の成績はどのように評価されていますか

バッティングの面でもしっかり率は打ててはいるんで、今の段階では、自分が思っているよりもできているかなと思います。

 

ーーオープン戦ではかなり声掛けをしている印象があります

監督さんからも常に、キャッチャーが一人だけ違う方向を向いてて、リーダーシップをしっかり出せと言われていて。やっぱりキャッチャーがいちばん周りを見て、常にチームを引っ張っていけるように、声を出しています。そのところに関しては、いちばん意識しているところです。

 

(写真提供:東洋大学硬式野球部)


――今の調子や状態はいかがですか

今のところすごくいいと思います。

 

――以前のインタビューで、「キャッチャーのレベルアップ、バッティングを落とさないように」と話されていましたが、冬の期間に取り組んだことはありますか

キャッチャーの面では、ピッチャーが自信をもって決め球や勝負球で、大事なところで三振とかなかなか取れないと思ったので、自分自身はボディーストップというか、ブロッキングを意識して練習しました。バッティングでは、監督さんにもけっこうマンツーマンでご指導いただいて、少し結果は出たんですけど。今それを継続して取り組んでいるものが結果になっているので、監督さんに教わったことを継続してやってきたという感じです。


――オープン戦での収穫はありますか

まず、配球とかキャッチャーの守備の面で、数をこなすことによってピンチとかいろいろな場面を経験できているんで、その面ではリーグ戦本番になっても、落ち着いてできるかなという風に思っています。あと、バッティングの面では、監督さんに教えてもらったことを継続して、けっこう自分の中ではその成果が出ているかなと思うので、それはすごく成果を得られているかなといった感じです。

 

(写真提供:東洋大学硬式野球部)


――オープン戦で見つかった課題はありましたか

キャッチャーの面で、スチールでの二塁送球のときに、やっぱりまだ確実にアウトにできない部分があるので、キャッチングの面でもっとピッチャーを助けられたらいいなという風には思います。 

 

――上級生となって意識の変化はありますか

今までは上の人だけを見てやってきたんですけど、来年からは半分が下になるわけなので。自分自身は特にリーダーシップというのを意識しているので、周りに弱みとか隙を見せないというのは、心がけてやっていきたいなと思っています。

 

――後輩にアドバイスをしたり、コミュニケーションを取っていたりしますか

キャッチャーには今、一個下に、斎藤(営2=九州国際大付)っていうやつがいるんで、ノック中とかにスローイングをちょっとアドバイスしたりとか。あとは、僕はけっこう後輩とはしゃべる方だと思うので、ときどきバッティングのこととかを向こうから聞いてきたりしたときは、答えたりしています。

 

――ピッチャーとのコミュニケーションはいかがでしょう

その点に関しては、僕も意識して、しっかり試合のイニングごとであったり、その状況状況に応じて、会話するようにしています。やはりバッテリーで意思が合わないと、投げてくるボールも変わってくるんで、しっかり意思疎通できるようにという意味で、会話は心がけています。

 

(写真提供:東洋大学硬式野球部)


――後藤選手から見たピッチャーの調子は

ここまでのオープン戦では、先発ピッチャーがすごくテンポよくゲームを作ってくれていると野手全員が感じていると思うので、それだけ調子いいと思います。

 

――特に成長したと思うピッチャーはどなたでしょう

羽田野(法4=汎愛)さんですかね。羽田野さんはどっちかというとパワーピッチャーで、勢いだけなんですけど、今はしっかり自分の力を制御しているというか、とてもバランスよく、コントロールでも圧倒できるようなピッチャーにはなっていると思います。

 

――チームとして話し合っている雰囲気はありますか

小口(法4=智弁学園)キャプテンを中心に、全員で学年関係なく、特に小口さんは上の学年が引っ張っていこうって言ってくださっているんで、すごくチームの一体感というか、練習中もそうですけど、変な上下関係とかもなくて、まとまりとかは高いかなと感じています。

 

――チームの力はどう感じていますか

僕自身は、オープン戦と変わらずにそのままリーグ戦に入っていければ、全然問題なく勝てるという風に思います。あとはしっかり一人一人が自信をもって勝てるように、オープン戦で結果を出すしかないのかなと思います。

 

――春季リーグ戦開幕への心境はいかがですか

僕たちは1部に上がることしかないんで、リーグ戦の一発目の試合というのは、絶対に落とせない試合だと思っていて。そこに向けては緊張すると思うんですけど、今のオープン戦の感じで行くと、僕は楽しみかなって思います。

 

――春季リーグ戦での個人的な目標は

キャッチャーとしては一敗もせずに、もちろん全勝させられるキャッチャーになることが目標で、バッターでは、打率は3割には乗せたいかなと思っています。

 

――リーグ戦ではどのようなプレーがポイントになると思いますか

バッテリー間でのプレーというか、配球の面であったり、無駄なフォアボールを出さなかったり、バッテリーミスがなければ大丈夫だと思います。

 

――最後に春季リーグ戦への意気込みをお願いします

チームスローガンでもあるように「全勝~圧倒~」という風に、とにかく正捕手としてホームベースに座る身としても、とにかく1部昇格だけを目指して、一戦一勝でやっていきたいと思います。



◇プロフィール◇

後藤聖基(ごとう・まさき)

生年月日/2002・3・17

身長・体重/183㌢・83㌔

自身のプレーのここに注目/肩が強いので、スローイング

冬の期間の思い出/実家の柴犬に赤ちゃんが生まれたこと



※オンラインでの取材をもとに作成しています。



◇連続インタビュー一覧◇

第1日目 杉本泰彦監督 「したたかなチームに」

第2日目 加藤響内野手 「チームを勝たせられるように」

第3日目 松本憲信内野手「野球部代表の自覚を持って」

第4日目 一條力真投手 「同期・後輩に負けないように」

第5日目 細野晴希投手 「絶対に点を取られない」

第6日目 松澤海渡投手 「ピッチャーリーダーとしての決意」

4月9日 石上泰輝内野手

4月10日 矢吹栄希外野手

4月11日 羽田野温生投手

4月12日 松本渉外野手

4月13日 小口仁太郎主将


◇2部開幕前特別企画◇

4月14日 3年外野手対談〜橋本吏功外野手・水谷祥平外野手・宮本涼太外野手〜

4月15日 ラストイヤーに向けて〜河北将太投手・渡邊友哉投手〜