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2022.05.05
アイススケート

[アイスホッケー] 準優勝もベスト6に3名、最優秀新人賞は森田!

2022秩父宮杯 第69回関東大学アイスホッケー選手権大会 最終戦・表彰式

5月1日(日) 東伏見ダイドードリンコアイスアリーナ


表彰式で整列する準優勝の東洋大


 すでに2勝している明大は、中大に勝利、もしくは延長戦に持ち込み、勝ち点を得ることで優勝。一方、1勝1敗の中大も優勝の可能性を残しており、3チームの順位がかかる明大と中大の戦いが始まった。先制に成功したのは中大。11分、16分のゴールで2点リードすると、第2ピリオドの序盤にも追加点。しかし、明大はわずか1分45秒の間に3得点を奪い、試合の折り返し前に追いつく。すかさず中大も2ゴールを返し、再び2点差とするも、1点差に詰め寄られた第3ピリオド。残り3分半で明大が劇的同点弾を放ち、そのまま5対5で延長戦へ突入。この瞬間、明大の優勝が決まり、同時に東洋大の準優勝、中大3位も確定した。試合は延長戦でも決着つかず、PSSへ。これを中大が制し、3チームが2勝1敗で並ぶ中、勝ち点差で順位が決定した。


 他チームの試合結果で順位が確定する状況に、東洋大は行方を見守るしかなかった。しかしながら、残り3分、明大が中大に追いつくまで東洋大が優勝を手にするスコア。王手をかけられらていた栄冠が目の前だっただけに、悔しさも残った。ただ、それ以上に、東洋大にも3点差を逆転した明大の勝負強さが光っていた。その一方で、最終的な勝ち点の差は1。中大に敗れた明大が延長・PSSに持ち込んだことで積み上げた、その差だった。逆に3位の中大とも1差。まさしく互角というべき、ハイレベルなリーグ戦を物語っている。


賞状と盾を受け取ったDF武部(右)とFW宮田(左)


 すべての試合が終了した後の表彰式。チームの表彰には、今大会キャプテンマークをつけたDF武部(社4=苫小牧工業)とオルタネイトキャプテンFW宮田(社4=白樺学園)が代表として前に出た。大学同士での大会では2019年秋リーグ戦以来、5大会ぶりに優勝を逃し、2人の表情は引き締まっていた。次に、個人賞の発表。GK1名、FW3名、DF2名が選出されるベスト6には、東洋大からGK佐藤(社3=白樺学園)、FW宮田(社4=白樺学園)、DF佐々中(社2=駒大苫小牧)の3名が選ばれた。優勝チームが独占することも多い中で、準優勝の東洋大が最多選出。さらには、最優秀新人賞をFW森田(社1=駒大苫小牧)が獲得。この新人賞は、秩父宮杯が中止となった2020年を除くと、2019年にDF石田(社4=武修館)、2021年にはDF佐々中が受賞しており、今年も東洋大のルーキーが活躍した。


ベスト6に選出されたGK佐藤(下段中央)、FW宮田(上段左)、DF佐々中(下段右)


最優秀新人賞に輝いたFW森田


 約1か月にわたる戦いに幕が閉じた。昨年は無敗という圧倒的強さを見せた東洋大が挑んだ春は、惜しくも準優勝。春・秩父宮杯の3連覇、そして2年連続の3冠の夢は成し遂げられなかったが、それでも個人賞で最多選出されるなど、その強さは健在といえる。逆に、明大への「1敗」が大きな収穫になったかもしれない。秋にはリーグ戦、冬にはインカレが待ち受けている。さらに強くなったチームを見せてくれるに違いない。そして、優勝旗を手にし、笑顔を見せるチームの姿を撮影させていただきたい。


表彰式後に記念撮影をする東洋大


■今大会の試合結果(記事)

4月9日:予選1回戦 立教大戦

4月16日:予選2回戦 法政大戦

4月23日:決勝リーグ1戦目 明治大戦

4月29日:決勝リーグ2戦目 中央大戦

5月1日:決勝リーグ3戦目 早稲田大戦


※ 今回の記事は、早稲田大戦の記事の続きとなっております。 

※ 今大会のアイスホッケー部の活躍は『スポーツ東洋』95号でも取り上げる予定です。各選手の声はそちらでお伝えしますので、お楽しみにお待ちください。


TEXT/PHOTO=青木智哉